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16 私は大変。あなたは知らねえよ。
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そうしてまた家族会議が行われることになった。私のお腹がぽっこりしてしまったのだ。
「……ですかね」
「……でしょうね」
「サキュバスってどうやって妊娠を防ぐんだろうね……」
「調べてる途中でしたにゃ」
「間に合わなかったですね」
私達が青い顔で額を突き合わせている所にルーシェとルーシャがパタパタと走り込んできて、瞳をキラキラさせている。黄緑の宝石みたいで綺麗なんだけど、とんでもないことを言った。
「ママ!僕達に弟ができるね!」
「ママ!三人だね!」
「さ、三人!?」
た、たいへんだーーーーーー!ルーシェ達の時より一人多いだって!?
(レオン視点)
俺は領主館に籠って仕事をしていた。
「レオン、少しは見回りに」
「書類が多いんだ」
俺の補佐をしてくれているのはホーク。親父の冤罪を晴らすのにも付き合ってくれて、ここに赴任してきたときもついてきてくれた面倒見のいい奴で、めちゃくちゃ頼ってしまっている。
「お前ねえ、いくら愛しのルドガーちゃんにすげなくされて屋敷の傍に行きたくないからって」
「あんな奴知らねえよ!」
……付き合いが長いが故に、ルドガーのことを色々喋ってしまった。昔から俺はルドガーのことが気になっていた。確かに昼間に会ったことがないから吸血鬼だというのは本当かもしれない。まん丸の顔で笑うと見えるちょっと鋭い犬歯があるからあれでカプっといくのかな?と思ってた。本当にそうだったけれど。
ぽよんぽよんで、優しくて笑っていて。綺麗な銀色の髪の毛に真っ青な目で子供と遊ぶのが大好きで、秋にはりんごを配ってくれて……。この近くでは親が出掛けなきゃいけない時はルドガーの所に子供を預けて行く事が多い。吸血鬼に子供を預けるんだぞ?普通に考えてあり得ない話だけれど、ここではそうだったんだ。
親父が殺された時、ルドガーは庇ってくれた、俺を山まで逃がしてくれた。追手がルドガーの屋敷で暴れて大変な惨事になったらしいが、それは吸血鬼だろうが人間だろうが自分の家で刺客が暴れたら切れるだろうが。実際ルドガーは罰せられず……いや、ルドガーを罰することができる奴はいないのかもしれないけれど……。あのままルドガーは暮らしている。
俺はやっと親父を嵌めた奴の尻尾を掴んで、中央へ殴り込みをかけようと思っていた。その時、ルドガーに挨拶をして行こうと思ったんだ。そしたらあいつ……ぽよんぽよんじゃなかったんだ!
一目惚れだった。あんなに可愛い奴がこの世にいるとは思わなかった。
猫と蝙蝠の従者に魅了のせいかもしれない、誘惑のせいかもしれないと何度も言われたけれど、それでもいい。ルドガーになら誘惑されたいと思ってしまったんだ。そして思わず抱いてしまった……最高だった。ルドガーはひやっとしている。触るとああ人間じゃないんだな、と感じるが別に嫌じゃなかった。冬は寒そうだな、と思っただけで夏はむしろいいんじゃないか?と考えるほどだった。
「やだ、やめて……」
細い声で否定の言葉を吐くのに、中はうねるように熱くて……絶対に咥え込んで離さないという感じですぐに夢中になってしまった。涙目で首を横に振るのに、奥へ奥へいざなう腰つきは一体何なんだ?聞けば腹に淫魔の核を埋め込まれているとかでそのせいで抜群に上手いのだそう。誰だ、あの可愛い顔にそんなエロい体をつけたのは!会ったら握手をしたいと思ったが、元凶の悪い弟だと聞いて反吐が出た。絶対握手なんてしない、クソが。
俺とヤることをルドガーは了承し、最後は……気持ちが重なったはずだと信じていた。俺は親父の無念を晴らしにここを離れなければならないし、ルドガーは呪いのようにここに居なければならない。だけれども、離れていても俺のことを好きでいてくれる、そう信じていたのに。
どこかでガキをこさえてきやがった。結局俺の独りよがりだったってことさ。だが、6年もあいつのことを想っていたんだ、そう簡単に捨てられるものじゃねえ。
「なあ、レオンよ。お前のルドガーちゃんなんだけど、最近屋敷に変なものたくさん運び込んでるんだよ」
「変なもの?」
俺のじゃねえし、ホークにちゃんづけされるような奴じゃねえんだけど!でも変なものってなんだろう?
「牛とか豚とか……生き物だな。ネズミや兎なんかの小動物も多い、とにかく生きてる物を大量に運び込んでいる。ありゃなんだ?」
「知らねえよ!」
本当に知らねえ!!
