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九回戦(海ルート) ギシアンルーレット! 前編!
しおりを挟む____遂に、遂にだ。待ち望んだ日がやって来た。
「輝く太陽! 青空! 砂浜! 海! 海オブザ海!」
車を降りるなり、アロハシャツとズボンを脱いで海パン一丁になったオレは全身で喜びを爆発させる。
拝啓お母さん、見ての通りオレ、勝ちましたよ。この夏一番の夏男になっちゃいますよ。
「くぅ~~~ッ!」
照りつける太陽に焼かれる肌を潮風が撫でる、一年振りのこの感覚。やはり海、夏と言えば海なのだ。
しかし、
「……はぁ」
皮肉にもこの青い人類の故郷と同じ名を持った者が一人、ゆっくりと車から出たかと思えば、ぶかぶかの男モノのシャツを着たまま後ろで縮こまって大きなタメ息を吐いている。これは良くない。
「おうこらっ、いい加減覚悟キメろ!」
「わっ、待てっ! やめろ脱がすっ、なぁっ⁉︎」
オレの手によってベールが解かれる。露わになったのは、にょたカイのパーフェクトなビキニ姿だった。
「おまっ、えええぇっ……!」
トップは黒一色。谷間にリボンが、肩にフリルがあしらわれたデザインで、ボトムは黒地にお洒落な絵柄の入ったショートパンツタイプ。此方も臍下にリボンがあしらわれている。全体的に大人っぽくも何処かあどけない、可愛らしい組み合わせだ。
小柄な癖してグラマラスなコイツに合う様オレが悩みに悩んで選んだ、セクシーながらもあどけなさが引き立つ逸品。それが日の下に晒され、より輝きを放っている。
「エッッッッ!」
「くっ、ううぅ…………!」
「事前に試着した時よりグッと映えてるぜーお前!」
スマホを構えシャッターを切りまくる。羞恥に赤らんだ顔がエッセンスになって、より映える、映えまくる。
「おまえっ、イ○スタとかに上げたら殺すからなっ……!」
「わーってるわーってる! んな事しねえよ! 見せびらかしはしたいけど! がはは!」
「…………」
軽口にムッとして向ける嫌悪の視線もまたキュートだ。待ち受けにしたい。
「……はぁ、帰りたい」
またタメ息を吐いた。何故こんなに頑なに海は嫌なのか。長い付き合いだけど、実際コイツと海に来たのは今回が初めてな気がする。いや、本当に小さい時には行ったか? ちょっと記憶が曖昧だ。
「んなローになるんじゃねえ。まだ来たばかりだろう? ちゃんカイよぉ!」
「いや、だって……二人でこんなとこ来て何するつもりなんだよ……ましてや今の俺達ってあんま泳げないんだぞ?」
「えっ?」
「水着に御守り仕込んでるの忘れんなよ⁉︎ 落としたら一巻の終わりだぞ?」
「あっ、そっか」
「っ……はーもう……」
そういえばそうだった。元より泳ぐつもりなかったから考えて無かったな。オレ泳げないし。
しかし、そうか。さては、海に入るだけが海水浴だと思ってるなコイツ。まあ根っからのインドア派隠キャだ、さもありなん。
「はっはっは、安心したまえ。泳ぐだけが夏の海の楽しみ方じゃない。何も知らない汝にとことんレクチャーしてしんぜよう!」
「はぁ」
そうして、気乗りしてくれないカイを夏の世界に引き摺り込む作戦が始まった。せっせと荷物を運び、レジャーシートを敷いてビーチパラソルをセット。「さぁ姫こちらへ」と招く。
「……手際が良いな」
警戒心を覗かせつつも、早速パラソルが作った影の中にカイは座り込んだ。そこへそれとなく背後を取ったオレは、気付かれない様に第一のアイテム、サンオイルを取り出し、小瓶から静かにたらーりと相手の背中へ垂らす。
「ふっひゃっ⁉︎」
跳ねる様ないいリアクションが返った。
「おまっ、何垂らした⁉︎」
