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第504話 フィルムの試作は
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試作はいくつか出来たらしいが、マーベラスさんのようにすぐに完成形が出来るわけではないようなので。
とりあえずは出来上がったフィルムを見させてもらったんだけど……。
『お師匠さん、これは……』
『ああ、期待して良かった出来だ』
コソコソとお師匠さんと話したけど、本当にほとんどフィルム素材の包装紙が出来上がっていたんだ。質感とかは確かに完璧ではないけど……口伝えだけでここまで作り上げたんだから、やっぱりランクが少し低いからって鍛治師さんって凄いなあ。
「あの……」
「どう、っすか?」
「ああ、悪い。私達の期待してた出来だったから驚いていたんだ」
お師匠さんが不安がってたマルスさん達に告げると、二人は今にも泣き出しそうな笑顔になった。短時間で試行錯誤してくれた結果を褒めてもらえたんだから、これくらい感動してもおかしくないからね。
「「やった!!」」
「とは言え、君達が完全に納得いっていない箇所があるのは同意だ。柔らかさはもう少し滑らかに。接合部分は布や金属ではなく、熱でフィルム自体を重ねた方がいい」
「「わかりました!!」」
「この仕事の結果次第では、君達のランクも変わりそうだな。なあ、ロイズ?」
「だな。仕上げたものを陛下にお見せしたら、確実だろうな?」
「「え!?」」
と、お師匠さん達が話題を飛躍していくので、マルスさん達は面白いくらいに目が点の表情になっていったんだ。今回の依頼はそこに関連しているの、伝えていなかったっけ??
「エ……陛下にお伝えすれば、それくらいあり得ますね?」
「いつも通りでいいぞ? こいつらには別に知っていてもいいだろ」
「いつも?」
「通りって……?」
「あ、僕陛下……エディとは仲が良い友達なんです」
「マブダチと認定されるくらいな」
「「はあ!?」」
なんかコントの進み方になっていくんだけど……今度はマルスさん達、口をあんぐり開けて顎が外れちゃうんじゃってくらい驚いたんだよね?
しまいには、腰が抜けて倒れてしまいました……。
「やっぱり、エディは凄いんですね」
「あんな也でも、国では賢王と呼ばれているからな」
「まあな。しっかし、これで完成形に近いもんか? マジで透明な素材だなあ?」
ロイズさんが持っているのはハンカチサイズのフィルム。薄いし軽いし、触り心地もまずまずだけど……パンとか食材の包装に使うにはまだまだ固いし、使いにくいところが大きい。
でも、ここまで作ってもらえたんだから、マルスさん達は本当に今後凄い技術者になるんじゃないかな? マーベラスさんに追いつくくらい。
マーベラスさんが作るとしたら、あのタクトでひょいひょいとか作っちゃうだろうけど……これは、国や世界に広めていきたい仕事だから、マルスさん達にまず依頼したんだもんね。
それから、半分意識が飛んでた二人を起こすのにロイズさんがゲンコツをお見舞いし……二人はさらにしゃっきりとして自分達の工房にフィルムの試作を持ち帰っていきました。
(フィルムがちゃんと使えるようになったら……他のパン屋さんとかお菓子屋さんでも使えるようにして)
真空状態とかが可能になれば、お菓子もだけど……お肉や魚の保存も大革命が起きそうだな?
それをロイズさんに伝えたら、今度はロイズさんがお口あんぐりになっちゃいました……。
とりあえずは出来上がったフィルムを見させてもらったんだけど……。
『お師匠さん、これは……』
『ああ、期待して良かった出来だ』
コソコソとお師匠さんと話したけど、本当にほとんどフィルム素材の包装紙が出来上がっていたんだ。質感とかは確かに完璧ではないけど……口伝えだけでここまで作り上げたんだから、やっぱりランクが少し低いからって鍛治師さんって凄いなあ。
「あの……」
「どう、っすか?」
「ああ、悪い。私達の期待してた出来だったから驚いていたんだ」
お師匠さんが不安がってたマルスさん達に告げると、二人は今にも泣き出しそうな笑顔になった。短時間で試行錯誤してくれた結果を褒めてもらえたんだから、これくらい感動してもおかしくないからね。
「「やった!!」」
「とは言え、君達が完全に納得いっていない箇所があるのは同意だ。柔らかさはもう少し滑らかに。接合部分は布や金属ではなく、熱でフィルム自体を重ねた方がいい」
「「わかりました!!」」
「この仕事の結果次第では、君達のランクも変わりそうだな。なあ、ロイズ?」
「だな。仕上げたものを陛下にお見せしたら、確実だろうな?」
「「え!?」」
と、お師匠さん達が話題を飛躍していくので、マルスさん達は面白いくらいに目が点の表情になっていったんだ。今回の依頼はそこに関連しているの、伝えていなかったっけ??
「エ……陛下にお伝えすれば、それくらいあり得ますね?」
「いつも通りでいいぞ? こいつらには別に知っていてもいいだろ」
「いつも?」
「通りって……?」
「あ、僕陛下……エディとは仲が良い友達なんです」
「マブダチと認定されるくらいな」
「「はあ!?」」
なんかコントの進み方になっていくんだけど……今度はマルスさん達、口をあんぐり開けて顎が外れちゃうんじゃってくらい驚いたんだよね?
しまいには、腰が抜けて倒れてしまいました……。
「やっぱり、エディは凄いんですね」
「あんな也でも、国では賢王と呼ばれているからな」
「まあな。しっかし、これで完成形に近いもんか? マジで透明な素材だなあ?」
ロイズさんが持っているのはハンカチサイズのフィルム。薄いし軽いし、触り心地もまずまずだけど……パンとか食材の包装に使うにはまだまだ固いし、使いにくいところが大きい。
でも、ここまで作ってもらえたんだから、マルスさん達は本当に今後凄い技術者になるんじゃないかな? マーベラスさんに追いつくくらい。
マーベラスさんが作るとしたら、あのタクトでひょいひょいとか作っちゃうだろうけど……これは、国や世界に広めていきたい仕事だから、マルスさん達にまず依頼したんだもんね。
それから、半分意識が飛んでた二人を起こすのにロイズさんがゲンコツをお見舞いし……二人はさらにしゃっきりとして自分達の工房にフィルムの試作を持ち帰っていきました。
(フィルムがちゃんと使えるようになったら……他のパン屋さんとかお菓子屋さんでも使えるようにして)
真空状態とかが可能になれば、お菓子もだけど……お肉や魚の保存も大革命が起きそうだな?
それをロイズさんに伝えたら、今度はロイズさんがお口あんぐりになっちゃいました……。
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