大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。

takemot

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第二章 郵便屋さん

第43話 調子どう?

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 師匠は、どこからともなく杖を取り出します。それを一振りすると、僕たちの目の前に、ほうきと鞄が現れました。

「フフフ。ケーキ。フフフフフ」

 奇妙な笑い声をあげながら、僕の鞄に入っている郵便物をポイポイと自分の鞄に入れていく師匠。ある程度入れ終わったところで、師匠は、鞄の紐を肩にかけ、ほうきにまたがりました。

「弟子君。ケーキ、忘れないでね」

「はいはい」

「それじゃあ!」

 次の瞬間、ほうきが急上昇し、とんでもないスピードで飛び去ってしまいました。辺りに吹き荒れるものすごい風。公園で遊んでいた子供たちの「キャー」という声が、僕の耳に響きました。

「……よし、僕も行こう」

 先ほどより少々身軽になった体と鞄。眩暈はもうありません。僕は、自分のほうきにまたがって……。

「や! 弟子ちゃん」

 突然、僕の背後から聞こえた声。僕は驚いて振り向きます。目の前にいたのは一人の女性。青色の三角帽子。軍隊のような制服。整えられた綺麗な短い黒髪。

「ゆ、郵便屋さん!?」

「調子どう?」

 ニコニコと子供のような笑みを浮かべる郵便屋さん。一体どうしてこんな所にいるのでしょうか。

「まあ、何とかやってます」

「そっか。それならよかった。ところで、弟子ちゃんは今からどこに向かうの?」

「二つ隣の町ですね」

「ふむふむ。じゃあ、ボクと同じだね。一緒に行こっか」

 ……あれ? 何だか嫌な予感がしてきましたよ。
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