「ふっふっふ……そりゃサンオイルよ。まずは日焼け対策に塗り合いっこしないとなぁ?」
「あー、そういや日焼け止め忘れてたな……っていや、そんくらい自分で」
「海来るのに忘れる奴があるか! 問答無用っ!」
「うおっ、やめっ、まっ」
オレはその小柄で柔らかな身体を組み伏せうつ伏せの尻の上に乗るなり、「背中だけでも塗らせろ!」と垂らしたオイルを塗り広げていく。
「うっ、やめろってばっ、くすぐったっ……っ」
抵抗するカイの声が無駄に艶っぽい。普通に興奮する。水着の下の息子がそわそわしてしまう。
「変な声出すなっ、まだその予定じゃ無いんだぞ」
「っ、だったらこんなことすんなっ!」
間違いを起こしかけたがギリギリ何事も無く、次は海を楽しむ為のアイテムの準備に移る。
ぷしゅーっ。電動の空気入れ機を起動し、膨らませる必要のある品々を膨らませていく。待っている間砂の城作りに勤しんでいたカイはそれにおー、と感嘆。
「そんなのあるのか……」
「そっ、これあるとホント楽だぜ」
そうしてイルカボート、ビーチボール、普通の浮き輪の三つが完成。
「よし、できたぜ! さあどれを使う?」
「んー…………」
カイはイルカボートをぼんやり見つめている。何か思い入れがあるんだろうか。
「? どうしたカイ?」
「いや、子供の頃こんなの乗ったなーって……」
「おっ、じゃあ乗るか?」
「えっ、いや、この歳になってこれ乗るのは中々恥ずい……」
やはりというべきか。羞恥心が邪魔している様だ。
「バカヤロウ! 上着を脱いだ時点でそんなモノ捨てたも同然! やりたい事に素直になれ! ここはそういう場所だ!」
「えぇ……何なの急に」
「良いからホラ乗って海入ろうホラ、今の見た目なら全然恥ずかしくないからホラ」
「うわっ、キモいぞよせっ、くっ」
ゴリ押ししてカイをイルカにライドオン。オレも浮き輪を抱え、そのまま強引に海へ。
「…………」
二人共海の上に浮かび、無言で波に揺られる。
____しまった。勢いだけで来てこっから何するとか考えてなかった。
間が持たず、直ぐに「な、なあカイ……」と話し掛ける。すると、
ぽやーっ。
カイは思いの外気持ち良さそうに、イルカの上で微睡んでいた。
……まあ、そうだよな。中々気持ち良いよな、こうしてぼーっとするのも。
「…………っ」
ただ、日に当たり赤らんだ頬と眠そうな表情は何処か艶っぽく、オレは目を奪われてしまう。まあ自分だけならそれで良い。しかしこれは多分、疎らに点在してる周囲の人間の注目まで集め始めているのではなかろうか。
「ほぅ……」
吐息と共に色香を振り撒く顔だけじゃ無い。思ったより遠目からでも全体のシルエットがエロい。オレと同じ人種を悩殺しかねない。危ない。
パシャッ。悶々とした気持ちをぶつけるつもりで、海水をぶっかけてやった。「んひゃっ⁉︎」と可愛らしい悲鳴を上げて、カイは急に何すんだと怒る。
「はっはっは、だってこのまんまぷかぷか浮いてるだけじゃつまらねぇだろ?」
「いや、俺はこれで良いわ。ここんとこ疲れる事ばっかだったから、なんか癒されて……」
「すまん、それは分かるがハッキリ言うとオレが辛い。つーか周りを見ろ」
「…………?」
周囲をゆるく見回した上で、愛らしい顔はキョトンとして首を傾げた。
ダメだこの子、完全にセンサーがオフになってら。
「リラックスが極端過ぎんよー……警戒心も丁度良い塩梅で持ってくれ。そうやってるお前、中々人気だぞ」
「っ、あっ……!」
わたわたと姿勢を正そうとするも、どうすれば良いか分からない様子。まったく仕方の無い奴だ。もう一度海水をぶっ掛ける。
バシャッ。
「んわっ⁉︎ っ、サクマァ……!」
此方にヘイトの向いたカイは、オレに全力で仕返しの水掛けをした。
