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37 こんなの聞いてない!4(神子カズハ視点
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セブスト殿下は笑っている。珍しいな、あの少し偉そうな殿下が笑顔なんて。まあ、不満はあるけれど僕も笑って殿下を迎えてあげようかな?
にっこりと会心の笑みを作って両手を差し出した。
「セブスト殿下、僕は」
「ダグラス様!」
「え?!」
殿下は僕の横を颯爽と駆け抜けて行った。は?!どう言う事?!
「ダグラス様!ダグラス様のお言いつけ通りきちんと魔王を始末してまいりましたよ!」
「そ、そのようですな。お怪我はありませんかな?」
「ないです!あの程度怪我のしようもありません!あ、リドリーはコブを作ったようですが!」
ひとりのお爺さんの手をぎゅっと握ってとても嬉しそうにしている。
「酷いっすよー殿下。最近鍛え始めた俺にいきなり魔王に切りかかれは!」
頭をかきながらカレリオの護衛だったリドリーがやって来る。勿論、僕は無視されている!なんで?!
「リドリーは頑張ってはいましたよね」
「もう少し周回したほうが良いでしょう」
「殿下に勝つにはまだまだですね」
トレヴァーもジャスパーもサディーアも僕を無視して、殿下とお爺さんの所に向かって行く!?なんで!僕はここだよ!!
「ダグラス様、お約束を!」
「あの件は?」
「隣の隣、海の向こうのマクレイヤ国に売りつけました。問題有りません」
「……そうですか……分かりました、殿下には勝てませんなぁ……」
お爺さんは困ったように笑っているけど、どこかで見た事がある顔だ……お爺さんの知り合いなんて、僕は居ないんだけど???
「では、これを!」
「あれは……!」
若返りの秘薬じゃないか!なんでセブスト殿下が?!嘘、なんで??そんなのさっきドロップしなかったよね!?えっ!?前から持っていたの!?嘘でしょう!?
セブスト殿下は大切にそれをお爺さんに手渡すと、「今ここでですか?!」「勿論です!」なんてやりとりをしたようだけど、観念したのかそのお爺さんは小瓶の蓋を開け……躊躇しながら、それを全部飲み下した。
「う、ううう……っ!」
「ダグラス様!大丈夫ですか!!」
苦しげに少し顔を覆ってお爺さんはうめいたけど、それだけだった。
「……どう、ですかな……殿下」
顔を上げたお爺さんは……。
「カ、カレリオ!!」
悪役令息カレリオそっくりだった!
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苦しげに少し顔を覆ってお爺さんはうめいたけど、それだけだった。
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