竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える

たま

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その後の日々

初めの一歩

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「探すって言ってもどうすればいいのかな…だいたい、人数も分からないし…」

「9人だ。」

ソファに私を抱き込むようにして座るリュートの答えに
「えっ?人数把握してたの?リュート凄いよ。流石竜王様だね。」
感激して匂いを嗅がれてた事はスルーして振り返る。
「こちらに入って来た者を捕まえようとして失敗した人数だからな。成功すれば結に触れられるから必死だったから良く覚えてる。」

「でも、人数はハッキリしたよ。ありがとう。」
にこにことしながら目がキラキラ…かっこいいな。わっわたしの…つがい?…顔が熱い

「あと、あとはどうやってさがすかね。
リュートは王様だから同郷人探しの旅なんて無理だよね。」

竜王様のお仕事休憩は異常に長い。のんびり休憩の合間に仕事をしている感じ。普通は逆だと思うのだが、それに竜人の国というのは存在しないのだ。竜王の仕事は大きく見ると世界を安定させておくこと、その為にはつがい…つまり私を愛でる事は必要!いや、それが私の最優先事項だ!とこの男は堂々と言い切っていた。その長い長い休憩が終わりアテノールさんが戻ってきた。
「何が無理なのですか?」

「竜王様の仕事があるのに私の同郷人探しの旅に行くなんて無理だよねって話。」

暫く考えてたアテノールさんが
「では新婚旅行という形で各国を訪問して行ってはどうですか?」

「新婚旅行!こっちの世界にもあるんだ!」
「新婚旅行?なんだそれは?」

「えっ?」
「ん?」

私はリュートと顔を見合わせてアテノールさんを見た。

「実は私にもつがいがその…少し前ですが出会う事が出来まして…私の愛するつがいの国で行われていると言って」
デレデレと話していたが、

最後まで聞かず胸ぐらを掴む
「アテノールさん、名前は!」
「は?」
突然胸ぐらを掴まれたという事態が飲み込めないアテノールさんに更に詰め寄り
「つがいさんの お・な・ま・え は?」

「はっはるさんです。」
あまりの近さにのけぞりながらも名前を教えてくれた。つい言ってしまった感は否めないが、まあ教えもらいました。

アテノールさんがしきりに後ろを気にしている事に気付いた…
…しまった。

錯覚でもなく、比喩でもなく…冷気が…
「ゆい…
他の男に触れるなんて…浮気か?」

「浮気って⁈そんな事…」
慌ててリュートを振り返る。

扉が勢いよく締まった音が聞こえた。
アテノール、あいつ1人で逃げたな‼︎

目の前のリュートの周りはブリザードが吹き荒れてる…
「結、気をつけてね。嫉妬で世界を氷漬けにしちゃいそうだったよ。」
綺麗な微笑みに…目が…怖いです。
きっとこれは冗談じゃないですね…
最近力加減を学んだリュートの腕に抱かれながら、いつもより力強い腕が震え、
「結、だめだよ。」
「はい…」

私は今日知らぬ間にこの世界を危機に陥れてしまっていたらしい… 

竜人族的な浮気の定義って…よく分からん。
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