「ぷっ! やったな!」
「やったなじゃねーよ! 折角ゆっくり出来ると思ったのにっ!」
「はっはっはー残念だったな。つーわけでこっから勝負だ!」
「あ?」
そこそこ沖まで来てるし、丁度良い。
「岸に行くまで競争して、先に着いた方の勝ちな。因みにそれまでにお前がひっくり返ったらお前の負け」
「待て待て! それ俺不利だしそっちがイルカひっくり返せば良いだけだろ!」
「直接接触は無しだぜ勿論。そして、オレの水泳の遅さは知ってるよな?」
「っ……言ってて悲しくならないのか……?」
「ふっ、丁度良いハンデだろ? どうだ、やるか? やらないか?」
「…………」
揺れてるな。あと一押し。
「因みに負けた方が海の家でなんか奢る」
「よし乗った」
そして真剣勝負の結果、オレは敗北した。
「はははっ、はーっ、ははっ。お前っ、遅過ぎだろ!」
みてくれだけでも女の前で運動音痴を晒したのは久々だ。ちょっとヘコむ。
「何とでも言え……」
「妨害ばっかに意識向けてっからだよ、こっちだって遅かったのになぁ。はぁーあ、お腹減ってきた。財布へのダメージ覚悟しとけー?」
まあ仕方ない、最初から奢るつもりだったし。こっちの狙いはそもそも楽しませる事。そうやってケラケラ笑っている時点で、貴様は既に我が術中なのだ。
「……へっ、その身体で食える分だけにしとけよ」
「むっ、言ったな?」
という訳で、少し早めだが海の家に直行。昼食へ。
「おおっ、中々美味そうだな……」
メニューを見たカイの横顔がパッと華やいだ。
「結構繁盛してるし……期待しちまうなこれは」
そりゃリサーチして人気の店を選んでるんだから当然だ。しかし、随分と賑わってるな。
「何選ぶか決まったかー?」
「あぁ。俺はこのビーフランチセットと……唐揚げとポテトで。あ、ドリンクはレモンサワーな」
なんて容赦の無いチョイスだ。しかもこってりしたものばかり……見た目で忘れ掛けてた所でらしさを発揮してきやがった。てか運転しないからって自分だけ酒飲むな自重しろ。
「おまえ、大丈夫かよ……」
「何がだ?」
「いや、身体縮んでんだぞ? 食い切れんのか?」
「大丈夫大丈夫、いけるって」
数十分後。
「ふー、美味かった。あ、デザート頼も」
「はっ……はは…………」
まさかのあっさり完食。しかも追加注文の構えだ。
何で食欲据え置きなんだよ、おかしいだろ? 食った分何処に消えてったんだ?
「あっ、トイレ行きたくなってきた……ちょっと行ってくる」
「はぁ……大丈夫か? ついて行くぞ?」
「いや大丈夫だ」
催したカイはふらりと席を離れて行く。大丈夫、などと言ったが全くそんな気がしない。不安なので少し後ろをついて行く。
すると案の定、馬鹿は男子トイレの方へ。「あっ、おいバ」と止めようとしたその時だ。
「うおっ、おいおいお嬢ちゃんどうしたぁ? こっちは男子トイレだぜぇ?」
最悪な事に、カイは出てきたチンピラっぽい男と蜂会ってしまった。
「ん? 別に良いだ……あっ」
今更気付いたらしく、愛くるしい顔がさーっと青褪めていく。それを覗き込んだチンピラは下品な面をゲスな笑みで歪ませ、テンプレな行動に移る。
「おっほー、お嬢ちゃんかっわいーねぇ! 一人? 一人なん?」
「い、いや……」
口籠るカイ。相手は返事など待ってくれない。有無を言わさず華奢なその肩に腕を回す。
「おー、そーかそーか! じゃあ一緒に遊ばね? こんな所で一人じゃつまんねえだろぉ?」
「う、あ……」
カッコつけた台詞を考えていたオレだが、身体はそれを思い付くより早く動いた。
「おーカイ何してんだーさっさと海行こうぜー」
