エルと銀之助

エル

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2話

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 アールピージ・・・。



 何か懐かしいと、エルは思った。




 それっぽいやつ、子供の時に、家庭用ファミリーコンピューターでやったかも。




 たしか、何もしゃべらない主人公だった。ほぼ頷いたり、ジェスチャーだけ。





 ほんと、何もしゃべらない。けど、ラスボス倒すあたりでは、ただひたすら強くなってて助かった。


 
 




「・・・」



そんな思いを巡らす彼女のことを、銀之助がきょとんとした顔でみていることに気が付いた。






 
 何か、銀ちゃんみたい。





 ふと、この目の前の人がまさにそうだと思い、思わずエルの顔がほころんだ。














銀ちゃんが渾身の力をこめて提案してきたゲームに、エルが言った。





「銀ちゃん、これ一緒にしよう。私、これがいい」





続く

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