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火炎に映る涙。
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しおりを挟む今度こそ逃げたくなった私は
それとなく後退りを始めてみる事に。
けれど一度捕まってしまえば
そう簡単には逃してもらえない。
「貴方なんでしょ。
然の部屋を使っているのは。」
曖昧に、まわりくどい言い方はしない美南さん。
こんな場所で単刀直入に核心に触れてくる。
今この廊下には私と彼女の2人だけ。
誰かに聞かれでもしたら
明日には新聞の見出しを飾る事になりそうだ。
「な、なんの話でしょうか…」
「恍けないでよッ
人の男を寝取ったって事くらい
わかっているんだからッ」
あっという間に火に油。
興奮しているせいか
声は大きく、言う事も大きくなる。
「誤解してるみたいだけど
彼とは仕事の関係以外、何もない…」
言い掛けて言葉に詰まった。
なにかあった事はあったのを思い出したから。
そんな私の一瞬の隙を
彼女は聞き逃さなかった。
「ほらやっぱり。
ヤる事ヤッてるじゃない。
最低な人ね」
軽蔑の眼差しを向けられるけど
反論の余地がない。
これがいわゆる修羅場なの…?
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