雑な口上を口にしつつ早歩きで近づいてカイを掻っ攫い、店の外へ向かって走る。「んなっ、おいっ!」とチンピラは追い縋るが、俺達が人目の多い所までには間に合わず。途中で追って来なくなった。
「はぁっ……もう大丈夫か」
肝が冷えた。心配してついてきて良かった。あの手のヤツは他に仲間を連れていた可能性が高い。集まる前に対処出来て良かった。
「カイ、ほんとお前迂闊……」
少し説教を垂れようとしたが、様子を見て途中で引っ込めた。
「っ……ぐすっ……」
カイの股間からは液体がつーっと垂れていた。羞恥か、それとも恐怖か。ベソをかき、瞳から大粒の涙を溢している。
「っ、ちょっ、おっ、マジかっ……」
思わず頭を抱えた。最中、食い逃げを疑ったのか「お客様ー!」と店員が駆け付ける。
「あっ、すみません……お勘定ですよね、少々お待ちを……」
✳︎
大変な目に遭った。事情を話して一応収拾はついたけど、少し考えが甘かったのかもしれない。
「っ…………」
シャワーを浴びた後、カイはずっと車の後部座席に引っ込みいじけている。事が事なだけにフォローがし辛い。
「……はぁ」
オレは大きく溜め息を吐いてから、思い切って切り出す。
「気持ちは分かるよ。オレもス○バでお前に助けられた時めっちゃ複雑な気分になったからさ。まあお漏らしは、しなかったけど……」
「…………ぐすっ」
分からない。笑ってやった方が良いのか、慰めに徹した方が良いのか。
「……サクマ」
やっと口を開いた。「なんだ?」と返すと、カイはぽつりぽつりと言葉を溢していく。
「助けてくれて、ありがとう……」
「おう」
「……ごめんな、楽しい旅行に、しようとしてたのに…………」
何だ、そんな事か。
「馬鹿野郎、お前のせいじゃないし気にすんな。まだ始まったばっかだろ、こっから楽しくしてこうぜ」
「っ…………」
カイは未だウジウジしている。なんだか、こうしていると幼い頃を思い出してしまう。
____ちっさい頃は、こうして良くグズってたっけなぁ。
図体がデカくなるまでは引っ込み思案で、良く虐められて泣いていた覚えがある。知り合った切っ掛けも確か、虐められていた所をオレが助けて知り合ったんだっけか。
「……あー、もう。元気出せ! それとも何だ、まだ怖いのか?」
「…………ああ」
重症か、と思いきや、言葉はこう続く。
「怖かったよ。怖かったし、恥ずかしかった。でもそれ以上に、胸の中に広がる変な気持ちが、怖くてさ……」
赤らんだ頬、逸れた視線、潤んだ瞳。
「……サクマに助けられた時、なんか、カッコいいなって思って、そしたらなんか、身体が熱くなって…………」
内太腿を擦る仕草。甘いメスの匂い。シャツの上からでも分かる程に浮かび上がった、腹部の真っ赤な紋様。
「……小学生の頃だっけ。こんな事、あったよな…………はは、まったく嫌になるな……あの時は、こんな気持ちじゃっ……っ❤︎」
気付けば、オレはカイを車のシートに押し倒し、抱き締めながらその唇を塞いでいた。
「んっ……っ、ちゅっ……はふっ、んぅっ……❤︎」
突然襲ったにも関わらず相手の舌は此方を受け入れ、絡み合って淫靡な音を奏でる。くちゅくちゅ、じゅっ、ちゅっ。甘い唾液交換が行われて、忽ち脳髄が痺れていく。
「んっ、ふっ……んはぁっ……❤︎」
唇同士が離れると間に光の糸が引いて、はたりと落ちた。「はぁーーっ……❤︎はぁーーっ……❤︎」と、顔に熱い息がかかる。
「はぁーーっ……さくまっ…………っ❤︎」
くちゅっ。股を触ると、水着の上からにも関わらず、ねっとりとした淫蜜が指に絡み付いてはしたない音を立てた。同時に華奢な身体は大きく反ってビクビク痙攣する。
「あんっ……んっ、っ❤︎」
「んだよこれは……心配して損したぜ」
硬く痼った突起を指先で弄んでやるともう堪らないといった様子で、カイは淫らな声を漏らす。いつも通りの、何ら変わらない発情したメスだ。
「んぅっ❤︎っ、ううっ❤︎っ………❤︎」
しかし、着飾りながらも媚び切れないその姿は特別可愛らしくて、愛おしくて。反応を見ているだけで気が狂ってしまう。
「もしかして、あのチンピラに話しかけられた時点で発情してたのか? このビッチボディーは」
「っ❤︎ちがっ、う゛っ❤︎うっ、ふうぅっ❤︎」
「嘘つくんじゃねぇ。大丈夫だ、怒らねえから。正直にいってみ?」
「うあっ、っ❤︎ごめ、んっ……❤︎ほんとはっ、イルカボートっ❤︎っ、のってるときには、もうっ……❤︎」
衝撃の告白。なんかエロいなとは思っていたけど、まさか本当に結構最初の方からスイッチが入ってたってのか、この淫乱は。
「ふっ……ははっ、どんだけ変態なんだよっ!」
愛液ポケットに成り果てた水着に右手を入れ秘部を探り当てると、ぬぷっと割れ目へ中指を挿入。
「んあ゛っ❤︎あ゛あああぁっ……っ❤︎」
それだけでカイは善がり乱れ、上を向き背筋を逸らした。雌穴はきゅうきゅう締め付け、心地良い媚肉の感触を指先に伝えて来る。汁気が凄まじい。少し掻き回してやると、まるで風呂桶に溜めた粘液の中で手を動かしてるみたいな音が響く。
「ん゛っ❤︎っ……❤︎ふっ……んっ……!❤︎」
「うっは、すごっ……ローションなんて使ってないのに、掻き混ぜられるぜ……」
一度ちゅぽっと引き抜いて、「ほらっ」と、ぬらぬらになったこっちの手指を閉じたり開いたりして、淫らに糸引く様を見せびらかしてやる。すると、カイの柔らかな頬は赤い絵の具を滲ませたかの様に真っ赤になって、荒い息を吐きながら首を小さく横に振る。
「やあ゛っ❤︎っ、はあ゛ぁっ、あ゛あぁっ❤︎」
嗜虐心が振り切れそうだった。オレは「なにがヤなんだよ」と、濡れた手の指を唇に沿わせて感触を楽しんだ後、空いた口の中で荒い息に合わせて揺れる桜色の舌の上に乗せ転がしてやる。すると向こうは目に見えてより興奮して、堪らずその指を咥えしゃぶり始めてしまう。
「エッチな味すんだろ? それ、お前から出てるんだぜ、今」
「ん゛んっ❤︎っちゅはっ、ひがっ、う゛うぅっ❤︎」
「分かるよ、認めたく無いんだろ。でも、それがお前なんだよ」
膝で股座を按摩しながら、空いた片手で胸を弄ぶ。気付いていないだろうが、カイは此方が膝を動かすよりも前に自ら股を押し付けながら腰を動かし、脚を絡めて快感を貪っている。今のオレは、あくまでそのアシストをしているだけだ。
「んっ❤︎っ、ちゅぶっ❤︎っ、へあっ❤︎ああっ❤︎」
「ほら今だって、自分からメスになりに行ってる。ある意味普通の女よりメスって感じだぜ」
「ふやっ❤︎やああぁっ❤︎」
嫌みたいなので、わざと焦らす。するとそれも嫌なのか、身を捩りながらイヤイヤと甘えた態度を繰り返す。
「責めても止めても女々しくいやいやって……男のお前はどこ行ったんだ? ここか?」
「っっ❤︎えうぅ……っ、んううぅっ❤︎❤︎」
小さな肉豆の周りを擦って悶えさせる。腰は必死で気持ち良い所に当てようと動くが、絶対に触ってやらない。
「はー……何処にも無いぜ男要素。なのに嫌なの?」
「んえっ、えやっ❤︎えやあぁっ❤︎」
「そっかー、じゃあここで言ってみてくれよ。オスでいたいか、メスでいたいか」
「っ❤︎っ、やらっ、いひわるやめへっ❤︎んっ、いかへへっ❤︎」
「言ったらイかせてやるから」
「そんなろっ……どっちえもいいっ❤︎いかへへっ❤︎いかへへぇっ❤︎」
これまでの指定した台詞を言わせる様誘導するやり方は簡単だったが、自ら選ばせるとなるとハードルは高いらしい。埒が開かない。というか、カイにとってはもしや本当にこれが本心なのか。
