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第112話 駆け出し冒険者と魔王の誘惑
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我とともに来い。世界の半分をそなたに与えよう。
といったものではなく、本当の誘惑だった・・・というお話です。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
魔王宮第七層。
海からの夜風が冷たさをまし、ルトは、焚き火にまきをくべ、リウはお湯をわかしはじめる。
ラスティはリウの出した毛布にくるまって安らかな寝息をたてはじめた。
「現王妃のメア・・・・おそらくはザザリの転生だ。」
長いルトの身の上話をきいたリウは、ぼそり、と言った。
「とんでもない大物の名前が出てきましたね。
闇森の魔女、ですか。」
「オレの母親だ。
魔素による凶暴化に耐性のあるオレの側近のひとりだった。
ずっと、闇森にこもって、魔族と人間の監視をしてくれてたんだが。
オレが50年前・・・・ああ、なんというか」
指で自分の顔を指し示す。
「こういうことになって、魔素量がいっきに減ったとき、オレが長い幽閉のため死にかけていると思いこんだようだった。
連絡はとってはいたんだが、さすがに千年会えないでいるといろいろと齟齬も産まれてくる。」
「ちゃんと記憶を保っての転生ってことですよね。
なぜ、エルマートに王位を継がせるのに、ぼくを目の敵にするのでしょうか。」
いや、違うな、とルトはつぶやいた。
「なぜにこんな回りくどい方法をとるのでしょうか。」
「本人に聞くしかない。」
「ザザリはあなたをどうしたんでしょうか?」
「それも本人に聞くしかあるまい。
だが、千年前のことならわかる。
あれは、オレに違う人生を歩ませたがっていた。
魔族の王ではない。回りを狂わせ、災いを振りまく魔王ではない。
信頼できる家臣がいる、守るべき国民は平和を愛し、そしてオレの側には愛しても壊れない女がいつでもそばにいてくれる。
この体から魔素の流出が止まらないかぎり、不可能な夢だったが。」
「魔素の流出は止まってますよ。」
リウの差し出した湯気のたつマグカップを受け取りながら、ルトは指摘した。
「いまのあなたなら、いい王様になれそうだ。」
「そうか?
なら、おまえが伴侶になってくれるか?」
「…」
ルトは、恐る恐る自分の胸を覗き込んだ。
フィオリナよりも、ある、じゃないか。とぶつぶつつぶやきながら、ルトはリウを睨んだ。
下半身にも違和感はあるのだが、触れてみる勇気はない。
「いつの間に?」
「おまえがかわいいと思ったからだ。
いつも近くにおくためには、婚姻という形がイチバン無理がないだろう?」
これが、生まれながらの王様気質か。
と、ルトはぼやく。
いやあ、ほんとにぼくには王様は無理だなあ。
「いやか?
まあ、おまえの魂は男の体になれている。
魂と体の性別が違うのは確かにやりにくいかもな。なら、こういう方法でもいいぞ。」
リウはシャツの前を開いた。
豊かな膨らみは新鮮な果実のようだった。瑞々しく、ハリがあり、いい香りさえしたのはもちろん、気のせいだろう。
ルトのそれは、もとの胸筋に戻っている。
「まあ、あなたが美人なのは認めますけど。
ぼくには怖い婚約者がいるんです。」
「そんなやつ、わたしがブッ飛ばしてやるから気にしなくていいぞ。」
カラカラと少女のリウが笑う。
「男でこの歳だと、どうにも頼りないチビだと思われがちだが」
リウは真面目な口調で言った。
「女性ならそんなこともないだろ。
おいで、ルト。
教えてあげる。」
するりとズボンをおろす。下着も一緒だったのか、もともとつけたいなかったのかは不明だったが、股間にあるべき男性の象徴もなくなっている。
秘部は無毛で、見えてはいけないものも見えたような気がしたので、ルトは目をそらした。
魔王サマは、ぜんぜん隠す気もないし。
これは、けっこうなピンチには違いない。
女性のリウは、ややキツめの顔立ちといい、ほっそりした体のラインといい、ルト的には一番弱いタイプである。
しかも、こいつは勝手に酔いつぶれたりはしてくれなさそうだった。
「それで?
