4 / 218
魔法のマグカップ 《前編》・ママはご機嫌斜め
しおりを挟む
ここはヴォルノースの南の森。その一角に、ニンゲンの男の子ニールが住んでいるお家がありました。
二階建ての石造りの家には、今、ニールのママの他には誰もいません。ニールは朝早くから遊びに行ってしまいましたし、パパはお仕事が休みという事で、早くから物置でゴソゴソしてると思ったら、プイッとどこかへ出かけて行ってしまったからです。お休みの日には、やってもらいたいあれやこれやが山ほどあるのに。
いつもの事とはいえ、ママは呆れかえってしまいました。でも、誰もいない静かな我が家。外には早くも春風が吹き始め、窓を開けてもいいかなと思う気持ちのいい午前中です。
ママは魔法の力を使いながら、家事をチャチャっと済ませていきました。
よくパパには、
「君は、家事に向いた魔法が使えていいよなぁ。僕は自分の体だけで料理や洗濯をしなくちゃならないのにさ」
と、うらやましがられます。
でもママからすれば、パパの使う魔法の方がずっと素敵だと思っているのです(何の魔法かは、まだ秘密です)。
「あの人、物置で何をやっていたのかしら」
家事をあらかた終えたママが、ふと思いつきました。随分と、バッタンドッタンと音が聞こえていたからです。急に心配になったママは、物置へと向かいました。
「あら、まぁ……」
二階から降りて、一階に辿り着いたママはちょっとビックリしてしまいました。それは物置のある地下室へ通じる扉の外まで、ガラクタ(ママには、そう見えます)が、ところせましと散らかっていたからです。
ママは、
「これは、片付けが大変だわ。私は絶対に手伝いませんからね」
と、パパがいくら泣きついて来ても、知らんぷりをしようと心に決めました。夫も子供と同じ。甘やかしたら、ドンドンつけ上がって行くに決まっています。”ひどい事にならぬよう、きちんとしつけなければ”と、ママはいつも思っているのです。
だけど……。
どうせパパが散らかしたんだから、何か入り用なものがあるかどうかを確認しようとママは考えました。この上、少しくらい散らかしたって、わかるものではありません。どうせパパが片付けるのだからと、ママは階段を下りて行きました。ちょっとチャッカリしています。
「あら、まぁ……」
ママは、先ほどと同じセリフをもう一度口にします。地下の物置は、ママの予想をはるかに超えるチラカシようでした。かろうじて、足の踏み場があるくらいです。
「これじゃぁ、何があるのか調べるのは無理ね」
ママはそうつぶやくと、このガラクタ倉庫を後にしようとしました。でも、ふとある品物が目に入って来たのです。それは出口近くにある棚の、上から二番目のところ。他のものに隠れるように置いてありました。
「あら、懐かしいわ」
ママはそれを手に取り、愛おしそうに持ち上げました。
ママが見つけたのは、マグカップでした。でも、ただのマグカップではありません。魔法のかかったマグカップです。ただ、何年もしまっておいたせいで、すっかりホコリまみれになっていました。
ママは物置の中や階段に散らばる、あれやこれやの品者につまづかないよう気をつけながら、慎重に一階へと戻ります。そして思い出の品を、キッチンのシンクの中へそっと置きました。
ママは古びたカップに洗剤を少し入れ、次に蛇口をひねって水を入れます。
そして、
「泡の精、水の精、どうか私の大切な思い出をキレイにして下さいな」
と魔法の呪文を唱えると、洗剤と水は途端に混じり合い、ブクブクと泡を立てはじめました。泡はすぐに、カップの中や外へくまなく広がります。それを注意深く見ていたママは「もう、そろそろかしら」とつぶやくと、カップの取っ手をもって、蛇口から出る水にかざしました。
「さぁ、キレイにキレイにキレイになぁれ」
ママが楽しそうに口ずさみます。でもこれは魔法の呪文ではありません。ママの心が自然にそう歌わせているのです。だって、この魔法のマグカップは、ママにとって本当に懐かしい思い出の品だったのですからね。ウキウキするのも当然なんです。
カップがきれいになったところで、ママはコーヒーをいれる準備を始めます。別に紅茶でもココアでも良いのですが、コーヒーが一番このマグカップの魔法の効果を引き出せると知っていたからでした。
ママは戸棚からコーヒーメーカーを取り出して、テーブルに置きました。
インスタントじゃだめよ。出来るだけ美味しいコーヒーをいれなくちゃ。せっかく魔法のマグカップで飲むのですから、ママの張り切りようにもうなずけます。
コーヒーメーカーのポコポコという音や、ドリップされていく琥珀色のしずくを眺めながら、ママの心は少しずつ高鳴っていきました。
ママは窓を少し開けて、春風を招き入れます。そして魔法のマグカップにコーヒーを注ぎ、昨日つくったクッキーを乗せた皿をその横に並べました。
さぁ、準備万端です。
ママは大きく息を吸って、それから吐きだしました。深呼吸です。ちょっと緊張しているのです。なぜ緊張しているのかですって? それは、すぐにわかります。
ママは、マグカップをそっと持ち上げました。良い香りが、ママの鼻をくすぐります。ママの目の前が、少しぼやけてきました。でも、それはコーヒーの湯気のせいではありません。
「さてと」
ママはカップの端に口をつけ、まず控えめに一口目を舌の上に乗せました。少しほろ苦い味が口の中に広がります。そしてママの目の前はいよいよぼやけてきて、今まで見えていた壁紙の模様やお気に入りのチェストは、もう見えなくなりました。
「あぁ、そうそう。そうだったわ」
ママが、懐かしそうにつぶやきます。
今、ママの目の前には草原が広がっていて、ママは大きな木の根元に座っているのです。着ている服も今とは全然違います。とてもハツラツとして、素敵なワンピースです。今はちょっと恥ずかしくて、もう着る事はありません。たぶん、サイズも合わないでしょう。
ふと視線を落とすと、そこには美味しそうな手作りのサンドイッチ。一緒に水筒もありました。中にはもちろん、美味しいコーヒーが入っています。
二階建ての石造りの家には、今、ニールのママの他には誰もいません。ニールは朝早くから遊びに行ってしまいましたし、パパはお仕事が休みという事で、早くから物置でゴソゴソしてると思ったら、プイッとどこかへ出かけて行ってしまったからです。お休みの日には、やってもらいたいあれやこれやが山ほどあるのに。
いつもの事とはいえ、ママは呆れかえってしまいました。でも、誰もいない静かな我が家。外には早くも春風が吹き始め、窓を開けてもいいかなと思う気持ちのいい午前中です。
ママは魔法の力を使いながら、家事をチャチャっと済ませていきました。
よくパパには、
「君は、家事に向いた魔法が使えていいよなぁ。僕は自分の体だけで料理や洗濯をしなくちゃならないのにさ」
と、うらやましがられます。
でもママからすれば、パパの使う魔法の方がずっと素敵だと思っているのです(何の魔法かは、まだ秘密です)。
「あの人、物置で何をやっていたのかしら」
家事をあらかた終えたママが、ふと思いつきました。随分と、バッタンドッタンと音が聞こえていたからです。急に心配になったママは、物置へと向かいました。
「あら、まぁ……」
二階から降りて、一階に辿り着いたママはちょっとビックリしてしまいました。それは物置のある地下室へ通じる扉の外まで、ガラクタ(ママには、そう見えます)が、ところせましと散らかっていたからです。
ママは、
「これは、片付けが大変だわ。私は絶対に手伝いませんからね」
と、パパがいくら泣きついて来ても、知らんぷりをしようと心に決めました。夫も子供と同じ。甘やかしたら、ドンドンつけ上がって行くに決まっています。”ひどい事にならぬよう、きちんとしつけなければ”と、ママはいつも思っているのです。
だけど……。
どうせパパが散らかしたんだから、何か入り用なものがあるかどうかを確認しようとママは考えました。この上、少しくらい散らかしたって、わかるものではありません。どうせパパが片付けるのだからと、ママは階段を下りて行きました。ちょっとチャッカリしています。
