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神崎 未緒里

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SOUZOUドロップ

被験生活 1日目

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しがないサラリーマンを毎日ただこなすような人生を送っていた。



今年で40歳になる。
すでにおじさんと呼ばれて久しい。
特に楽しいこともない。とはいえ、死ぬ勇気もない。
周りからは影が薄いだの、地味だのと言われるがそんなことにすらすでに興味がない。
そんな人生が少しだけ変わった不思議な体験を綴っておこう。


このまま何事もなく歳をとるのかなぁ。。。と漠然と過ごしていた毎日。
そんな毎日が打ち砕かれる事件が起きる。
まぁ、景気が悪くなればお荷物社員から最初に整理されるのは世の常だが、
それが自分に降り掛かったのだ。



とはいえ、それなりに大きな会社にいることが幸いし、2年分の給与と退職金満額を貰えることになった。
しばらく生きていくことには困らないなと正直ホッとした。



しかし、しばらくは良いとしてなにかしないと生きていけない。
40歳にもなってはじめて自分は何ができるんだ?と真剣に考えることになった瞬間でもあった。

結局、再就職支援などはうけてみたもののいい話などあるはずもなく、
毎日家で過ごすだけの状況になった。

そんなある日、何気なくみたサイトの広告が目にとまった。

「被験者募集!高収入保証します!」

以前であればそんな広告は見向きもしないところだったが、
どうせなら楽に死ねたらいいのになと考えるぐらい無気力になっていたので、
気がついたらその広告をクリックしていた。

移動した先のサイトでは登録をして、送られてきた試験薬を飲んで定期検診を受けるだけとのことだ。
驚いたことに報酬が1種類の薬につき半年で500万。
もちろん副作用や事故については了解する前提と書いてあるが、いまの自分にとっては都合がよい仕事でしかない。

早速登録を進めた。
もっと怪しいものかと思っていたが、よくよく読むと結構な大手製薬会社の子会社のようだ。
必要情報を入力し送信した。
後日書類が届くようだ。

数日後、どっさりと書類が届いた。
内容としては分厚い契約書や事前検診の案内などだ。



幸い、契約書を読むことは苦痛ではないので一通り把握はしたが、
命にこだわりがない自分にとっては報酬のほうが魅力的だった。

契約書にサインをして返送し、事前検診の申し込みを行った。
すぐに指定病院の情報が送られてきた。



検針票をもって指定に時間に病院に向かった。
思ったより多くの項目を検査された。
気づけば1日まるっと病院にいた。

その場でなにか告げられることもなくそのまま帰宅をした。

家についてみるとメールが届いていた。
内容としては本日の検診結果次第で今回の被験に参加できるかが決まるそうだ。
まぁ、誰でも高額報酬がもらえるわけじゃないよなと改めて痛感した。

それから数日が経過した。

相変わらずダラダラと過ごしていたところに宅配便が届いた。
例の製薬会社からだ。



早速開けてみるとどうやら今回の試験薬の被験者に採用されたらしい。
しかも、すでに契約金として報酬の半分が振り込まれているとのことだ。
口座を確認してみるとたしかに振り込みが確認できた。
こうなると後戻りはできない。
今回届いたのはなにやらお菓子のドロップのようなキレイな色をした飴と定期検診6回分の検針票だった。



説明書によると夜寝る前にドロップを舐めるだけのようだ。
また、そのドロップを舐め終わったら毎日好みの女性を10分間以上見るようにと指定があった。
できれば動画がいいらしい。また、同じ女性を毎日見るようにとのことだった。
しかし、女性の動画といっても手元にあるのはAVぐらいのものだ。
まぁ、なんでもいいのだろう。
他には注意事項はなかった。

早速その日の夜にドロップを口に含んでみた。
すぐにすぅーっと解けていくのが心地よい。
とても甘くて本当にお菓子のようだ。
それをゴクリと飲み干したあと、指定のとおり動画を見た。
せっかくなのでお気に入りの女優のAVを15分ほど鑑賞した。

AVを見ていると異様な眠気に襲われた。
その日はそのまま眠りについた。

こうして始まった被験生活。
さて、どういうことが起こっていくのかはこれから少しづつお話していこう。

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