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隣国ヘーラクレール編
46 良い方向に動き出した気がします
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「特級ポーションのことはどうかご内密に! ご内密に!!」
「は、はい」
とりあえず物凄い気迫でそう約束させられて、レイ公爵とファンミル侯爵は帰って行かれた。カールさんは後で戻ってきたメリンダさんとトリルさんと大笑いしている。
「だよなー! あの公爵達の反応が普通なんだよな!」
「そうですよ~マーガレッタ嬢がオカシイのです」
「しょうがないわぁ~だってマーガレッタちゃんなんだもの~アハハ!」
ひ、人を非常識みたいにいうのはやめて頂いても良いでしょうか!
「そ、そんなこというなら作った特級ポーションは全部シロ様のジュースにしますっ!」
「うわっごめんって! 一本でいいから俺の分~~」
「私も一本欲しいです~」
「私も欲しいなぁ~マーガレッタちゃん」
「トリルさんとメリンダさんには差し上げますけど、カールさんにはあげませんっ!」
「そんなこといわずに~~」
ちょっと意地悪なことをいってしまったけれど、後でちゃんと渡しておくつもり。でもあの売れないポーションがそんな高値だったなんて知らなかった。リアム国にいた時はどうしてたっけ……あ、材料に高価なものが多くて手に入れて貰えなかったから作れなかったんだっけ。一本か二本は試験的に作った気がしたけれど、お父様に渡してそれっきりだった気がする。いつものポーションと色が違うから不良品だろうとかいっていたような? 昔のことで良く覚えていない。
それならばポーションの話は作らなければいいだけ。それにしてもこのヘーラクレール国に頼れる方ができたのはとても幸運だった。そして対応に困るヘーラクレール王家の人達をどうしたらいいかも相談できるものありがたい。
次の日からレイ公爵家のご子息であるクロード様が元気いっぱい朝からやって来られた。
「おはようございます! 警護と……その、宜しければ剣の相手などしていただければありがたいと思いましてやって参りました」
「剣の相手ですか?」
「ええ! アーサー様とカールさんは相当な使い手でいらっしゃいますよね! 是非手合わせをお願いしたく存じます!」
アーサーとカールさんはその申し出に快く応じた。
「神殿で大人しくしてんのも実は結構飽きてた、体を動かせるのはいいな!」
「うるさくしないように裏庭でも借りようか?」
「良いですね、是非お願いします」
「ジッジッ! (まーがれった、みにいこ!)」
「あらあら、シロ様は剣に興味がおありなのですか?」
「ジーーッ! (そうだよ!ぼくもおとうさんみたいにへーらくれーるおじちゃんをのせてそらをとぶんだから!)」
シロ様は小さな羽をパタパタとせわしなく動かし飛び上がる。そして今日はカールさんの頭の上に着地した。
「シロに乗るだぁ? 逆だろ、逆」
「ジーッ! (ぜったいだいじょうぶ! でも、かーるはおもいからむりかもぉ)」
「そのモチモチの腹じゃ子猫だって乗せられねえじゃねえか」
「ジーーッ!! (すぐにおっきくなるもんっ)」
「おー早く大きくなれよ~~~ワハハハ!」
「ジッ! (まかせて!)」
カールさんの頭の上に乗って、シロ様はえへん、と胸を張った。確かに今のシロ様では子猫を乗せることも出来ない。でもああやって自信をもって言い切るシロ様はとても可愛らしくて、ついその姿を応援したくなるのだった。
「は、はい」
とりあえず物凄い気迫でそう約束させられて、レイ公爵とファンミル侯爵は帰って行かれた。カールさんは後で戻ってきたメリンダさんとトリルさんと大笑いしている。
「だよなー! あの公爵達の反応が普通なんだよな!」
「そうですよ~マーガレッタ嬢がオカシイのです」
「しょうがないわぁ~だってマーガレッタちゃんなんだもの~アハハ!」
ひ、人を非常識みたいにいうのはやめて頂いても良いでしょうか!
「そ、そんなこというなら作った特級ポーションは全部シロ様のジュースにしますっ!」
「うわっごめんって! 一本でいいから俺の分~~」
「私も一本欲しいです~」
「私も欲しいなぁ~マーガレッタちゃん」
「トリルさんとメリンダさんには差し上げますけど、カールさんにはあげませんっ!」
「そんなこといわずに~~」
ちょっと意地悪なことをいってしまったけれど、後でちゃんと渡しておくつもり。でもあの売れないポーションがそんな高値だったなんて知らなかった。リアム国にいた時はどうしてたっけ……あ、材料に高価なものが多くて手に入れて貰えなかったから作れなかったんだっけ。一本か二本は試験的に作った気がしたけれど、お父様に渡してそれっきりだった気がする。いつものポーションと色が違うから不良品だろうとかいっていたような? 昔のことで良く覚えていない。
それならばポーションの話は作らなければいいだけ。それにしてもこのヘーラクレール国に頼れる方ができたのはとても幸運だった。そして対応に困るヘーラクレール王家の人達をどうしたらいいかも相談できるものありがたい。
次の日からレイ公爵家のご子息であるクロード様が元気いっぱい朝からやって来られた。
「おはようございます! 警護と……その、宜しければ剣の相手などしていただければありがたいと思いましてやって参りました」
「剣の相手ですか?」
「ええ! アーサー様とカールさんは相当な使い手でいらっしゃいますよね! 是非手合わせをお願いしたく存じます!」
アーサーとカールさんはその申し出に快く応じた。
「神殿で大人しくしてんのも実は結構飽きてた、体を動かせるのはいいな!」
「うるさくしないように裏庭でも借りようか?」
「良いですね、是非お願いします」
「ジッジッ! (まーがれった、みにいこ!)」
「あらあら、シロ様は剣に興味がおありなのですか?」
「ジーーッ! (そうだよ!ぼくもおとうさんみたいにへーらくれーるおじちゃんをのせてそらをとぶんだから!)」
シロ様は小さな羽をパタパタとせわしなく動かし飛び上がる。そして今日はカールさんの頭の上に着地した。
「シロに乗るだぁ? 逆だろ、逆」
「ジーッ! (ぜったいだいじょうぶ! でも、かーるはおもいからむりかもぉ)」
「そのモチモチの腹じゃ子猫だって乗せられねえじゃねえか」
「ジーーッ!! (すぐにおっきくなるもんっ)」
「おー早く大きくなれよ~~~ワハハハ!」
「ジッ! (まかせて!)」
カールさんの頭の上に乗って、シロ様はえへん、と胸を張った。確かに今のシロ様では子猫を乗せることも出来ない。でもああやって自信をもって言い切るシロ様はとても可愛らしくて、ついその姿を応援したくなるのだった。
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