「あら、まぁ……」
ママは、先ほどと同じセリフをもう一度口にします。地下の物置は、ママの予想をはるかに超えるチラカシようでした。かろうじて、足の踏み場があるくらいです。
「これじゃぁ、何があるのか調べるのは無理ね」
ママはそうつぶやくと、このガラクタ倉庫を後にしようとしました。でも、ふとある品物が目に入って来たのです。それは出口近くにある棚の、上から二番目のところ。他のものに隠れるように置いてありました。
「あら、懐かしいわ」
ママはそれを手に取り、愛おしそうに持ち上げました。
ママが見つけたのは、マグカップでした。でも、ただのマグカップではありません。魔法のかかったマグカップです。ただ、何年もしまっておいたせいで、すっかりホコリまみれになっていました。
ママは物置の中や階段に散らばる、あれやこれやの品者につまづかないよう気をつけながら、慎重に一階へと戻ります。そして思い出の品を、キッチンのシンクの中へそっと置きました。
ママは古びたカップに洗剤を少し入れ、次に蛇口をひねって水を入れます。
そして、
「泡の精、水の精、どうか私の大切な思い出をキレイにして下さいな」
と魔法の呪文を唱えると、洗剤と水は途端に混じり合い、ブクブクと泡を立てはじめました。泡はすぐに、カップの中や外へくまなく広がります。それを注意深く見ていたママは「もう、そろそろかしら」とつぶやくと、カップの取っ手をもって、蛇口から出る水にかざしました。
「さぁ、キレイにキレイにキレイになぁれ」
ママが楽しそうに口ずさみます。でもこれは魔法の呪文ではありません。ママの心が自然にそう歌わせているのです。だって、この魔法のマグカップは、ママにとって本当に懐かしい思い出の品だったのですからね。ウキウキするのも当然なんです。
カップがきれいになったところで、ママはコーヒーをいれる準備を始めます。別に紅茶でもココアでも良いのですが、コーヒーが一番このマグカップの魔法の効果を引き出せると知っていたからでした。
ママは戸棚からコーヒーメーカーを取り出して、テーブルに置きました。
インスタントじゃだめよ。出来るだけ美味しいコーヒーをいれなくちゃ。せっかく魔法のマグカップで飲むのですから、ママの張り切りようにもうなずけます。
コーヒーメーカーのポコポコという音や、ドリップされていく琥珀色のしずくを眺めながら、ママの心は少しずつ高鳴っていきました。
ママは窓を少し開けて、春風を招き入れます。そして魔法のマグカップにコーヒーを注ぎ、昨日つくったクッキーを乗せた皿をその横に並べました。
さぁ、準備万端です。
ママは大きく息を吸って、それから吐きだしました。深呼吸です。ちょっと緊張しているのです。なぜ緊張しているのかですって? それは、すぐにわかります。
ママは、マグカップをそっと持ち上げました。良い香りが、ママの鼻をくすぐります。ママの目の前が、少しぼやけてきました。でも、それはコーヒーの湯気のせいではありません。
「さてと」
ママはカップの端に口をつけ、まず控えめに一口目を舌の上に乗せました。少しほろ苦い味が口の中に広がります。そしてママの目の前はいよいよぼやけてきて、今まで見えていた壁紙の模様やお気に入りのチェストは、もう見えなくなりました。
「あぁ、そうそう。そうだったわ」
ママが、懐かしそうにつぶやきます。
今、ママの目の前には草原が広がっていて、ママは大きな木の根元に座っているのです。着ている服も今とは全然違います。とてもハツラツとして、素敵なワンピースです。今はちょっと恥ずかしくて、もう着る事はありません。たぶん、サイズも合わないでしょう。
ふと視線を落とすと、そこには美味しそうな手作りのサンドイッチ。一緒に水筒もありました。中にはもちろん、美味しいコーヒーが入っています。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる