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学園編
74.パトリック・シュトルツァー
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グニラ・オレーンにわがままを言ってもらって、私にも安全に暮らす場所は確保できた。どこぞの海外ドラマのように隠し部屋のようなからくり作って、室内に捜索資料を掲示してみた。
写真や事件メモを貼って、関連を紐で結んでいくというアレだ。
……海外ドラマでこの手法を重用していた理由が分かった。図解化すると、頭で考えていただけだった時には気づかなかったことに気付ける!
頭で考えてると、どうしてもシュトルツァーの名が先に立ってしまうけど、関係者を整理すると、中心にいるのは……リナウド侯爵だ!
「ミーシャ様! ……え、これは?」
慌てた様子で室内へ入ってきたグニラ・オレーンが、私の超大作を目にして呆気にとられたような顔をしている。ドヤ顔で講釈を垂れ流したいところだけど、彼女の様子が気にかかる。
「後で説明するよ。何かあったの?」
彼女は朝食に出たばかりだ。戻ってくるのが早すぎる。
「それが、パトリック様が査問委員会に呼ばれたと!」
「えっ?!」
「それだけではありません! ミーシャ様が個人事業で行われていた方々も続々と……」
「じゃあ、貴女の父上も?」
「……はい。我が家の心配は無用です! ミーシャ様の事業の件も、問題はありません。ですが……その、パトリック様は、お姉様が過去にかの国から薬物を仕入れていたという情報が齎されまして……」
それは事実だ。でも、誰から――まさか……!!
そもそも、その話を私の耳に入れたのは、デリア・リナウド……!
「リナウド侯爵からです。彼は、無理矢理全ての対立候補をミーシャ様の罪にからめて失墜させようとしているようです」
「対立候補? え? 何の話??」
「リナウド侯爵夫人は、御息女をクリストフ殿下の婚約者にするおつもりなんですよ!」
リナウド侯爵はリナウド侯爵夫人の傀儡となっているのだろうか?
この件、殿下はどう思っているのだろう? 彼がデリア・リナウドに悪感情を持っているのは知っているけれど、己の感情など無視して政治的判断を下すかもしれない。
前回、パトリックを見捨てる決断をしたのも、何か意味があったのかもしれない。すぐに「見捨てた」と結論づけた私は、やっぱり……ダメな人間だったんだ。
◇◆◇ ◇◆◇
「パトリック!」
「げ、ナナミ……お前なんでここが分かったんだ?」
――まだ無事だった!
グニラ・オレーンからあの話を聞いて、慌ててパトリックを探して……校舎の裏の裏の裏で見つけた! 野草生い茂る草むら、というほどには荒れ果てていないけど、それなりに草木はボーボー。手入れがされてる気配のないここは、明らかに人が立ち入る憩いの場じゃない。こんな場所に辿り着いた自分も自分だと思うけど。パトリックはなんでこんな場所に……追っ手から隠れてる、とか?
「なんでこんな場所にいるの?」
「お前こそなんで、ここにいるの分かったんだ?」
「……乙女の勘?」
「乙女の概念から最も遠い場所にいるだろ、お前」
……コイツ、なんてこと言いやがる。
「寒いのにこんなトコまで来るなんて、バカだろお前」
パトリックは平常運転だ。ちょっと安心したかな?
「……査問委員会に呼ばれたって聞いたんだけど」
「ああ……まあ大丈夫だ。お前は何も気にするな」
事実だったのか。どこが大丈夫なんだ。心配しかない。
「何か対策取ってたりとか?」
「……まあ、なんとかなるだろ」
「何とかって――」
「ちょっと! パトリック様に近づかないでいただけるかしら?!」
え、誰?
この場にいきなり黄色い声が響き、驚いて振り返れば目の前にはデリア・リナウドがいた。貴族のご令嬢が入るような場所じゃないし、辿り着けるような場所でもないんですけど?!
