8 / 61
8話 緊急措置特例第3項
しおりを挟む
悪意のないタルパを囮にしたってことか。
なるほど、成仏する直前に謝罪を入れるわけだ。
でも、冒険者やマクレミーサが、何故それほどの数のタルパを見落とした?
「あいつらの目に宿るのは狂気と殺意、私もリノアも殺されると思って怯んじゃった。マクレミーサ様も、突然のことで動けなかった」
突然、大勢のタルパに囲まれたら、誰だって動揺する。タルパが長期間怨恨を抱えていると、魔物としての凶暴性と殺意に目覚めてしまい、目的を忘れ、見境なく人を殺すようになってしまう。そんなタルパが、何故旧ラリマンド邸の敷地内に留まっているのかが謎だ。
「マクレミーサ様だけがすぐに事態を察知して、私たちの周囲に小さな聖結界を敷いてくれたけど、タルパたちは怖がらず、私たちを一斉包囲して、結界を破ろうと攻撃し始めたの……逃げる隙間なんて何処にもなかった」
何故か、そこで押し黙る。そして、ルティナの目から涙が溢れてくる。
「どうしたの?」
「今でも、信じられないよ。マクレミーサ様が…あんな優しくて強いあの人が…あんな事するなんて」
そこで、何か起きたわけか。
タルパといっても、強弱がある。
強さの度合い次第で、マクレミーサの結界保持時間も変化してくる。
「あの中に、強いタルパはいなかったけど、私たちが結界内から攻撃魔法で蹴散らしていっても、何処からか湧き出てきて、数が減るどころか増えていってたの。そのせいで、攻撃の圧力が少しずつ増してきて、マクレミーサ様も攻撃を止めて、結界維持で手一杯になった。私とリノアは、まだ巫女としても半人前で、強力な攻撃魔法や結界魔法を教えてもらってないから、このままだと死んじゃうと思った」
状況が、どんどん悪化している。
どうやって切り抜けたんだ?
「気づけば、大量のタルパが結界の周囲を覆っていて、私もリノアも死を意識した時、マクレミーサ様が…『緊急措置特例第3項を発動させるわ』て言ったの。私は、一瞬何を言われたのかわからなかったけど、リノアはその意味をすぐに察して、顔色を悪くしてた」
緊急措置特例第3項?
宗教関係の雑誌で、その言葉を見たぞ。
創造神フォルテシアを崇めるフォルテシア教には、教皇・枢機卿・大司教・司教・司祭・神官(=シスター)という6つの身分がある。聖女は精霊に選ばれし者であるため、この中に含まれていないけど、身分としては大司教と同じと言われており、巫女はシスターと同レベルだったはずだ。
【緊急措置特例第3項】
突発的な魔物の襲来が発生し、命に危機に瀕した場合、身分の低い者は身を挺してでも、身分の高い者を護りぬくこと。その際、犠牲が生じたとしても、誰も罪に問わない。
たしか、こんな内容だったはずだ。
うん?
「おい、まさかマクレミーサは君らを囮にしたのか?」
ルティナは泣きながら頷いた。
「あの人は、私とリノアが理解したのを見計らい、結界を解いたの。あまりに突然だったから、タルパの方も驚いてた。その一瞬の間に、風魔法で周囲のタルパごと私とリノアを庭の方へ吹き飛ばした。『私が邸内で高位の聖魔法を準備している間、あなたたちが囮になりなさい』と言って、そのまま邸内へと入っていった」
人は追い詰められた時、本能的に自分の身を守ろうとするらしいけど、まさか幼い子供2人を囮にして、自分だけ助かる道を選ぶとはね。
「マクレミーサ様はスキルを使って、気配を消したの。そのせいで、タルパたちは私とリノアを標的にして、一斉に襲いかかってきた。必死に抵抗したけど、リノアが先に魔力枯渇で気絶したの」
もう、その時点で詰んでないか?
どうやって、生き残った?
