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15 君に伝えない秘密
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目を覚ますとふかふかベッドだった。きっとにゃんこちゃんが運んでくれたんだろう。あの子力持ちだから。ベッドの周りを見るとルーシェとルーシュがいる。
「ママ!」「ママァ!」
「ああ、心配かけてごめんね、ちょっと眠くていっぱい寝てしまったよ。可愛い私の子供達」
ルーシェとルーシュを産んだのは、私だ。もちろん父親はレオンだが、伝えるべきことではない。わざと伸ばした前髪を上げるとレオンと同じ黄緑色の綺麗な目が見える。私の目は青いからきっとばれると思って前髪を伸ばさせていたんだ。
小さな腕を伸ばしてくる二人を抱き寄せる。残念ながら私の血を濃く引いてしまった二人は半吸血鬼だ。可哀想に生きづらい人生しか用意してあげられなかった……。
「ごめんね、私の子供に産んでしまって、ごめんね」
「ママ?どうして謝るの?」
「僕達ママの子供で嬉しい!」
なんて優しい子供達なんだろう。ぎゅっと抱き寄せると普通の子供より体温が低いがとても暖かい。
5年前、レオンが出て行って2か月ほど過ぎた後、私のお腹がポッコリ膨らんだ。
「えー……そんなにお腹いっぱい食べてないのに~?」
「ま、まさか……」
「あり得ます」
にゃんこちゃんとこうちゃんが恐れていた頃が起った。
「ルドガーさま、妊娠してますにゃ」
「は?私、男よ」
「エセルバードさまのお言いつけですよ……ルドガーさまが女性と交わってお子様を作らないから……ルドガーさま自身が妊娠してしまったんですよ」
「え……嘘」
「あり得ないことではないです。ルドガーさまに埋め込まれた淫魔の核は5つ。どれもサキュバスの物でした……女性淫魔です、人間の子供を妊娠する能力があります、それのせいです」
「嘘でしょう……?」
「だって、だってエセルバードさま、子供作れって言ってたにゃん……真祖の言葉は絶対にゃん……」
だからってまさか、そんな。しかしお腹はどんどん大きくなっていく。私は死ぬ思いをしながらルーシェとルーシュを産んでしまったのだ。なんて恐ろしいとおもったけれど、二人は凄く可愛らしくて皆メロメロだった。そしてにゃんこちゃんとこうちゃんと周りの皆の協力で、私は双子の子供を精一杯育ててきた。だからまんまるになっている余裕なんてなかったんだ。
「……いいんですかい?内緒にして」
「うん。私がそうしたいんだ、頼むね」
交流のある屋敷の傍に住む住人にはレオンに伝えないよう口止めをした。それで良いと思う。ルーシュとルーシェは大きくなってこの屋敷から離れるだろう、ここに縛られているのは私だけだから、二人ににゃんこちゃんとこうちゃんがついて行ってくれれば凄く安心できるし。私さえここに残っていれば問題はない。小さく息をひそめて、レオンに気づかれないようにすればいい。
「二人とも強く賢くなるんだよ。この血に負けないよう、幸せになって欲しい」
「うん、ママ大好き!」
「ぼくもー!」
「……話聞いてる?」
「「うん!」」
なんか話聞いてない気がするなー?こういう所がレオンに似ちゃったきがするんだよな~?大丈夫かなー?それでも可愛らしい私の子供達。独り立ちするその日まで慈しみ、知恵を授けてやりたいんだ。
「ママ!」「ママァ!」
「ああ、心配かけてごめんね、ちょっと眠くていっぱい寝てしまったよ。可愛い私の子供達」
ルーシェとルーシュを産んだのは、私だ。もちろん父親はレオンだが、伝えるべきことではない。わざと伸ばした前髪を上げるとレオンと同じ黄緑色の綺麗な目が見える。私の目は青いからきっとばれると思って前髪を伸ばさせていたんだ。
小さな腕を伸ばしてくる二人を抱き寄せる。残念ながら私の血を濃く引いてしまった二人は半吸血鬼だ。可哀想に生きづらい人生しか用意してあげられなかった……。
「ごめんね、私の子供に産んでしまって、ごめんね」
「ママ?どうして謝るの?」
「僕達ママの子供で嬉しい!」
なんて優しい子供達なんだろう。ぎゅっと抱き寄せると普通の子供より体温が低いがとても暖かい。
5年前、レオンが出て行って2か月ほど過ぎた後、私のお腹がポッコリ膨らんだ。
「えー……そんなにお腹いっぱい食べてないのに~?」
「ま、まさか……」
「あり得ます」
にゃんこちゃんとこうちゃんが恐れていた頃が起った。
「ルドガーさま、妊娠してますにゃ」
「は?私、男よ」
「エセルバードさまのお言いつけですよ……ルドガーさまが女性と交わってお子様を作らないから……ルドガーさま自身が妊娠してしまったんですよ」
「え……嘘」
「あり得ないことではないです。ルドガーさまに埋め込まれた淫魔の核は5つ。どれもサキュバスの物でした……女性淫魔です、人間の子供を妊娠する能力があります、それのせいです」
「嘘でしょう……?」
「だって、だってエセルバードさま、子供作れって言ってたにゃん……真祖の言葉は絶対にゃん……」
だからってまさか、そんな。しかしお腹はどんどん大きくなっていく。私は死ぬ思いをしながらルーシェとルーシュを産んでしまったのだ。なんて恐ろしいとおもったけれど、二人は凄く可愛らしくて皆メロメロだった。そしてにゃんこちゃんとこうちゃんと周りの皆の協力で、私は双子の子供を精一杯育ててきた。だからまんまるになっている余裕なんてなかったんだ。
「……いいんですかい?内緒にして」
「うん。私がそうしたいんだ、頼むね」
交流のある屋敷の傍に住む住人にはレオンに伝えないよう口止めをした。それで良いと思う。ルーシュとルーシェは大きくなってこの屋敷から離れるだろう、ここに縛られているのは私だけだから、二人ににゃんこちゃんとこうちゃんがついて行ってくれれば凄く安心できるし。私さえここに残っていれば問題はない。小さく息をひそめて、レオンに気づかれないようにすればいい。
「二人とも強く賢くなるんだよ。この血に負けないよう、幸せになって欲しい」
「うん、ママ大好き!」
「ぼくもー!」
「……話聞いてる?」
「「うん!」」
なんか話聞いてない気がするなー?こういう所がレオンに似ちゃったきがするんだよな~?大丈夫かなー?それでも可愛らしい私の子供達。独り立ちするその日まで慈しみ、知恵を授けてやりたいんだ。
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