「ダメだ、言えよ。どっちか」
「らっへっ❤︎ほんろいっ、ろっひれおいいもっ……❤︎」
「言うだけでも良いのに?」
「……ひゃあおろこっ❤︎」
その退行したガキみたいな態度を前に耐え切れず、溜まっていたオレのリビドーは沸点を超えて怒りに変わり、ついカッとなってしまった。
「どっちつかずめ! メスになれよオラッ!」
股を激しく按摩しつつ、痼り張った乳首をつねってやった。すると、
「っっっっっっ❤︎❤︎❤︎」
声にならない悲鳴を上げて、華奢でしなやかな身体はシートの上で大きく反り返り跳ねた。「っっぁっ❤︎っ…………❤︎」と数度激しい痙攣を繰り返してからガクッと脱力し、瞳を白黒させながら余韻で蕩ける。
「っっっ❤︎んあ゛っ…………❤︎はああぁ…………❤︎」
咥え込ませた指先を抜いて、滑ったそれを乳首に塗り込む様に擦る。余韻を助ける為に、くにくに、くにくに。目の前の愛玩動物はその度に甘く、弱々しく鳴く。
息をするのも忘れてしまう。見ているだけで強烈な快感が伝わって、股間に熱いものが込み上げる。
「もう限界だっ……クソッ!」
オレはカイの水着を乱暴にずり下げ、自分のズボンも下ろして張り詰めた自分の肉棒を解放。先端をカイの割れ目に押し付け、ぐぷぷっと挿入していく。
「ぁ゛っ……っ、はあ゛ぁっ❤︎」
こちゅっ。奥に当たって、互いに大きく熱い息を吐く。
「はぁっ、くっ……」
淫蜜溢れる狭い膣内はもうすっかりこっちの形を覚えてしまっているらしく、ずっぽりと隙間無くフィットする。その上動かさずとも中で畝って極上の快感を与えて来るので、挿れて早々に射精しかけて情け無く腰を引いてしまった。
「はあ゛ーーっ……❤︎はお゛ぉーーっ……っ❤︎」
カイ自身はすっかり放心しているにも関わらずこれだ。下半身だけ精液を搾り取る別の生き物になっている。
「お前っ、このっ……!」
カイの前では最早忘れかけていたヤリチンとしてのプライドが再び燃え上がる。性欲に支配されながらも、頭は快感の手綱を離さない。大丈夫だ、気持ち良い場所は知り尽くしている。そう自分に言い聞かせ、迫り上がる感覚が少し落ち着くのを見計らいオレは股間の運動をピストンではなくグラインドで動かしていく。
「っぁ゛っ❤︎っ、ん゛ぃっ❤︎っ、あんっ❤︎」
膣壁を満遍なく擦って、掻き混ぜてやる。同時に滑らせておいた乳首を腰の回転に合わせてゆっくり、ゆっくりと転がすと、じんわり、じっくり互いの身体に快感の火が通る。
「ふっ、っ……」
「うぁっ❤︎っ、ぁっ❤︎しゃくまっ❤︎これやらっ❤︎っ、はっ、んあぁっ❤︎」
呼吸が合って来た所で、グッと奥に押し上げる様な動きを入れた。すると忽ち膣肉が痙攣を起こし、カイは「ぁ゛っっ❤︎っっっ❤︎❤︎」と息も絶え絶えに悶える。そのまま胎を摩ってやるともう、甘イキから戻っては来られない。
「はあ゛あぁっ❤︎❤︎っっ、んはぁっ❤︎っ、ぁっっ❤︎ああ゛あぁっ❤︎❤︎」
が、しまった。こっちのペニスも保たない。締め付けが強く、気持ち良過ぎる。
「くぅっ……!」
かくなる上はと、今度は形振り構わず高速ピストン。ぶちゅぶちゅと深刺しのまま奥を虐め抜く。合わせて車が揺れる。軋む。
「ぁっ❤︎あっ❤︎ぁっ❤︎ぁっ❤︎あ゛っ❤︎っ❤︎っっ……んぁ゛っ❤︎❤︎うぅっ、ぁはっ❤︎あっ❤︎あぁっ❤︎❤︎」
急速に熱が迫り上がる。もう引き返せない。小刻みな嬌声を上げて善がり狂うカイの唇を強引に塞ぎ、仕方無く早めのフィニッシュの体勢を取る。
「んむっ❤︎っっ❤︎んっ❤︎ぅっ❤︎ぅっ❤︎ぅっ❤︎ぅっ❤︎っ、んはぁっ❤︎❤︎えあっ❤︎❤︎えああぁっ…………❤︎❤︎」
きゅううぅ……っと痙縮して、締まって締まって、そして、一気に放たれる。
どくっ!
