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⑨ 「相談」
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⑨ 「相談」
如志は「JPB」が教えてくれた画像・動画関連ソフトが「スパコン展示会」でもらった最新のサンプルプログラムにあったことを思い出した。自宅に戻り外付けのハードディスクに保存していたプログラムをTSUBASA本体の生成AIプログラムにリンクしようとするがうまくいかない。
(あー、やっぱりプログラミングとアッセンブルは別物なのね。私と違う性格の人の作ったプログラムを取り込むのは、「人に合わせられない」私にはむいてないのよね。また明日、「JPB」君にちょっと聞いてみようかしら。)と接続ポイントやアクセス要件でエラーがかかっていたところをメモした。
翌日の講義の後、いつものようにチャットに残った「JPB」に質問を投げた。「JPB」は丁寧に説明してくれたが、実機を操作しながらでない状況で如志は理解しきれず時間切れとなった。
「教え方が下手ですみません。」と謝る「JPB」に「先生がこれじゃダメよね。先生も頑張って勉強するからまた教えてね。」とチャットを閉じた。(あー、かっこ悪い所見せちゃったな。講師の面目丸つぶれってなもんよね…。くすん。)
落ち込みながらパソコンの電源を落とすと、スマホが鳴った。ポケットからスマホを出して画面を見ると弾嗣からだった。
「先日は、ごちそうさまでした。TSUBASAはその後うまく動いていますか?リンケージソフトの無料サンプルと複数ソフトをリンクさせる際のメモリ最適化プログラムが入ったんですけど使って見ませんか?メインプログラムと別インストールのソフトの相性が悪い時に使うとスムーズにいくソフトで僕も使っている納得のソフトです。」
というメッセージに如志は速攻で反応した。
「JPB」に推薦を受けた画像・動画ソフト名を上げ、TSUBASAとうまくリンクできていないことを伝えるとライン電話がかかってきた。一瞬とるのをためらったが廊下に出ると受信ボタンをタップした時にうっかりスピーカーホンのボタンも押してしまった。
「その画像・動画ソフトは僕も使ってるものですから大丈夫だと思いますよ。この間の食事のお礼もしたいんでまたお会いできませんか?」
と弾嗣の声が廊下に響いた瞬間背後から現れた舞久利が如志のスマホを奪って叫んだ。
「おー、如志ちゃんへのデートの誘いなんか?お兄ちゃんなんか?おじさまなんか?イケメンか?私の大事な如志ちゃんやねんから大事にしたってくれよ!如志ちゃんを泣かすようなことあったら私が許せへんからな!ケラケラケラ。」
と笑いながら去っていった。
「えっ、今の誰ですか?」と驚く弾嗣に学校の同僚で仲良しの先輩で悪気は無い旨を伝えた。「イケメンゲーム」仲間であり、如志が「生成AIチャットゲーム」を作るのを待っていることを伝えた。
「ふーん、じゃあ、その同僚さんの為にも如志さんの為にも、「セリフの自動選定」プログラムのテストがてら、デート会話のデータ取りをしてみましょう。そうですね、いくつか欲しい機材もあるんで日本橋でデートといきましょうか?如志さんも遊べるように「理系トーク」もたくさんデータ収集するのに協力させてください。カラカラカラ。」
笑う弾嗣に再び現れた舞久利が「おっしゃ、次の土曜日10時に日本橋な!男に恵まれへん私の為にも如志ちゃんのソフト作りに協力したってや。」と如志のスマホにしゃべりかけると「私が如志ちゃんをかわいくコーディネートしておくけど、襲ったりすんなよ!」と最後にドスの入った脅しを入れると勝手に電話を切った。
困った顔をしている如志に舞久利は「後は私に任せとけ!如志ちゃんは私に絶対に裏切らへん優しい「3D」イケメンを用意し、私は如志ちゃんに「3次元」の男の良さを教えたるバーターやな。今日はもう授業は終わりやろ。私と一緒に「梅田」に行くで!」と一方的に話すと如志の腕を引いて更衣室に急いだ。
最初に「眼鏡店」に行った。「この子のグリグリメガネを最新式の薄いプラスチックレンズでかわいいフレームで作ったって!」と店員に言うと、視力測定の機械の前に如志を座らせた。店員から「なんとか在庫の「薄型レンズ」でいける。」と回答があった。
舞久利はフレーム売り場に如志を連れて行き、ぐりぐり眼鏡を奪うと並んでいるかわいいフレームを次から次へかけさせてはスマホで写真を撮った。「度」が合わない眼鏡を掛けさせられ、何も見えない如志は従うしかなかった。
約10種類のフレームを試すと、ようやく元の眼鏡を返してもらえた。「さて、どれがええかな?如志ちゃんは元が童顔やから「セクシーさ」よりも「プリティーさ」を優先させたで!」と如志の顔を正面と斜めから撮ったスマホの写真とその時のフレームを合わせて「これええなぁ!」、「これは高校生に見えてしまうかな?」、「うーん、下フレームもあざとくてええかも…。」と舞久利主体で選択していく。
今まで、おしゃれフレームの眼鏡をかけた自分の顔を見たことが無かったのでスマホの中の自分の顔に少し照れた。紆余曲折ありながら候補は薄いピンクの丸めで細いボストンフレームとプラスチックの紫の下ハーフフレームの2本に候補が絞られた。如志が悩んでいると
「よっしゃ、ボストンと下ハーフで決まりや!どっちもかわいい!店員さん、これ2本作っといて!先にカードで払っとくから1時間後にもう一回来るわな!」
と叫んで舞久利が精算を済ませた。
続いて連れて行かれたのは見るからに高そうな美容院だった。「舞久利さん、ここ高いんじゃないの?」と尻込みする如志に「大丈夫や!初回限定2000円のクーポンがあんねん!」とだけ言うと、店に飛び込み「予約の富良礼や。この娘を「橋本環奈ちゃん」か「大谷凜香ちゃん」にしたってな!」と言うとスマホのクーポン画面を見せ、2000円をイケメン理容師に渡すと一人で美容院を出ていった。
1時間後、大きな紙袋を両手に持って舞久利が帰ってきたころにはすっかり如志のカットは終わっていた。舞久利は両手の紙袋を持ち上げて見せると如志に優しく言った。
「おっ、めっちゃ可愛くなってるやん!じゃあ、あとはこのワンピースと靴に着替えて眼鏡を替えたら道頓堀に「ナンパ」されに行こか!」
その後、舞久利といっしょに道頓堀に繰り出した。「如志ちゃんはなんもしゃべらんでもニコニコしとったらええからな!」と言われた如志は生まれて初めての「ナンパ」を十数人から受け、舞久利主導で初の「ただ飯」を味わった。高級フレンチとワインを奢らせた舞久利は「あー、眼鏡と服代取り返したわ!これからは月末で飯代に困ったら如志ちゃんと一緒に道頓堀に来ることにするわな。」と真面目な顔をして呟いた。
門真に戻っていつもの居酒屋に行っても、如志への男性客の視線が熱かった。生中を飲みほしてご機嫌で舞久利はジョッキをテーブルに置いた。
「デートの日は、朝9時に私が「髪」のセットに行くからな!如志ちゃんの「リアル彼」の友達に「寺田心」君みたいなかわいい子が居るようやったら紹介してもらえるように言っておいてな。ケラケラケラ。」
如志は「JPB」が教えてくれた画像・動画関連ソフトが「スパコン展示会」でもらった最新のサンプルプログラムにあったことを思い出した。自宅に戻り外付けのハードディスクに保存していたプログラムをTSUBASA本体の生成AIプログラムにリンクしようとするがうまくいかない。
(あー、やっぱりプログラミングとアッセンブルは別物なのね。私と違う性格の人の作ったプログラムを取り込むのは、「人に合わせられない」私にはむいてないのよね。また明日、「JPB」君にちょっと聞いてみようかしら。)と接続ポイントやアクセス要件でエラーがかかっていたところをメモした。
翌日の講義の後、いつものようにチャットに残った「JPB」に質問を投げた。「JPB」は丁寧に説明してくれたが、実機を操作しながらでない状況で如志は理解しきれず時間切れとなった。
「教え方が下手ですみません。」と謝る「JPB」に「先生がこれじゃダメよね。先生も頑張って勉強するからまた教えてね。」とチャットを閉じた。(あー、かっこ悪い所見せちゃったな。講師の面目丸つぶれってなもんよね…。くすん。)
落ち込みながらパソコンの電源を落とすと、スマホが鳴った。ポケットからスマホを出して画面を見ると弾嗣からだった。
「先日は、ごちそうさまでした。TSUBASAはその後うまく動いていますか?リンケージソフトの無料サンプルと複数ソフトをリンクさせる際のメモリ最適化プログラムが入ったんですけど使って見ませんか?メインプログラムと別インストールのソフトの相性が悪い時に使うとスムーズにいくソフトで僕も使っている納得のソフトです。」
というメッセージに如志は速攻で反応した。
「JPB」に推薦を受けた画像・動画ソフト名を上げ、TSUBASAとうまくリンクできていないことを伝えるとライン電話がかかってきた。一瞬とるのをためらったが廊下に出ると受信ボタンをタップした時にうっかりスピーカーホンのボタンも押してしまった。
「その画像・動画ソフトは僕も使ってるものですから大丈夫だと思いますよ。この間の食事のお礼もしたいんでまたお会いできませんか?」
と弾嗣の声が廊下に響いた瞬間背後から現れた舞久利が如志のスマホを奪って叫んだ。
「おー、如志ちゃんへのデートの誘いなんか?お兄ちゃんなんか?おじさまなんか?イケメンか?私の大事な如志ちゃんやねんから大事にしたってくれよ!如志ちゃんを泣かすようなことあったら私が許せへんからな!ケラケラケラ。」
と笑いながら去っていった。
「えっ、今の誰ですか?」と驚く弾嗣に学校の同僚で仲良しの先輩で悪気は無い旨を伝えた。「イケメンゲーム」仲間であり、如志が「生成AIチャットゲーム」を作るのを待っていることを伝えた。
「ふーん、じゃあ、その同僚さんの為にも如志さんの為にも、「セリフの自動選定」プログラムのテストがてら、デート会話のデータ取りをしてみましょう。そうですね、いくつか欲しい機材もあるんで日本橋でデートといきましょうか?如志さんも遊べるように「理系トーク」もたくさんデータ収集するのに協力させてください。カラカラカラ。」
笑う弾嗣に再び現れた舞久利が「おっしゃ、次の土曜日10時に日本橋な!男に恵まれへん私の為にも如志ちゃんのソフト作りに協力したってや。」と如志のスマホにしゃべりかけると「私が如志ちゃんをかわいくコーディネートしておくけど、襲ったりすんなよ!」と最後にドスの入った脅しを入れると勝手に電話を切った。
困った顔をしている如志に舞久利は「後は私に任せとけ!如志ちゃんは私に絶対に裏切らへん優しい「3D」イケメンを用意し、私は如志ちゃんに「3次元」の男の良さを教えたるバーターやな。今日はもう授業は終わりやろ。私と一緒に「梅田」に行くで!」と一方的に話すと如志の腕を引いて更衣室に急いだ。
最初に「眼鏡店」に行った。「この子のグリグリメガネを最新式の薄いプラスチックレンズでかわいいフレームで作ったって!」と店員に言うと、視力測定の機械の前に如志を座らせた。店員から「なんとか在庫の「薄型レンズ」でいける。」と回答があった。
舞久利はフレーム売り場に如志を連れて行き、ぐりぐり眼鏡を奪うと並んでいるかわいいフレームを次から次へかけさせてはスマホで写真を撮った。「度」が合わない眼鏡を掛けさせられ、何も見えない如志は従うしかなかった。
約10種類のフレームを試すと、ようやく元の眼鏡を返してもらえた。「さて、どれがええかな?如志ちゃんは元が童顔やから「セクシーさ」よりも「プリティーさ」を優先させたで!」と如志の顔を正面と斜めから撮ったスマホの写真とその時のフレームを合わせて「これええなぁ!」、「これは高校生に見えてしまうかな?」、「うーん、下フレームもあざとくてええかも…。」と舞久利主体で選択していく。
今まで、おしゃれフレームの眼鏡をかけた自分の顔を見たことが無かったのでスマホの中の自分の顔に少し照れた。紆余曲折ありながら候補は薄いピンクの丸めで細いボストンフレームとプラスチックの紫の下ハーフフレームの2本に候補が絞られた。如志が悩んでいると
「よっしゃ、ボストンと下ハーフで決まりや!どっちもかわいい!店員さん、これ2本作っといて!先にカードで払っとくから1時間後にもう一回来るわな!」
と叫んで舞久利が精算を済ませた。
続いて連れて行かれたのは見るからに高そうな美容院だった。「舞久利さん、ここ高いんじゃないの?」と尻込みする如志に「大丈夫や!初回限定2000円のクーポンがあんねん!」とだけ言うと、店に飛び込み「予約の富良礼や。この娘を「橋本環奈ちゃん」か「大谷凜香ちゃん」にしたってな!」と言うとスマホのクーポン画面を見せ、2000円をイケメン理容師に渡すと一人で美容院を出ていった。
1時間後、大きな紙袋を両手に持って舞久利が帰ってきたころにはすっかり如志のカットは終わっていた。舞久利は両手の紙袋を持ち上げて見せると如志に優しく言った。
「おっ、めっちゃ可愛くなってるやん!じゃあ、あとはこのワンピースと靴に着替えて眼鏡を替えたら道頓堀に「ナンパ」されに行こか!」
その後、舞久利といっしょに道頓堀に繰り出した。「如志ちゃんはなんもしゃべらんでもニコニコしとったらええからな!」と言われた如志は生まれて初めての「ナンパ」を十数人から受け、舞久利主導で初の「ただ飯」を味わった。高級フレンチとワインを奢らせた舞久利は「あー、眼鏡と服代取り返したわ!これからは月末で飯代に困ったら如志ちゃんと一緒に道頓堀に来ることにするわな。」と真面目な顔をして呟いた。
門真に戻っていつもの居酒屋に行っても、如志への男性客の視線が熱かった。生中を飲みほしてご機嫌で舞久利はジョッキをテーブルに置いた。
「デートの日は、朝9時に私が「髪」のセットに行くからな!如志ちゃんの「リアル彼」の友達に「寺田心」君みたいなかわいい子が居るようやったら紹介してもらえるように言っておいてな。ケラケラケラ。」
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