ツクチホ短編まとめ

はるば草花

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会長を中心に世界が回る3

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「カスミのほうはずっと仕事を続けてますよね。そろそろ休憩しますか?」


さっきとは違う柔らかな口調で家墨に尋ねる佐城。


「あー…」

「仕事はしすぎはいけませんよ」


仕事しろとも言うがしすぎにも怒る佐城だったりする。

佐城の言ってることは正しいが、前に深高が仕事をさぼった時には、長時間机に縛り付けていた。つまり家墨に甘い。


「それより会議があっただろ。そろそろ行かなくていいのか?」

「そういえばそうですね。早めに行ったほうがいいでしょうし。ミタカ。あなたも一緒に来なさい」

「うえー、なんで?会長と副会長が行くんでしょ?十分じゃん」

「さぼって会長にまとわりついていたぶん、働きなさい」

「うううっ」


理不尽な気がするが、確かに悪いのは自分なので渋々応じる。



「俺は、残る?」

「ええ、留守番よろしくお願いします」


書記の水上が会話を聞いて顔を上げた。

その顔は男前だが可愛いところもあり、穏やかな性格をしていて、生徒会のマスコット!と深高は言っている。


「おう。ミカミ待ってろよ」

「お菓子食べていいからねー」

「ん、いって、らっしゃい」


小さく手を振る水上に見送られながら3人は生徒会室を出た。

会議室は一つ下の階にあるので、下に下りて向かうのだけど、前からやってくる男達に3人は足が止まった。

 
「おお、お姫様3人でどちらへ?」

「お姫様だけじゃ危ないでしょ」


生徒会の3人を見つけて近づいてきた男達は風紀委員だ。3人とも風紀委員のくせに、がっつり不良である。

制服着崩し、ピアスや指輪などがいくつもと会計の深高よりひどい。

それでも仕事はきっちりしているので文句を言うものはいない。顔も生徒会とはるほどの美形ぞろいで人気も高い。

しかし、見た目不良じゃなくて中身も不良だ。

はじめに絡んできた親玉っぽい不遜な態度の男、北義進が風紀委員長だったりする。


ふざけたことを言われた生徒会の3人だが、すぐに言い返すことをしない。
それは不良というものに慣れていないからだ。何度か仕事で会ってはいるが、慣れるというものではない。

とくに深高は風紀が怖くて苦手で極力会わないようにしている。

深高が仲間の2人を見ると、副会長佐城も顔を強ばらせている。気持ちがよくわかる。

会長家墨のほうは、眉間に皺を作って構えているが、恐れてるようにはあまり見えない。
ということで、深高は会長のほうに身を寄せて制服を掴む。助けてほしい。

そんな行動が家墨はうざかったが、目の前の獣から目をそらせないので、スルーする。


「あれー?どうしたのミタカちゃん。風紀委員長が怖いのかなー?」

「ひっ」

「おい」


深高の行動を目敏く見ていた風紀委員の1人、十根が楽しそうに深高に近づく。ある意味一番の危険人物として有名だ。


「そっちこそ、かまってでも欲しいのか?こっちは仕事で忙しいんだがな」


とっさには言葉が出なかった家墨も、不良がとくに怖いわけでもないのでいつもの強気である。そんな家墨に深高は尊敬の眼差しを向ける。


「カスミちゃんはさすがだねえ」

「当然だろ?俺のお気に入りなんだ」


風紀で一番怖いと言われている風紀委員長の北義は満足げに一歩家墨に近づく。


「なあ、カスミ。かまってくれるのか?だったら今から俺の部屋に来て、ご奉仕してくれよ」

「はっ、てめえはそんなくだらな…」

「その言動はゆるしませんよ」

「あ?」

「カスミを淫乱や尻軽みたいな言い方はやめてください」

「いや、そこまで言ってないだろ」

「いいえ、きっとそう見ているからこそ、あんなことを言うんです」


間近に迫る不良にも恐れず言い返す家墨の前に、佐城が出た。
不良というものに恐れている佐城だが、家墨が関われば別だ。


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