伴侶を娶ってめでたしめでたし、ですか。大団円?」
それも、そうだな。
そうなるのはザザリ願いであって。
うーんと言いながらリウは大きく背伸びをした。
本当に背伸びをしたかったのか、胸からお腹のラインを見せつけたかったのかはわからない。
そう言われると、そうなんだ。
わたしの夢は、な。
世界のいろんなところを見て回ることなんだ。
転移とか飛行じゃなくて歩くのがいいな。
なにしろ、辺境育ちだろ。
国から出ることはあってもたいていが軍と一緒で、いく先々はたいていガレキの山ばかりだった。
「子作りはそれからでいいかな。もちろん、行為の方はいつでもおっけいだが。」
「だったら、無理に伴侶にならなくても、一緒に世界を見て回る方法はありますよ。」
「例えば?」
「冒険者とか。」
きょとん、とした顔は実にかわいい、とルトは思った。
「二人で、か?」
「メンバーは募集しましょうよ。リンドやウィルニアはどうですか?」
リウはうつむき加減で真剣に考え始めた。
ルトはリウの分のお茶をいれて彼(彼女)に手渡した。
海からの夜風は冷たいし、リウはシャツボタン全開の下半身マッパである。
まさか、迷宮の主人が、迷宮の中で風邪をひくこともあるまいと。
そうも思うのだが。
どうするのか、考えているのかと思ったが、顔をあげたリウの答えは意外なものだった。
「ここはそのまま維持するぞ。ここさえ残っていれば、わたしが外でふらふらしてるなんて、万が一にもバレないから。
あとウィルニアはダメだ。
迷宮の存続に必要だし、連れ歩くには有名すぎる。
本人もここから出たがらないだろう。
連れていくなら、ギムリウスとリアモンド、あとリンドの片割れ、だ。」
どうも冒険者パーティを組むと言うこと自体は即決の案件だったらしい。
「ぎ、ギムリウス?」
「本体は残す。連れていくのは着脱可能なヒトガタさ。
おまえたちが二層でお茶会してたときもそれで参加してただろう?
リアモンドはあれで、ニンゲン文化に強いし、リンドは昔は人に混じって暮らしてたこともある。
いや」
またも考え込んだかと思ったら、なにやら頷いて顔をあげた。
「これだと、おまえにとってハーレムすぎるな。
いくらなんでも身が持たないと思うから、オレは男に戻るぞ。
まあ、気が向いたらまた、女になってやってもいいが。」
リウは男女の性別転換などは、魔法のうちにもはいらないらしい。
男と女がどちらの性が優れているなどと比較するのは無意味かもしれないが、少なくとも、男の弱点は自分が欲情しているのが外部からまるわかりな部分がある。
例えば、いまのリウのようにだ。
わかったから、パンツはいて、それ、しまえ。
と、ルトはきっぱりと命じた。
といったものではなく、本当の誘惑だった・・・というお話です。
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魔王宮第七層。
海からの夜風が冷たさをまし、ルトは、焚き火にまきをくべ、リウはお湯をわかしはじめる。
ラスティはリウの出した毛布にくるまって安らかな寝息をたてはじめた。
「現王妃のメア・・・・おそらくはザザリの転生だ。」
長いルトの身の上話をきいたリウは、ぼそり、と言った。
「とんでもない大物の名前が出てきましたね。
闇森の魔女、ですか。」
「オレの母親だ。
魔素による凶暴化に耐性のあるオレの側近のひとりだった。
ずっと、闇森にこもって、魔族と人間の監視をしてくれてたんだが。
オレが50年前・・・・ああ、なんというか」
指で自分の顔を指し示す。
「こういうことになって、魔素量がいっきに減ったとき、オレが長い幽閉のため死にかけていると思いこんだようだった。
連絡はとってはいたんだが、さすがに千年会えないでいるといろいろと齟齬も産まれてくる。」
「ちゃんと記憶を保っての転生ってことですよね。
なぜ、エルマートに王位を継がせるのに、ぼくを目の敵にするのでしょうか。」
いや、違うな、とルトはつぶやいた。
「なぜにこんな回りくどい方法をとるのでしょうか。」
「本人に聞くしかない。」
「ザザリはあなたをどうしたんでしょうか?」
「それも本人に聞くしかあるまい。
だが、千年前のことならわかる。
あれは、オレに違う人生を歩ませたがっていた。
魔族の王ではない。回りを狂わせ、災いを振りまく魔王ではない。
信頼できる家臣がいる、守るべき国民は平和を愛し、そしてオレの側には愛しても壊れない女がいつでもそばにいてくれる。
この体から魔素の流出が止まらないかぎり、不可能な夢だったが。」
「魔素の流出は止まってますよ。」
リウの差し出した湯気のたつマグカップを受け取りながら、ルトは指摘した。
「いまのあなたなら、いい王様になれそうだ。」
「そうか?
なら、おまえが伴侶になってくれるか?」
「…」
ルトは、恐る恐る自分の胸を覗き込んだ。
フィオリナよりも、ある、じゃないか。とぶつぶつつぶやきながら、ルトはリウを睨んだ。
下半身にも違和感はあるのだが、触れてみる勇気はない。
「いつの間に?」
「おまえがかわいいと思ったからだ。
いつも近くにおくためには、婚姻という形がイチバン無理がないだろう?」
これが、生まれながらの王様気質か。
と、ルトはぼやく。
いやあ、ほんとにぼくには王様は無理だなあ。
「いやか?
まあ、おまえの魂は男の体になれている。
魂と体の性別が違うのは確かにやりにくいかもな。なら、こういう方法でもいいぞ。」
リウはシャツの前を開いた。
豊かな膨らみは新鮮な果実のようだった。瑞々しく、ハリがあり、いい香りさえしたのはもちろん、気のせいだろう。
ルトのそれは、もとの胸筋に戻っている。
「まあ、あなたが美人なのは認めますけど。
ぼくには怖い婚約者がいるんです。」
「そんなやつ、わたしがブッ飛ばしてやるから気にしなくていいぞ。」
カラカラと少女のリウが笑う。
「男でこの歳だと、どうにも頼りないチビだと思われがちだが」
リウは真面目な口調で言った。
「女性ならそんなこともないだろ。
おいで、ルト。
教えてあげる。」
するりとズボンをおろす。下着も一緒だったのか、もともとつけたいなかったのかは不明だったが、股間にあるべき男性の象徴もなくなっている。
秘部は無毛で、見えてはいけないものも見えたような気がしたので、ルトは目をそらした。
魔王サマは、ぜんぜん隠す気もないし。
これは、けっこうなピンチには違いない。
女性のリウは、ややキツめの顔立ちといい、ほっそりした体のラインといい、ルト的には一番弱いタイプである。
しかも、こいつは勝手に酔いつぶれたりはしてくれなさそうだった。
「それで?
伴侶を娶ってめでたしめでたし、ですか。大団円?」
それも、そうだな。
そうなるのはザザリ願いであって。
うーんと言いながらリウは大きく背伸びをした。
本当に背伸びをしたかったのか、胸からお腹のラインを見せつけたかったのかはわからない。
そう言われると、そうなんだ。
わたしの夢は、な。
世界のいろんなところを見て回ることなんだ。
転移とか飛行じゃなくて歩くのがいいな。
なにしろ、辺境育ちだろ。
国から出ることはあってもたいていが軍と一緒で、いく先々はたいていガレキの山ばかりだった。
「子作りはそれからでいいかな。もちろん、行為の方はいつでもおっけいだが。」
「だったら、無理に伴侶にならなくても、一緒に世界を見て回る方法はありますよ。」
「例えば?」
「冒険者とか。」
きょとん、とした顔は実にかわいい、とルトは思った。
「二人で、か?」
「メンバーは募集しましょうよ。リンドやウィルニアはどうですか?」
リウはうつむき加減で真剣に考え始めた。
ルトはリウの分のお茶をいれて彼(彼女)に手渡した。
海からの夜風は冷たいし、リウはシャツボタン全開の下半身マッパである。
まさか、迷宮の主人が、迷宮の中で風邪をひくこともあるまいと。
そうも思うのだが。
どうするのか、考えているのかと思ったが、顔をあげたリウの答えは意外なものだった。
「ここはそのまま維持するぞ。ここさえ残っていれば、わたしが外でふらふらしてるなんて、万が一にもバレないから。
あとウィルニアはダメだ。
迷宮の存続に必要だし、連れ歩くには有名すぎる。
本人もここから出たがらないだろう。
連れていくなら、ギムリウスとリアモンド、あとリンドの片割れ、だ。」
どうも冒険者パーティを組むと言うこと自体は即決の案件だったらしい。
「ぎ、ギムリウス?」
「本体は残す。連れていくのは着脱可能なヒトガタさ。
おまえたちが二層でお茶会してたときもそれで参加してただろう?
リアモンドはあれで、ニンゲン文化に強いし、リンドは昔は人に混じって暮らしてたこともある。
いや」
またも考え込んだかと思ったら、なにやら頷いて顔をあげた。
「これだと、おまえにとってハーレムすぎるな。
いくらなんでも身が持たないと思うから、オレは男に戻るぞ。
まあ、気が向いたらまた、女になってやってもいいが。」
リウは男女の性別転換などは、魔法のうちにもはいらないらしい。
男と女がどちらの性が優れているなどと比較するのは無意味かもしれないが、少なくとも、男の弱点は自分が欲情しているのが外部からまるわかりな部分がある。
例えば、いまのリウのようにだ。
わかったから、パンツはいて、それ、しまえ。
と、ルトはきっぱりと命じた。
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ご覧いただきありがとうございます。なんとか完結しました。彼らの物語はまだ続きます。後日談https://www.alphapolis.co.jp/novel/807186218/844632510
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