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31 あいつ、限度って言葉知ってるのか?
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「よし、この店にしよう、アリーチェ買いに行ってくれる?」
「……私が、ですか?」
リンダとアリーチェが交代で俺を見張っているんだが、そりゃそうだろう!
「何言ってんだ!ソレイユ様に差し上げる物だぞ?!お前達が最終的に合格かどうか確かめなくてどうするんだ!」
「ふむ、一理ありますね」
「俺から差し入れだって一言付け加えてくれるのだけは忘れないで」
「わかってますよ」
俺は上司にゴマをする!!今回は3班が見つけて来てくれた焼き菓子をセレクトした。気に入ってくれれば良いが……。
まあ皆に労いの言葉をかけておかねば!
「今月はこんな感じだ……来月も頼むね!」
「え?毎月ご褒美を頂けるので?」
メイドちゃんがびっくりしているけど
「……何言ってんの?ずっとだよ、ずっと!!頑張って店を探してね!」
ごまスリは1日にしてならず!だよ!
「毎月……高級スイーツがタダで食べられる職場……」
「あ!あと服は半年に一回位で頼むね……」
あの時は大変だったなぁ……ラムの奴調子に乗りやがって……ううっ思い出したくない!
「ちょっと良いワンピースが年2回支給される職場……」
「最高……」
「ん?なんか言った?」
「何でもありません!」
ああ、良かった!この件は何とかなりそう!侍女さんもメイドちゃんもにこにこ働いてるし、俺はホワイトに過ごすんだ!!
「ラム、この書類」
「怪しいな」
何十枚も「お手紙」の中で要件は一つだけ。書き出してみると、特別税を認めろだけ。ダメだろ。
「しかも側妃候補を送るって書いてある」
「全部却下しろ」
侍従が頭を下げて書類を持ち帰る。
「なーラム。もし勝手に送りつけられた側妃候補って来たら城で暮らすの?」
「そうなるだろう」
「その場合、滞在費ってラム持ち?」
「うむ」
「クソかな?」
要らんって言ってるのに勝手に来てただ飯食うの?あり得なくないか?!
「その程度は痛くも痒くもないが……まあ私とディエスの仲が良好で新しい側妃など必要ないと分かれば」
「なるほど。余計な経費は抑えるべきだしな!」
ラムがまともな事言った!凄いぞ、今日はどうしたんだ?
「だから私達は始終一緒に居て仲の良い所を皆に見せねばならない」
「成程?」
一理あるが、朝一緒に起きて一緒に飯を食い、一緒に執務室へ入り仕事をし、そのまま執務室で昼食を取り、仕事。早めに終わったら一緒に剣の稽古などをし、散歩やお茶も一緒で、夕食も一緒で、夜寝るときも一緒なのは流石に。
「トイレにまでついてくるのはどうかな……」
「たまたまだ」
同性なばかりにトイレの中まで問題なく入って来れるのはどうだろう……?
「いや、それにしても……」
「言っただろう?私達の仲の良さを知らしめるんだと」
「限度!」
やっぱりラムはおかしい!
「……私が、ですか?」
リンダとアリーチェが交代で俺を見張っているんだが、そりゃそうだろう!
「何言ってんだ!ソレイユ様に差し上げる物だぞ?!お前達が最終的に合格かどうか確かめなくてどうするんだ!」
「ふむ、一理ありますね」
「俺から差し入れだって一言付け加えてくれるのだけは忘れないで」
「わかってますよ」
俺は上司にゴマをする!!今回は3班が見つけて来てくれた焼き菓子をセレクトした。気に入ってくれれば良いが……。
まあ皆に労いの言葉をかけておかねば!
「今月はこんな感じだ……来月も頼むね!」
「え?毎月ご褒美を頂けるので?」
メイドちゃんがびっくりしているけど
「……何言ってんの?ずっとだよ、ずっと!!頑張って店を探してね!」
ごまスリは1日にしてならず!だよ!
「毎月……高級スイーツがタダで食べられる職場……」
「あ!あと服は半年に一回位で頼むね……」
あの時は大変だったなぁ……ラムの奴調子に乗りやがって……ううっ思い出したくない!
「ちょっと良いワンピースが年2回支給される職場……」
「最高……」
「ん?なんか言った?」
「何でもありません!」
ああ、良かった!この件は何とかなりそう!侍女さんもメイドちゃんもにこにこ働いてるし、俺はホワイトに過ごすんだ!!
「ラム、この書類」
「怪しいな」
何十枚も「お手紙」の中で要件は一つだけ。書き出してみると、特別税を認めろだけ。ダメだろ。
「しかも側妃候補を送るって書いてある」
「全部却下しろ」
侍従が頭を下げて書類を持ち帰る。
「なーラム。もし勝手に送りつけられた側妃候補って来たら城で暮らすの?」
「そうなるだろう」
「その場合、滞在費ってラム持ち?」
「うむ」
「クソかな?」
要らんって言ってるのに勝手に来てただ飯食うの?あり得なくないか?!
「その程度は痛くも痒くもないが……まあ私とディエスの仲が良好で新しい側妃など必要ないと分かれば」
「なるほど。余計な経費は抑えるべきだしな!」
ラムがまともな事言った!凄いぞ、今日はどうしたんだ?
「だから私達は始終一緒に居て仲の良い所を皆に見せねばならない」
「成程?」
一理あるが、朝一緒に起きて一緒に飯を食い、一緒に執務室へ入り仕事をし、そのまま執務室で昼食を取り、仕事。早めに終わったら一緒に剣の稽古などをし、散歩やお茶も一緒で、夕食も一緒で、夜寝るときも一緒なのは流石に。
「トイレにまでついてくるのはどうかな……」
「たまたまだ」
同性なばかりにトイレの中まで問題なく入って来れるのはどうだろう……?
「いや、それにしても……」
「言っただろう?私達の仲の良さを知らしめるんだと」
「限度!」
やっぱりラムはおかしい!
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