「パトリック様は、お前のような平民が近づいて良い方ではないのよ!」
パトリックを見れば、彼も私と同じように驚いている。デリアはこっちの動揺なんか、全然気付いてないみたいだけど。
「何の騒ぎだ」――え。
「クリストフ殿下!」デリアの悲鳴が響く。
うん、悲鳴をあげたくなる気持ちはわかる。私も逆の立場だったらあげていたかもしれない。デリアもだけど、殿下がここにいるのは本当にありえないから。
私が彼らの教育係だったら、手打ちになる前に逃げ出したくなるレベルの行いだから! 服汚れてるんじゃ……ああっ! やっぱり汚れてる!
「わたくしは……し、失礼いたしますっ!」
逃げるようにデリア・リナウドが退散していく。
あっ、ずるい逃げた! 私の目には、彼女が面倒な責任問題から逃げたように見えた。呆気に取られ、この場に残された私たち3人……。
「えっと、じゃあ、俺はこれで……」
「え? パトリック?!」
デリアに意識を持って行かれている間に、パトリックはパトリックでなんか変な動きを見せようとしてる! ど、どうする?!
「彼を一人にしてはダメだ」
クリストフ殿下がパトリックを心配する声を上げた。
「あの、殿下も彼を心配して?」
「それもあるが……デリア・リナウドがおかしな動きをしていたから、跡をつけてきただけだ」
……反省。殿下は私たちなんかよりずっと、広く物事を見ることが出来るのかもしれない。
殿下に謝罪をして、パトリックを追った。彼を見つけたのは、校舎裏から校舎の表側へ出る直前。あとちょっとで見失うところだった。
「ちょっと待ってよ! どうしたの?」
「なんで俺を追ってくるんだよ! クリスはお前を助けに来たんだぞ!」
「違いますよ。殿下はパトリックを心配してたんですよ?」
「……そうかな?」
パトリックの顔が、酷薄に歪む。
どうして?
「俺はもうお前を疑ってないって言っただろ。わざわざ俺の機嫌を伺いに来なくてもいい。俺のことは気にするな」
「別にそういうわけじゃ……」
「お前はもう自分のことだけを考えろ。もう、いいから」
それはこっちのセリフだ。この期に及んで私のことなんか心配しないで欲しい。そうされる価値もない女だ。
そんなこと、この世の誰よりも、彼が一番分かっているはずなのに……。
写真や事件メモを貼って、関連を紐で結んでいくというアレだ。
……海外ドラマでこの手法を重用していた理由が分かった。図解化すると、頭で考えていただけだった時には気づかなかったことに気付ける!
頭で考えてると、どうしてもシュトルツァーの名が先に立ってしまうけど、関係者を整理すると、中心にいるのは……リナウド侯爵だ!
「ミーシャ様! ……え、これは?」
慌てた様子で室内へ入ってきたグニラ・オレーンが、私の超大作を目にして呆気にとられたような顔をしている。ドヤ顔で講釈を垂れ流したいところだけど、彼女の様子が気にかかる。
「後で説明するよ。何かあったの?」
彼女は朝食に出たばかりだ。戻ってくるのが早すぎる。
「それが、パトリック様が査問委員会に呼ばれたと!」
「えっ?!」
「それだけではありません! ミーシャ様が個人事業で行われていた方々も続々と……」
「じゃあ、貴女の父上も?」
「……はい。我が家の心配は無用です! ミーシャ様の事業の件も、問題はありません。ですが……その、パトリック様は、お姉様が過去にかの国から薬物を仕入れていたという情報が齎されまして……」
それは事実だ。でも、誰から――まさか……!!
そもそも、その話を私の耳に入れたのは、デリア・リナウド……!
「リナウド侯爵からです。彼は、無理矢理全ての対立候補をミーシャ様の罪にからめて失墜させようとしているようです」
「対立候補? え? 何の話??」
「リナウド侯爵夫人は、御息女をクリストフ殿下の婚約者にするおつもりなんですよ!」
リナウド侯爵はリナウド侯爵夫人の傀儡となっているのだろうか?
