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不安な気持ち
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街の大通りを少し入った所にあるこぢんまりした店の扉を急いで開けると、店主のお爺さんが驚いて顔を上げた。
「リューネちゃん、どうしたんだい?慌てて」
入って来たのがリューネだと分かると心配そうに聞いてきた。
「なんだか街がいつもと違うって言うか…」
いつも賑やか街がいつも以上に熱を持っている。多分それが不安で怖いんだと思う。師匠とこの街のお祭りも見た事があるけど、それとも違う。用事を早く済ませて早く帰ろう。不安がだんだん大きくなって、心臓が痛い。
「あー、今日は、長年続いた北の国境での戦を終わらせてくれた、獣人国マカミの獣人騎士団の方々がこの街に立ち寄って下さるんだよ。
獣人はそりゃ見た目がいい。相手のいない女性はあわよくば獣人騎士団のつがいにって熱が」
笑顔で話す店主グリードさんには申し訳ないけど、
「グリードさんごめんなさい。なんか調子悪くなってきちゃったので、早く帰りたいからいいですか?」
カウンターに急いで注文の品をマジックバックから取り出す。
魔力量の多い私は幾らでも入っちゃう。
マジックバック、マジ神アイテム。
でも今の私にとってはなんでこんなに入ってるのよ。腹立たしいったらないわ。
「リューネちゃんそんなに慌てて帰らなくても。獣人騎士団かっこいいらしいよ。野菜屋の婆さんまで」
「口動かさないで手を動かして早くしてください。」
獣人は見てみたいけど、今は早く帰りたい。本当に風邪でも引いたのかも
「確かに顔色悪いね。薬買ってくかい?」
薬師に、見習いだけど、薬売るなよ。
「リューネちゃん、どうしたんだい?慌てて」
入って来たのがリューネだと分かると心配そうに聞いてきた。
「なんだか街がいつもと違うって言うか…」
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笑顔で話す店主グリードさんには申し訳ないけど、
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