「……ですかね」
「……でしょうね」
「サキュバスってどうやって妊娠を防ぐんだろうね……」
「調べてる途中でしたにゃ」
「間に合わなかったですね」
私達が青い顔で額を突き合わせている所にルーシェとルーシャがパタパタと走り込んできて、瞳をキラキラさせている。黄緑の宝石みたいで綺麗なんだけど、とんでもないことを言った。
「ママ!僕達に弟ができるね!」
「ママ!三人だね!」
「さ、三人!?」
た、たいへんだーーーーーー!ルーシェ達の時より一人多いだって!?
(レオン視点)
俺は領主館に籠って仕事をしていた。
「レオン、少しは見回りに」
「書類が多いんだ」
俺の補佐をしてくれているのはホーク。親父の冤罪を晴らすのにも付き合ってくれて、ここに赴任してきたときもついてきてくれた面倒見のいい奴で、めちゃくちゃ頼ってしまっている。
「お前ねえ、いくら愛しのルドガーちゃんにすげなくされて屋敷の傍に行きたくないからって」
「あんな奴知らねえよ!」
……付き合いが長いが故に、ルドガーのことを色々喋ってしまった。昔から俺はルドガーのことが気になっていた。確かに昼間に会ったことがないから吸血鬼だというのは本当かもしれない。まん丸の顔で笑うと見えるちょっと鋭い犬歯があるからあれでカプっといくのかな?と思ってた。本当にそうだったけれど。
ぽよんぽよんで、優しくて笑っていて。綺麗な銀色の髪の毛に真っ青な目で子供と遊ぶのが大好きで、秋にはりんごを配ってくれて……。この近くでは親が出掛けなきゃいけない時はルドガーの所に子供を預けて行く事が多い。吸血鬼に子供を預けるんだぞ?普通に考えてあり得ない話だけれど、ここではそうだったんだ。
親父が殺された時、ルドガーは庇ってくれた、俺を山まで逃がしてくれた。追手がルドガーの屋敷で暴れて大変な惨事になったらしいが、それは吸血鬼だろうが人間だろうが自分の家で刺客が暴れたら切れるだろうが。実際ルドガーは罰せられず……いや、ルドガーを罰することができる奴はいないのかもしれないけれど……。あのままルドガーは暮らしている。
俺はやっと親父を嵌めた奴の尻尾を掴んで、中央へ殴り込みをかけようと思っていた。その時、ルドガーに挨拶をして行こうと思ったんだ。そしたらあいつ……ぽよんぽよんじゃなかったんだ!
一目惚れだった。あんなに可愛い奴がこの世にいるとは思わなかった。
猫と蝙蝠の従者に魅了のせいかもしれない、誘惑のせいかもしれないと何度も言われたけれど、それでもいい。ルドガーになら誘惑されたいと思ってしまったんだ。そして思わず抱いてしまった……最高だった。ルドガーはひやっとしている。触るとああ人間じゃないんだな、と感じるが別に嫌じゃなかった。冬は寒そうだな、と思っただけで夏はむしろいいんじゃないか?と考えるほどだった。
「やだ、やめて……」
細い声で否定の言葉を吐くのに、中はうねるように熱くて……絶対に咥え込んで離さないという感じですぐに夢中になってしまった。涙目で首を横に振るのに、奥へ奥へいざなう腰つきは一体何なんだ?聞けば腹に淫魔の核を埋め込まれているとかでそのせいで抜群に上手いのだそう。誰だ、あの可愛い顔にそんなエロい体をつけたのは!会ったら握手をしたいと思ったが、元凶の悪い弟だと聞いて反吐が出た。絶対握手なんてしない、クソが。
俺とヤることをルドガーは了承し、最後は……気持ちが重なったはずだと信じていた。俺は親父の無念を晴らしにここを離れなければならないし、ルドガーは呪いのようにここに居なければならない。だけれども、離れていても俺のことを好きでいてくれる、そう信じていたのに。
どこかでガキをこさえてきやがった。結局俺の独りよがりだったってことさ。だが、6年もあいつのことを想っていたんだ、そう簡単に捨てられるものじゃねえ。
「なあ、レオンよ。お前のルドガーちゃんなんだけど、最近屋敷に変なものたくさん運び込んでるんだよ」
「変なもの?」
俺のじゃねえし、ホークにちゃんづけされるような奴じゃねえんだけど!でも変なものってなんだろう?
「牛とか豚とか……生き物だな。ネズミや兎なんかの小動物も多い、とにかく生きてる物を大量に運び込んでいる。ありゃなんだ?」
「知らねえよ!」
本当に知らねえ!!
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