この件、殿下はどう思っているのだろう? 彼がデリア・リナウドに悪感情を持っているのは知っているけれど、己の感情など無視して政治的判断を下すかもしれない。
前回、パトリックを見捨てる決断をしたのも、何か意味があったのかもしれない。すぐに「見捨てた」と結論づけた私は、やっぱり……ダメな人間だったんだ。
◇◆◇ ◇◆◇
「パトリック!」
「げ、ナナミ……お前なんでここが分かったんだ?」
――まだ無事だった!
グニラ・オレーンからあの話を聞いて、慌ててパトリックを探して……校舎の裏の裏の裏で見つけた! 野草生い茂る草むら、というほどには荒れ果てていないけど、それなりに草木はボーボー。手入れがされてる気配のないここは、明らかに人が立ち入る憩いの場じゃない。こんな場所に辿り着いた自分も自分だと思うけど。パトリックはなんでこんな場所に……追っ手から隠れてる、とか?
「なんでこんな場所にいるの?」
「お前こそなんで、ここにいるの分かったんだ?」
「……乙女の勘?」
「乙女の概念から最も遠い場所にいるだろ、お前」
……コイツ、なんてこと言いやがる。
「寒いのにこんなトコまで来るなんて、バカだろお前」
パトリックは平常運転だ。ちょっと安心したかな?
「……査問委員会に呼ばれたって聞いたんだけど」
「ああ……まあ大丈夫だ。お前は何も気にするな」
事実だったのか。どこが大丈夫なんだ。心配しかない。
「何か対策取ってたりとか?」
「……まあ、なんとかなるだろ」
「何とかって――」
「ちょっと! パトリック様に近づかないでいただけるかしら?!」
え、誰?
この場にいきなり黄色い声が響き、驚いて振り返れば目の前にはデリア・リナウドがいた。貴族のご令嬢が入るような場所じゃないし、辿り着けるような場所でもないんですけど?!
「パトリック様は、お前のような平民が近づいて良い方ではないのよ!」
パトリックを見れば、彼も私と同じように驚いている。デリアはこっちの動揺なんか、全然気付いてないみたいだけど。
「何の騒ぎだ」――え。
「クリストフ殿下!」デリアの悲鳴が響く。
うん、悲鳴をあげたくなる気持ちはわかる。私も逆の立場だったらあげていたかもしれない。デリアもだけど、殿下がここにいるのは本当にありえないから。
私が彼らの教育係だったら、手打ちになる前に逃げ出したくなるレベルの行いだから! 服汚れてるんじゃ……ああっ! やっぱり汚れてる!
「わたくしは……し、失礼いたしますっ!」
逃げるようにデリア・リナウドが退散していく。
あっ、ずるい逃げた! 私の目には、彼女が面倒な責任問題から逃げたように見えた。呆気に取られ、この場に残された私たち3人……。
「えっと、じゃあ、俺はこれで……」
「え? パトリック?!」
デリアに意識を持って行かれている間に、パトリックはパトリックでなんか変な動きを見せようとしてる! ど、どうする?!
「彼を一人にしてはダメだ」
クリストフ殿下がパトリックを心配する声を上げた。
「あの、殿下も彼を心配して?」
「それもあるが……デリア・リナウドがおかしな動きをしていたから、跡をつけてきただけだ」
……反省。殿下は私たちなんかよりずっと、広く物事を見ることが出来るのかもしれない。
殿下に謝罪をして、パトリックを追った。彼を見つけたのは、校舎裏から校舎の表側へ出る直前。あとちょっとで見失うところだった。
「ちょっと待ってよ! どうしたの?」
「なんで俺を追ってくるんだよ! クリスはお前を助けに来たんだぞ!」
「違いますよ。殿下はパトリックを心配してたんですよ?」
「……そうかな?」
パトリックの顔が、酷薄に歪む。
どうして?
「俺はもうお前を疑ってないって言っただろ。わざわざ俺の機嫌を伺いに来なくてもいい。俺のことは気にするな」
「別にそういうわけじゃ……」
「お前はもう自分のことだけを考えろ。もう、いいから」
それはこっちのセリフだ。この期に及んで私のことなんか心配しないで欲しい。そうされる価値もない女だ。
そんなこと、この世の誰よりも、彼が一番分かっているはずなのに……。
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