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のっぺらぼう
第2話 手掛かり
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風吹はああ言ったが、すぐに出会えるとは限らない。
界隈と言うのは、何も一箇所ではないらしい。名古屋もとい、愛知県などでも各地域。県外でも星の数ほどあるらしい。
それほど、人間より数は少ないが長い年月を生き続けているあやかし達は数多くいるのだ。
昼間、辰也が偶然人間界でぶつかったのっぺらぼうもそのひとり。出会えるだけで奇跡なのに、また会えるのは非常に難しい。
しかし、芽生えた恋心のようなものも無駄にしたくないので、行きつけでもある楽庵へと守護であるかまいたちと向かう。
その途中で、久しぶりに恩人でもある別のかまいたちの水緒と出会えた。
「悩ましい顔じゃねぇか?」
タバコをふかしているのは相変わらずだが、辰也の心を読んだかのようにニヤついた笑顔になった。
「……バレてます?」
「さあな? だが、お前さんのその顔は……誰かに懸想している顔だ」
「けそう??」
「古い言葉だ。誰か好いてんだろ??」
「……バレバレじゃないですか」
辰也の腕の一件もだが、相変わらずこのかまいたちには頭が上がらない。なので、正直に昼間の出来事を話した。
「……ほぉ? のっぺらぼう?? どんな奴だ??」
「え? どんなって??」
「あっしら、あやかしは……一の種族に対して一匹とかじゃねぇ。複数いんだ。あっしや奈雲らがそうだろう??」
「あ~……そっか」
たしかに、狐耳やたぬき耳のあやかしが複数いるように、かまいたちも同じだった。なら、あののっぺらぼうもまだ他に同族がいるのだろう。
とりあえず、服装などの特徴を水緒に話してみた。
「ほーん? そりゃ、情報屋だろうな??」
楽庵に着いて、それぞれ熱燗を頼んだところで……思い当たったのか、水緒がそれらしいあやかしの特徴を口にした。
「情報屋??」
ゲームや小説に漫画などで、なんとなく耳にした程度の知識でしかないが……現実でまだあるのだと少し驚いた。しかし、人間以上に長い月日を生きるあやかし達なら事情は違って当然。
「おう。芙美っつーのっぺらぼうでな? ちぃっとおっちょこちょいだが、情報屋としての腕は悪くない。この界隈にもちょこちょこ顔出しするから……こことかにも来るんじゃねぇか?」
「芙美さんですか?」
料理に集中していた大将の火坑も、知っている客なのかこちらの会話に混ざってきた。
「大将さん! 知っているんですか!?」
「ええ。多い時で、週三くらい来られる常連さんなんですよ?」
「常連……」
辰也も常連ではあるが、そこまで頻繁に来られてはいない。今は春先で、新入社員の研修などもあるから……今日のようにたまたま来れる日くらいでしか界隈に足を運べない。
しかし、これで望み薄にはならない。
手掛かりが出来たのだから……と、辰也は火坑に今日の代金のための心の欠片を取り出してもらった。
「かぼちゃですか?」
出てきたのは、種やワタを抜いたかぼちゃの塊。
なら、と火坑は手早く出来るかぼちゃ料理を振る舞ってくれると言ってくれたのだ。
界隈と言うのは、何も一箇所ではないらしい。名古屋もとい、愛知県などでも各地域。県外でも星の数ほどあるらしい。
それほど、人間より数は少ないが長い年月を生き続けているあやかし達は数多くいるのだ。
昼間、辰也が偶然人間界でぶつかったのっぺらぼうもそのひとり。出会えるだけで奇跡なのに、また会えるのは非常に難しい。
しかし、芽生えた恋心のようなものも無駄にしたくないので、行きつけでもある楽庵へと守護であるかまいたちと向かう。
その途中で、久しぶりに恩人でもある別のかまいたちの水緒と出会えた。
「悩ましい顔じゃねぇか?」
タバコをふかしているのは相変わらずだが、辰也の心を読んだかのようにニヤついた笑顔になった。
「……バレてます?」
「さあな? だが、お前さんのその顔は……誰かに懸想している顔だ」
「けそう??」
「古い言葉だ。誰か好いてんだろ??」
「……バレバレじゃないですか」
辰也の腕の一件もだが、相変わらずこのかまいたちには頭が上がらない。なので、正直に昼間の出来事を話した。
「……ほぉ? のっぺらぼう?? どんな奴だ??」
「え? どんなって??」
「あっしら、あやかしは……一の種族に対して一匹とかじゃねぇ。複数いんだ。あっしや奈雲らがそうだろう??」
「あ~……そっか」
たしかに、狐耳やたぬき耳のあやかしが複数いるように、かまいたちも同じだった。なら、あののっぺらぼうもまだ他に同族がいるのだろう。
とりあえず、服装などの特徴を水緒に話してみた。
「ほーん? そりゃ、情報屋だろうな??」
楽庵に着いて、それぞれ熱燗を頼んだところで……思い当たったのか、水緒がそれらしいあやかしの特徴を口にした。
「情報屋??」
ゲームや小説に漫画などで、なんとなく耳にした程度の知識でしかないが……現実でまだあるのだと少し驚いた。しかし、人間以上に長い月日を生きるあやかし達なら事情は違って当然。
「おう。芙美っつーのっぺらぼうでな? ちぃっとおっちょこちょいだが、情報屋としての腕は悪くない。この界隈にもちょこちょこ顔出しするから……こことかにも来るんじゃねぇか?」
「芙美さんですか?」
料理に集中していた大将の火坑も、知っている客なのかこちらの会話に混ざってきた。
「大将さん! 知っているんですか!?」
「ええ。多い時で、週三くらい来られる常連さんなんですよ?」
「常連……」
辰也も常連ではあるが、そこまで頻繁に来られてはいない。今は春先で、新入社員の研修などもあるから……今日のようにたまたま来れる日くらいでしか界隈に足を運べない。
しかし、これで望み薄にはならない。
手掛かりが出来たのだから……と、辰也は火坑に今日の代金のための心の欠片を取り出してもらった。
「かぼちゃですか?」
出てきたのは、種やワタを抜いたかぼちゃの塊。
なら、と火坑は手早く出来るかぼちゃ料理を振る舞ってくれると言ってくれたのだ。
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