「っっ!❤︎❤︎❤︎」
びゅっ、びゅっ、びぶっ! 溢れる。イキ潮と精液の混ざり合った液が、接合部から噴出する。
「っっっっっっ~~~❤︎❤︎❤︎」
所謂種付けプレス。カイをシートに押し付け、深く沈み込みながら奥へと繰り返し射精した。
「っ……ぷはっ、はぁっ…………!」
「っはぁっっ❤︎❤︎んはあ゛あぁっ❤︎❤︎❤︎」
途中で息が苦しくなって、絡み合った舌を強引に引き抜く。
ヤバい。搾り切られる。もう吐き出してる癖して、吐き出しながら更なる射精を求めて動きやがる。
「ぁっっ❤︎んぅっ、ぅっ……❤︎❤︎」
「ぐっ、おっ……⁉︎」
腰を引いて落ち着けようとしたものの、カイの脚が身体に抱き着いていて快感が逃がせない。
だいしゅきホールドっ、だと……⁉︎ いやっ、だからなんだっ、何の為の早漏らしだっ……まだだ、まだ終わるには早いっ……!
ぎゅっと締め上げる動きに合わせて自分も何とか耐えようとした。しかし、無駄な足掻きだったらしい。
「あっ…………」
射精は止まらず、とうとう身体の力が抜けて縮んでいく。こうなったって事は、孕ます事も出来なかったんだろう。
くそっ、何でだっ。
ここにきて、まさかの不完全燃焼。縮み丸みを帯びていく肉体を感じながら、悔しさと惨めさが溢れ出す。
何だこの、敗北感っ……!
前々から予感はあった。自分より、カイの方が性的に優れているのではないか、と。これまでは経験と技術で優位に立てていた。でも回数を重ねる度その差は縮まって、最近はもう____
「うあっ……ああぁ…………」
認めたく無くて目を逸らしてたのに。コイツは、コイツは…………っ!
✳︎
行為後暫くして。オレは一度チェックインを済ませる為、すぐ近くのリゾートホテルへ車を走らせていた。
「…………ふがっ……んん……?」
最中、何度揺すっても起きなくて後部座席にそのまま転がしていたカイが目覚め、「サク、マ……?」と呼び掛ける。
____やっと起きたか、畜生め。
心中穏やかでないオレは悪態を口に出さず無視を決め込んだ。
「俺、どのくらい寝込んで……って、もうホテル向かってんのか?」
「…………」
「おいサクマってば……あっ、シートの掃除とか片付け諸々! そっか、全部やってくれたんだな……任せ切りにして悪かったっ!」
向こうはこっちの不機嫌を察したのか、そう謝ってくる。違う。それもあるけど、そうじゃない。
「ってか、そうか、そうだよな……お前はあんな楽しみにしてたのに、俺ノリ悪くしてた上にこんな、寝過ごして……」
「それはいい……こんなとこでガッツリヤったオレも悪い」
そうだ、無遠慮だけど別にカイはそこまで悪くない。悪いのは、勝手にモヤモヤしているだっさいオレの方だ。
自分で無理矢理気持ちにケリをつけた所で、ナビゲーションが目的地に到達した事を伝えるアナウンスを発した。オレはすぐに該当のホテルを見つけ、時期をズラしたお陰かまだ空きの多い駐車場に車を停める。
「ここなのか? ホテル」
「ああ。降りるぞ」
風光明媚。大それた感じでは無いけれど、すぐそばが海の綺麗なリゾートホテルだ。値段は中くらいだがコスパは良好で、何度か泊まった事もある。ちなみにプール付き。
建物入り口でオレは「カイ」と振り返る。
「ん?」
「もし悪気が少しでもあんのなら……チェックイン済ませたら今度こそ沢山遊ぶぞ、覚悟しとけ」
「……分かったよ」
そうして一日目は遊んで遊んで遊びまくって終わった。海よりホテル内のアクティビティとかで楽しんだ時間の方が多くなってしまったのはちょっとアレだったが、それはもう、疲れ果てるまではしゃぎ回った。
何処か必死に、心の中で燻るモヤを振り払う様に。
0
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