「私も限界に近くて、もう駄目だと思った時、タルパたちが急に仲間割れを始めたの」
「は?」
「殺意に狂っている奴等は理性も飛んでて何を言っているのか不明だったけど、理性を残している奴等は、私とリノアに憑いて、この世に残りたいと言ってた」
殺すか、憑くかで同士討ちかよ。
「結局、憑きたい側のタルパが勝って、私に4体、リノアに3体憑かれた。私は魂を食われないよう必死に抵抗したけど、身体を操られちゃって、敷地外に出たところで、意識が途切れた。気づいたら、ここだった」
魂が清浄だったから、身体を操られながらも無意識にタルパと戦っていたところを僕に発見されたわけか。4体も身体の中に入ったことから、誰が魂を食べて、誰が身体を乗っ取るかで喧嘩でもしていたのかもしれない。
「リノアとマクレミーサの状況が気になるところだね」
「うん。お兄ちゃん、私を助けてくれてありがとう」
あれから相当な時間が経過しているから、多分もう決着がついている。
「早く神殿に戻って、ジェイコブ先生に報告しないと…あ…」
ベッドから起き上がり、立ち上がろうとした瞬間、目眩でよろけたので、僕がしっかりと抱きしめる。
「魔力枯渇を起こしているのだから、無理しちゃダメだよ」
「でも、リノアが…」
彼女を掌握したことで、僕のステータスを経由して状態を確認したけど、魔力枯渇と武器破損が問題だ。掌握した以上、僕も責任を持つか。
「僕の魔力を譲渡するよ。動かないでね……ほら、これで1/4程回復しただろ?」
ルティナの最大魔力量は2290、7歳でこの数値なのだから、末恐ろしい。
疲労困憊だったルティナの顔色が、幾分か回復している。
「凄…魔力が回復してるし、身体も軽くなった」
魔力譲渡、これを成功させるには、卓越した魔力制御能力が必要となる。譲渡量が相手の最大魔力量を超えると、身体に悪影響を与えてしまい、最悪の場合、死に至る。初の試みだったけど、掌握したおかげで上手くいったようだ。
「あとは、そのロッドだね」
「こっちは、無理だよ。魔石が割れてるもん」
魔法士の持つロッド、これは魔法を安定化させる効果がある。安定性が増すことで、威力も向上するのだけど、それは初心者レベルまでで、中級者ともなると、そういった補助具がなくても、魔法を安定的に放てる。
アイテムの掌握と加工に関しては、転生前に練習しているからコツを掴んでいる。
手始めに、掌握から始めるか。
僕はロッドを持ち、中身を魔力で満たしていく。
この行為が、意外に難しい。
物体によって、魔力の伝わりやすいものと伝わりにくいものがあるからだ。今回のロッドは良い材質を使っているようで、容易に成功した。
【オラクルロッドを掌握しました】
よし、加工対象物に、ロッドが追加されたぞ。
ここからが、本格的な加工だ。
わかりやすいよう、ルティナにも見える形で実行しよう。
まずは、僕の魔力を接着剤のように変化させて、割れた部分に付けていき、魔石を完全結合させ、安定するまで内部を魔力で循環させていく。
よし、僕のイメージ通りになった。
次は、ロッドの材質の修繕だ。
魔力を通してわかったけど、内部に破損箇所がいくつもあった。これを修繕しないと、ロッド自体がすぐに壊れてしまう。掌握することであらゆるものを加工できるのなら、破損箇所を僕の魔力で代用し具現化させればいい。
よ~し、これで完成だ。
【スキル[魔力具現化]を取得しました】
通常の修繕なら何工程も必要なのだろうけど、このギフトを使えば、あっという間だ。
「修繕完了」
「え…もう終わったの?」
「これが僕の持つギフト、【加工】の効果なのさ」
「直ってる…お兄ちゃんのギフトって凄いね」
「もうすぐ夕方になるから、お腹も減ったろう? 何処かの喫茶店で遅い昼食を摂った後、神殿入口まで送るよ」
「ありがと、お兄ちゃん!!」
やっと、笑顔を見せてくれた。
なるほど、成仏する直前に謝罪を入れるわけだ。
でも、冒険者やマクレミーサが、何故それほどの数のタルパを見落とした?
