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神崎未緒里

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ITADAKIアプリ

アプリ生活 4日目

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いつもどおりの朝がきた。
昨日とは違い自分自身のままの朝なので、
なにも変わりなくベッドから起き上がった。


顔を洗い歯を磨いた。
昨日の今日子の記憶にまかせたのとまるで違うことをなんだか実感した。



まずは朝食を済ませようといつもどおりにパンとコーヒーを用意した。
さて、今日はどうしていこうかと考えながらゆっくりと食べた。



まずはいま10人分ほどのデータがあるので、
記憶データを順番にダウンロードしながら
知識を増やしてみようと考えた。

アプリを立ち上げて記憶のロードを選択しようとしたところ、
「記憶詳細」というメニューを見つけた。
なるほど、これでだいたいの内容がわかるというわけか。
無作為に取り込んだデータばかりだったが、
昨日の今日子がモデルということだったが、
他には販売員や主婦、
営業事務や歯科助手と様々な知識がデータとしてあることがわかった。

なお、記憶データは3人分までロードすることが可能なようだ。

しかし、どうせなら弁護士や医者などの、
高度な知識を得られるならば今後とても役に立つなと考えた。
どうやってそれを獲得できるのかしばし考えた。
結論としては病院を受診することと、
弁護士に相談にいくという、
ごくごく普通の手段にいたった。

早速Webで美人な女医がいそうな病院を探した。



ひとつとても素敵な女医が院長の病院を見つけた。
内科だったので風邪気味ということで行ってみることにした。

病院に到着して受付をした。
幸い患者は少ないようだ。
しかし、ここでお目当ての女医に当たらなければ徒労に終わってしまう。

しばらくして呼び出された。
病室に入るとお目当ての女医に面会することができた。

症状を聞かれたのでスマホに記録してあるというふりをしてアプリを起動して、
それらしい回答をしながらデータの取り込みに成功した。

また、記憶もしっかりいただいた。
しかし、かなりスタイルのいい先生だ。
眼鏡がまた知的さを醸し出している。

まぁ、当然というべきか軽い風邪ですかね?ということで、
薬をもらって帰ることになった。
この薬は必要ないのだがそういうわけにもいかないので、
処方箋をもらって隣にあった薬局に向かった。

受付で処方箋と保険証を出した。
そのときスマホがバイブした。
薬剤師の中に明らかに目立つ美人がいた。



待合席に座って早速その薬剤師のデータを取り込んだ。
もちろん記憶データも。

しばらくして薬をもらってお金を払って薬局を出た。
図らずも2つのデータを得ることができた。
これはラッキーというしかない。

そして一旦家に帰った。



次の弁護士をどうしようかと考えてみた。
相談内容は仕事の契約書についてどうしたらよいか?にすることにした。

早速、女性弁護士が在籍の個人事務所を探して電話をした。
内容を伝えると午後に30分もらえることになった。
相談料がかかるが安いものだ。

昼食を済ませた後に弁護士事務所に向かった。
目論見通り、個人事務所なので受付の女性と先生だけというようだ。
この受付の女性もスレンダーなタイプだが魅力的だった。
名前と要件と告げると席で待つように言われた。

席に座って遠目に受付の女性のデータを取り込んだ。
記憶は一応取り込んでおいた。

しばらくして弁護士の先生が対面に座った。
写真よりも美人だった。
なにより胸がすごい。
細身なのにスーツの上からでも主張がはっきりわかる。



それを悟られないように話を始めた。
なお、本当にフリーランスとして毎回契約書には悩まされていたので
実際の契約書をいくつか持ってきていたのでそれを見てもらった。
もちろん、合間を見て先生のデータを取り込んだのは言うまでもない。
目的である記憶もばっちりいただいた。

内容的にはかなりしっかりとしたアドバイスをもらえた。
今後必要なら顧問契約などもあることを告げられたが、
少し考えますと言って事務所を出た。

こうして医者と弁護士の記憶データの入手に成功した。
かなりの数のデータが揃ったので一旦家に帰って、
どういう女性を作るかじっくり考えることにした。

家についてしっかりと鍵をかけたあと、
リビングでソファーに座ってアプリを起動した。



ここまで取り込んだデータをたくさん選べるようになっているが、
今日はカスタマイズのメニューをはじめて選択してみる。
「身体データ新規」というボタンだけが表示されていたので迷わずそれをタップした。
すると人型のシルエットが表示された。



そのシルエットには薄い線が書かれていて身体の各箇所がタップできるようになっていた。
かなり細かくパーツを指定できるようだが、
まずは大雑把に顔、胸、腰、お尻、脚のような
大きなパーツ選択のモードに切り替えてみた。

まず顔だ。
ベースとなる顔はやはり今日子の顔がいい。



早速配置すると顔がアップで表示される。
言い方は悪いが福笑いのように目や鼻、
唇などを取り込んだデータの中から選択できるようだ。
いくつか見てみて理想の顔ができあがった。
大きな目にボリュームのある唇、小さめの耳とすらっとした鼻筋。
髪型はセミロングを選択した。

次に胸。
印象としては最後の弁護士の先生の胸のイメージが強烈だったので、迷わず選択した。



その他は画像を見ながら好みのものを選択していった。
だいたい選択し終わったので次へを押すと、
現在のデータの身長と体重、スリーサイズが表示された。
身長だけ少し高めに設定して他はそのままにした。

こうして一つ目のオリジナルデータができあがった。
やりはじめてだんだんやり方がわかってきたので、
3つほどオリジナルデータを作成した。

それらを終えると「記憶データ新規」というボタンが表示されていることに気がついた。
早速タップすると4つの枠が表示されてた。
「すべて」「人格」「知識」「体験」なのだが、まずはすべてから選択した。
最初のセットは「弁護士」「医者」「モデル」の3つを選んだ。
次のセットは「主婦」「弁護士」「歯科助手」。
こうやっていくつかセットを作成していった。

これらの作業に没頭していたところ、
あっという間に夕食の時間になってしまった。
ここまでのデータを間違いなくセーブして、
夕食を食べることにした。

簡単に済ませたかったので、
冷凍のオムライスがあったのでレンジで温めて食べた。



夕食を食べながら、さっき作ったデータをいつダウンロードしようかと考え始めていた。
早速スマホを取り出して仕事の予定を確認する。
今日は頑張って仕事を終わらせて、
ここから数日フリーの時間を作るほうがじっくり楽しめそうだと考えた。

そうとなればまずはシャワーを浴びてしまおうと浴室に向かった。



シャワーを浴びていると昨日の今日子の身体でシャワーを浴びた感覚が、
なんとなく思い出される。
もうすぐにでもダウンロードしたい衝動に駆られたが万が一のこともあるので、
ここはぐっと我慢した。

シャワーを終えるとパソコンを開いて仕事を始めた。
とにかく先回りしてできるだけ一気に終わらせた。
気がつくといい時間になっていた。

明日を楽しみに考えながら今日はすぐに寝ることにした。



こうして4日目が終わった。
明日以降がいままでとはまるで違う日々なることはこの時点では
わかるはずがなかった。
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