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01 神子は召喚された?
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ミツルギ・ダイトは予備校の帰りに、思わぬ人物を見つけた。
長年のうさばらしの相手のオオヤナギ・ライトだ。あいつは生意気にもミツルギが落ちた大学に、合格した。
『オオヤナギの野郎俺を見て、驚いてやがる』っとミツルギも驚いた。
オオヤナギの足元に魔法陣が浮かび上がったのだ。
『まさか!召喚とか!!』
またあいつが選ばれるのかとミツルギは怒りを感じたが、『俺を選べ、俺を選べ』と念じた。
すると魔法陣がミツルギの足元によってきたが、すぐにオオヤナギの方へ戻って行った。
よたよた逃げるオオヤナギをミツルギはつかまえると魔法陣に引きずり込んだ。
『俺を選べ!俺だ!オオヤナギじゃない。俺だ。オオヤナギじゃない。選べ、オオヤナギ』
落ちた。下にオオヤナギがいたから助かった。自分の手を見て驚いた。手の甲に火傷の痕があったのだ。
昔、ミツルギが、オオヤナギにタバコを押し付けたあとだ。
確かに手も小さい。体がこじんまりとなったようだ。入れ代わり?とミツルギは自分の体をさわりながら思った。
「「神子様、よくおいで下さいました。歓迎いたします」」と二人の男がミツルギの前にひざまづいている。
『イケメンと爺さんだ。どっちに権力があるんだ?』とミツルギは考えた。
「どうぞ王宮にて旅の疲れを癒して下さいませ」『ほーイケメンは王子様って所か』
「教会は全力で神子様を支援いたします」『ふーーん、爺さんは坊さんか』
「ありがとうございます。なにもわかりません。神子様がなにかも・・・・僕がそんな」ミツルギは心細さを意識してそう答えた。
「先ずはゆっくり座ってお話を」とイケメンが手を差し出した。
ミツルギはその手を取って立ち上がった。
「神子様・・・あの男は」とイケメンがオオヤナギを見ながら言うと、
「彼に悪気はありません・・・・罰を与えないで下さい・・・彼は決して」とミツルギは健気さを装って言ってみた。
「大丈夫だ悪いようにしない。安心してくれ」とイケメンが答えたので
「はい、お願いします」とだけ答えた。
「神子様、名前をうかがっても」と神官が聞いてきたのでミツルギはオオヤナギと答えるつもりだったが、
「・・・ミツルギ・ダイト・・・ミツルギが家名です」とうっかり本名を名乗った。
しまったと思ったが、向こうはこちらの名前を知らないのだ、どうでもいい。
見るとオオヤナギは男と一緒に部屋を出て行くところだった。振り返ったあいつにミツルギは笑いかけた。
成績も思うように上がらず、くさっているときにオオヤナギに出会い、こんどこそミツルギが選ばれた。
うさばらしの相手としてまたオオヤナギがいる。バラ色の異世界ライフが始まった。
ミツルギは両側を歩きながら、自分の機嫌を取ろうと話しかけて来る坊さんとイケメンに気弱そうにポツポツ答えながらほくそ笑んだ。
長年のうさばらしの相手のオオヤナギ・ライトだ。あいつは生意気にもミツルギが落ちた大学に、合格した。
『オオヤナギの野郎俺を見て、驚いてやがる』っとミツルギも驚いた。
オオヤナギの足元に魔法陣が浮かび上がったのだ。
『まさか!召喚とか!!』
またあいつが選ばれるのかとミツルギは怒りを感じたが、『俺を選べ、俺を選べ』と念じた。
すると魔法陣がミツルギの足元によってきたが、すぐにオオヤナギの方へ戻って行った。
よたよた逃げるオオヤナギをミツルギはつかまえると魔法陣に引きずり込んだ。
『俺を選べ!俺だ!オオヤナギじゃない。俺だ。オオヤナギじゃない。選べ、オオヤナギ』
落ちた。下にオオヤナギがいたから助かった。自分の手を見て驚いた。手の甲に火傷の痕があったのだ。
昔、ミツルギが、オオヤナギにタバコを押し付けたあとだ。
確かに手も小さい。体がこじんまりとなったようだ。入れ代わり?とミツルギは自分の体をさわりながら思った。
「「神子様、よくおいで下さいました。歓迎いたします」」と二人の男がミツルギの前にひざまづいている。
『イケメンと爺さんだ。どっちに権力があるんだ?』とミツルギは考えた。
「どうぞ王宮にて旅の疲れを癒して下さいませ」『ほーイケメンは王子様って所か』
「教会は全力で神子様を支援いたします」『ふーーん、爺さんは坊さんか』
「ありがとうございます。なにもわかりません。神子様がなにかも・・・・僕がそんな」ミツルギは心細さを意識してそう答えた。
「先ずはゆっくり座ってお話を」とイケメンが手を差し出した。
ミツルギはその手を取って立ち上がった。
「神子様・・・あの男は」とイケメンがオオヤナギを見ながら言うと、
「彼に悪気はありません・・・・罰を与えないで下さい・・・彼は決して」とミツルギは健気さを装って言ってみた。
「大丈夫だ悪いようにしない。安心してくれ」とイケメンが答えたので
「はい、お願いします」とだけ答えた。
「神子様、名前をうかがっても」と神官が聞いてきたのでミツルギはオオヤナギと答えるつもりだったが、
「・・・ミツルギ・ダイト・・・ミツルギが家名です」とうっかり本名を名乗った。
しまったと思ったが、向こうはこちらの名前を知らないのだ、どうでもいい。
見るとオオヤナギは男と一緒に部屋を出て行くところだった。振り返ったあいつにミツルギは笑いかけた。
成績も思うように上がらず、くさっているときにオオヤナギに出会い、こんどこそミツルギが選ばれた。
うさばらしの相手としてまたオオヤナギがいる。バラ色の異世界ライフが始まった。
ミツルギは両側を歩きながら、自分の機嫌を取ろうと話しかけて来る坊さんとイケメンに気弱そうにポツポツ答えながらほくそ笑んだ。
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