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83 こう言う奴だった(皇帝ラムシェーブル視点
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「確かにさみぃや。布団布団」
持っていたホットワインをぐいっと飲み干してしまい、ベッドに転がり込むディエスを追う。寒い時は人肌で温め合うのが基本だろう?いつも通り腰を抱き寄せれば
「えー……今日も……?」
「ああ」
「……わかったよう……」
少し不満げに唇を尖らせるが、きちんと準備が出来ていることくらい知っているからな?夜着の前をはだけて、いじりすぎて少し膨らんできた胸の先端に噛みついてやろうかとしたときに、控え目だが扉をノックする音が聞こえてくる。
誰だ、首を刎ねよう
「ラム、ストップ。こんな夜中にどうしたの?」
ディエスが扉を開ける前に来訪者に尋ねる。静かな夜更けだ、部屋の中からの質問も扉の向こうに立つ者にしっかり聞こえるだろう。
ぐいぐいと右手で押しのけられる。ええいやめろ。お前のそのピンク色の先端を噛んでいい声を上げさせてやる。
「あ、あの!夜分遅く申し訳ございませんっ……でも、あの……ソ、ソレイユ様が産気づかれまして」
ああ、そろそろ産まれるとか言っていたな。そんな事我々に関係ないだろう……。もうちょっとで届く所まで来たのに
「なあああにいいい!?赤ちゃんが産まれるだとおおおお!?」
「え、ええ。ディエス様が迷惑でなければ是非知らせるように仰っていたので……お伝えしに参りました」
「うおおおおお!こうしちゃいらんねえ!ラム!王妃宮にいくぞっ!!お前の子供だぞ!!!」
「いや、行った所でどうすることも出来ぬ我々が……」
行く必要などないし、子供が産まれるからと行って足を運ぶ皇帝などおらぬ。
「行くんだ!!馬鹿め!!」
ディエスがバッと立ち上がって自分で着替えを捜し始めてしまった。これはもう止められない奴だ。仕方がない、私は近くにある侍従を呼ぶベルを渋々鳴らした。
「産まれた!?」
「まだでございます!ずっと苦しまれて……」
「子供を産むって大変な事らしいからね……ソレイユ様、頑張れ……赤ちゃん頑張れ……」
出産の為の部屋の前にバタバタとディエスと私が走り付いた。勿論その後をメイド達が追いかけてくるのだが……人騒がせな奴だが、まあしょうがなかろう。それがディエスと言う奴なのだと皆分かってしまっている。
「中にはお医者さんとか治癒術師とかいるんだっけ?」
「ええ、万が一に備えて配置されております」
「命がけだもんね……ソレイユ様頑張れ……」
自分の子供でもあるまいし、ディエスはウロウロと落ち着かない。中からソレイユのうめき声が聞こえてくる。それを励ます産婆や医者たちの声も。あの上品で弱音を口にしないソレイユの苦しそうな声は少し恐ろしい。
「……ソレイユは、苦しんでいるのか……?」
「ソレイユ様ならば、大丈夫です……しかもお二人目ですからね!」
しかしソレイユ付きの侍女やメイドは顔を曇らせる。
「どうかしたか?」
「いえ、あの……二人目の出産ともなると安定して終えることが多いのですが……やけに時間がかかっています……ソレイユ様のお腹は……とても、大きかったので、お子様がとても大きいのかと……」
「難産なんだね……?」
ディエスも心配そうに眉を寄せる。侍女はコクリと静かに頷き、皆一様に祈った。我々に出来る事は祈りながら待つだけ。
月は頂点を過ぎ、暫くした頃大きな産声が聞こえた。
「おぎゃあああおぎゃああ!」
「おぎゃああっ!おぎゃああっ!」
ただし、二つあった。
持っていたホットワインをぐいっと飲み干してしまい、ベッドに転がり込むディエスを追う。寒い時は人肌で温め合うのが基本だろう?いつも通り腰を抱き寄せれば
「えー……今日も……?」
「ああ」
「……わかったよう……」
少し不満げに唇を尖らせるが、きちんと準備が出来ていることくらい知っているからな?夜着の前をはだけて、いじりすぎて少し膨らんできた胸の先端に噛みついてやろうかとしたときに、控え目だが扉をノックする音が聞こえてくる。
誰だ、首を刎ねよう
「ラム、ストップ。こんな夜中にどうしたの?」
ディエスが扉を開ける前に来訪者に尋ねる。静かな夜更けだ、部屋の中からの質問も扉の向こうに立つ者にしっかり聞こえるだろう。
ぐいぐいと右手で押しのけられる。ええいやめろ。お前のそのピンク色の先端を噛んでいい声を上げさせてやる。
「あ、あの!夜分遅く申し訳ございませんっ……でも、あの……ソ、ソレイユ様が産気づかれまして」
ああ、そろそろ産まれるとか言っていたな。そんな事我々に関係ないだろう……。もうちょっとで届く所まで来たのに
「なあああにいいい!?赤ちゃんが産まれるだとおおおお!?」
「え、ええ。ディエス様が迷惑でなければ是非知らせるように仰っていたので……お伝えしに参りました」
「うおおおおお!こうしちゃいらんねえ!ラム!王妃宮にいくぞっ!!お前の子供だぞ!!!」
「いや、行った所でどうすることも出来ぬ我々が……」
行く必要などないし、子供が産まれるからと行って足を運ぶ皇帝などおらぬ。
「行くんだ!!馬鹿め!!」
ディエスがバッと立ち上がって自分で着替えを捜し始めてしまった。これはもう止められない奴だ。仕方がない、私は近くにある侍従を呼ぶベルを渋々鳴らした。
「産まれた!?」
「まだでございます!ずっと苦しまれて……」
「子供を産むって大変な事らしいからね……ソレイユ様、頑張れ……赤ちゃん頑張れ……」
出産の為の部屋の前にバタバタとディエスと私が走り付いた。勿論その後をメイド達が追いかけてくるのだが……人騒がせな奴だが、まあしょうがなかろう。それがディエスと言う奴なのだと皆分かってしまっている。
「中にはお医者さんとか治癒術師とかいるんだっけ?」
「ええ、万が一に備えて配置されております」
「命がけだもんね……ソレイユ様頑張れ……」
自分の子供でもあるまいし、ディエスはウロウロと落ち着かない。中からソレイユのうめき声が聞こえてくる。それを励ます産婆や医者たちの声も。あの上品で弱音を口にしないソレイユの苦しそうな声は少し恐ろしい。
「……ソレイユは、苦しんでいるのか……?」
「ソレイユ様ならば、大丈夫です……しかもお二人目ですからね!」
しかしソレイユ付きの侍女やメイドは顔を曇らせる。
「どうかしたか?」
「いえ、あの……二人目の出産ともなると安定して終えることが多いのですが……やけに時間がかかっています……ソレイユ様のお腹は……とても、大きかったので、お子様がとても大きいのかと……」
「難産なんだね……?」
ディエスも心配そうに眉を寄せる。侍女はコクリと静かに頷き、皆一様に祈った。我々に出来る事は祈りながら待つだけ。
月は頂点を過ぎ、暫くした頃大きな産声が聞こえた。
「おぎゃあああおぎゃああ!」
「おぎゃああっ!おぎゃああっ!」
ただし、二つあった。
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