10 / 25
騎士団で遊ぶ
しおりを挟む
卒業までの三年間学院にいて人間を学ぼうと思ったが思ったよりおもしろくない。転生間際に気にしたのは卵とラムだ。
卵は無事、孵化したし、ラムに会えた。あとはフレデリックの無念を晴らしたらもう充分じゃないか。
伯爵夫妻には、もちろん嫌がらせをやっている。この学院のやつらにもやっている。
先ずインクが空になるというものだ。これは地味にいやだと思う。
シャツのボタンの糸が緩むというのも効果的だ。朝緩んでいるなと思っていたボタンがいつのまにか取れてどこかに行ってしまうというのも素敵だ。
最後はいつのまにか靴のなかが濡れているというのある。これをおもいついた俺はやはり天才だ。
さて今日は騎士団の練習の日だ。騎士団への付与練習はなかなか効果的で俺の技術は大いにあがっている。
クラスのなかに俺を馬鹿にする騎士団に怒ってくれるやつが出てきている。
これもラムのおかげだ。
俺は打ち合いを続けることを始めた。
俺は「当たった」と大きな声を出した。ラムは笑いながらこちらをみている。
俺は相手の剣が手から離れないように手と剣が一体化するにはどうすればいいかと考えながら、とりあえず剣を握った拳が解けないよう拘束の魔法をかけてみた。
それから剣をなんどかぶったたいてみた。剣と剣がぶつかる音を押さえて目立たないようにする。剣は手から離れない。手首が痛そうだが容赦はしない。一度手首そのものをたたいてみた。そうだ俺は卑怯者だ。相手は苦痛の唸り声をあげて尻餅をついた。
その時、終わりの合図があった。俺は魔法を解き、軽く治癒をかけてやった。
訓練場をでるとラムが
「今日は続いていたな」と言ってきたので
「うん、彼、親切で上手に続けさせてくれた。とても楽しかったよ」
「そうなのか」
「フレデリックは立っていただけ、進歩だよ。普段は隅に座っているんだから」
「そうだけど。あんまり褒められている気がしない」
俺のその言葉を聞いた友達は皆笑いながらぞろぞろ歩いた。
次の騎士団との練習日も同じように過ごした、相手が手を痛めているので軽く治癒しておいた。
その次、相手が変わってしまった。同じような態度なので今回は剣を飛ばすことにしてみた。
相手が剣を持ってかまえると俺はすぐにそいつの剣を飛ばした。風魔法でより遠くへ飛ばし、音も派手に演出した。
俺は時間を目一杯つかって相手の剣を飛ばし続けた。相手は剣をとりに行くが、付与で足を早くしてやったので見ているとおもしろかった。
そろそろ終わりだなという頃、ラムがやって来て
「剣を維持できない相手との打ち合いって練習になるのか」と言ってきた。
「俺は打ち合いってしたことないからわからないけど、相手が反撃してこないから危なくなくて安心だ」と言った。
訓練場が凍えるようだったが、俺は気づかない振りをした。だって俺は弱いやつだからね。
ラムが
「そうだな、お前みたいな弱いやつにはいい練習だったな。明日は俺に打ち込んで練習するか?いつまでも弱いのはいやだろ。俺は剣を持ち続けるから二回とか三回とか打ち込んでみたらいいよ」
「頼む、俺は家で剣を持ったこともなかったから持ち方から教えてくれ」
級友は俺たちの会話を聞いて笑っていた。
卵は無事、孵化したし、ラムに会えた。あとはフレデリックの無念を晴らしたらもう充分じゃないか。
伯爵夫妻には、もちろん嫌がらせをやっている。この学院のやつらにもやっている。
先ずインクが空になるというものだ。これは地味にいやだと思う。
シャツのボタンの糸が緩むというのも効果的だ。朝緩んでいるなと思っていたボタンがいつのまにか取れてどこかに行ってしまうというのも素敵だ。
最後はいつのまにか靴のなかが濡れているというのある。これをおもいついた俺はやはり天才だ。
さて今日は騎士団の練習の日だ。騎士団への付与練習はなかなか効果的で俺の技術は大いにあがっている。
クラスのなかに俺を馬鹿にする騎士団に怒ってくれるやつが出てきている。
これもラムのおかげだ。
俺は打ち合いを続けることを始めた。
俺は「当たった」と大きな声を出した。ラムは笑いながらこちらをみている。
俺は相手の剣が手から離れないように手と剣が一体化するにはどうすればいいかと考えながら、とりあえず剣を握った拳が解けないよう拘束の魔法をかけてみた。
それから剣をなんどかぶったたいてみた。剣と剣がぶつかる音を押さえて目立たないようにする。剣は手から離れない。手首が痛そうだが容赦はしない。一度手首そのものをたたいてみた。そうだ俺は卑怯者だ。相手は苦痛の唸り声をあげて尻餅をついた。
その時、終わりの合図があった。俺は魔法を解き、軽く治癒をかけてやった。
訓練場をでるとラムが
「今日は続いていたな」と言ってきたので
「うん、彼、親切で上手に続けさせてくれた。とても楽しかったよ」
「そうなのか」
「フレデリックは立っていただけ、進歩だよ。普段は隅に座っているんだから」
「そうだけど。あんまり褒められている気がしない」
俺のその言葉を聞いた友達は皆笑いながらぞろぞろ歩いた。
次の騎士団との練習日も同じように過ごした、相手が手を痛めているので軽く治癒しておいた。
その次、相手が変わってしまった。同じような態度なので今回は剣を飛ばすことにしてみた。
相手が剣を持ってかまえると俺はすぐにそいつの剣を飛ばした。風魔法でより遠くへ飛ばし、音も派手に演出した。
俺は時間を目一杯つかって相手の剣を飛ばし続けた。相手は剣をとりに行くが、付与で足を早くしてやったので見ているとおもしろかった。
そろそろ終わりだなという頃、ラムがやって来て
「剣を維持できない相手との打ち合いって練習になるのか」と言ってきた。
「俺は打ち合いってしたことないからわからないけど、相手が反撃してこないから危なくなくて安心だ」と言った。
訓練場が凍えるようだったが、俺は気づかない振りをした。だって俺は弱いやつだからね。
ラムが
「そうだな、お前みたいな弱いやつにはいい練習だったな。明日は俺に打ち込んで練習するか?いつまでも弱いのはいやだろ。俺は剣を持ち続けるから二回とか三回とか打ち込んでみたらいいよ」
「頼む、俺は家で剣を持ったこともなかったから持ち方から教えてくれ」
級友は俺たちの会話を聞いて笑っていた。
応援ありがとうございます!
8
お気に入りに追加
67
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる