顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!

小池 月

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Ⅳ 番と過ごす発情期

②※

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「あぁ、気持ち、イィ! もう、イクぅ、あぁ、また、出ちゃぅぅ」
ルカの声が響く。

「もっとぉ、あぁ……やぁあ!」
腹の奥まで蓮を受け入れてアルファのフェロモンに支配される。部屋中が甘い香りに満たされる。その匂いにルカの身体が溶けたように熱くなる。

「だめぇ! あぅぅ、苦しいぃ! 奥は、もうやめてぇ」
「やめて、いいのか?」

「やぁ、やめ、ないでぇ。あぁ、抜いちゃ、やだぁ」
強烈な快感と悲鳴のような声。卑猥な言葉といやらしい音。身体が波打つように痙攣する。涎を垂らして快感を求めるみっともない姿。

涙が零れて、もう限界だと思うのに欲望が溢れて苦しい。狂ったような獣の時間。でも寂しくない。満たされて幸せを感じる時間。こんな幸福を与えてくれる蓮が神様のように思えていた。


 「……あ?」
喉を潤す水分に意識が浮上する。ゆっくり目を開けると、蓮の色っぽい顔。かっこいいなぁと見つめていると、蓮がペットボトルの水分を口に含んで、ルカに口移しで与えてくれる。美味しい。コクリと飲み下して蓮を見る。裸だ。引き締まった筋肉。綺麗だ。ルカも裸。蓮の膝に抱きかかえられている。なんで? 何これ? 

「気が付いたか? 自分で飲めるか?」
蓮の言葉が理解できず、見つめる。

「まだ無理か」
そんな言葉がルカの頭を通り過ぎていく。もう一度口移しで水分を与えられる。自分のアルファから与えられる幸福にルカがニコリと笑う。驚いたような蓮の顔。すぐに柔らかい笑みを返してくれる。嬉しくてそっと蓮の胸にすり寄る。温かい。良い匂いだ。

「お前は、甘えたがりの猫みたいだな」
そっとルカの髪を撫でる蓮。

「身体は辛くないか?」
身体? どうだろう? 何を聞かれているのか分からず首をかしげる。

「いや、何でもない。まだ、このままでいい」
優しい目線が嬉しくて、蕩け合っていたくて蓮に全てを委ねる。心も身体も全てを任せてルカは安堵の眠りに落ちた。
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