「あいつらの目に宿るのは狂気と殺意、私もリノアも殺されると思って怯んじゃった。マクレミーサ様も、突然のことで動けなかった」
突然、大勢のタルパに囲まれたら、誰だって動揺する。タルパが長期間怨恨を抱えていると、魔物としての凶暴性と殺意に目覚めてしまい、目的を忘れ、見境なく人を殺すようになってしまう。そんなタルパが、何故旧ラリマンド邸の敷地内に留まっているのかが謎だ。
「マクレミーサ様だけがすぐに事態を察知して、私たちの周囲に小さな聖結界を敷いてくれたけど、タルパたちは怖がらず、私たちを一斉包囲して、結界を破ろうと攻撃し始めたの……逃げる隙間なんて何処にもなかった」
何故か、そこで押し黙る。そして、ルティナの目から涙が溢れてくる。
「どうしたの?」
「今でも、信じられないよ。マクレミーサ様が…あんな優しくて強いあの人が…あんな事するなんて」
そこで、何か起きたわけか。
タルパといっても、強弱がある。
強さの度合い次第で、マクレミーサの結界保持時間も変化してくる。
「あの中に、強いタルパはいなかったけど、私たちが結界内から攻撃魔法で蹴散らしていっても、何処からか湧き出てきて、数が減るどころか増えていってたの。そのせいで、攻撃の圧力が少しずつ増してきて、マクレミーサ様も攻撃を止めて、結界維持で手一杯になった。私とリノアは、まだ巫女としても半人前で、強力な攻撃魔法や結界魔法を教えてもらってないから、このままだと死んじゃうと思った」
状況が、どんどん悪化している。
どうやって切り抜けたんだ?
「気づけば、大量のタルパが結界の周囲を覆っていて、私もリノアも死を意識した時、マクレミーサ様が…『緊急措置特例第3項を発動させるわ』て言ったの。私は、一瞬何を言われたのかわからなかったけど、リノアはその意味をすぐに察して、顔色を悪くしてた」
緊急措置特例第3項?
宗教関係の雑誌で、その言葉を見たぞ。
創造神フォルテシアを崇めるフォルテシア教には、教皇・枢機卿・大司教・司教・司祭・神官(=シスター)という6つの身分がある。聖女は精霊に選ばれし者であるため、この中に含まれていないけど、身分としては大司教と同じと言われており、巫女はシスターと同レベルだったはずだ。
【緊急措置特例第3項】
突発的な魔物の襲来が発生し、命に危機に瀕した場合、身分の低い者は身を挺してでも、身分の高い者を護りぬくこと。その際、犠牲が生じたとしても、誰も罪に問わない。
たしか、こんな内容だったはずだ。
うん?
「おい、まさかマクレミーサは君らを囮にしたのか?」
ルティナは泣きながら頷いた。
「あの人は、私とリノアが理解したのを見計らい、結界を解いたの。あまりに突然だったから、タルパの方も驚いてた。その一瞬の間に、風魔法で周囲のタルパごと私とリノアを庭の方へ吹き飛ばした。『私が邸内で高位の聖魔法を準備している間、あなたたちが囮になりなさい』と言って、そのまま邸内へと入っていった」
人は追い詰められた時、本能的に自分の身を守ろうとするらしいけど、まさか幼い子供2人を囮にして、自分だけ助かる道を選ぶとはね。
「マクレミーサ様はスキルを使って、気配を消したの。そのせいで、タルパたちは私とリノアを標的にして、一斉に襲いかかってきた。必死に抵抗したけど、リノアが先に魔力枯渇で気絶したの」
もう、その時点で詰んでないか?
どうやって、生き残った?
「私も限界に近くて、もう駄目だと思った時、タルパたちが急に仲間割れを始めたの」
「は?」
「殺意に狂っている奴等は理性も飛んでて何を言っているのか不明だったけど、理性を残している奴等は、私とリノアに憑いて、この世に残りたいと言ってた」
殺すか、憑くかで同士討ちかよ。
「結局、憑きたい側のタルパが勝って、私に4体、リノアに3体憑かれた。私は魂を食われないよう必死に抵抗したけど、身体を操られちゃって、敷地外に出たところで、意識が途切れた。気づいたら、ここだった」
魂が清浄だったから、身体を操られながらも無意識にタルパと戦っていたところを僕に発見されたわけか。4体も身体の中に入ったことから、誰が魂を食べて、誰が身体を乗っ取るかで喧嘩でもしていたのかもしれない。
「リノアとマクレミーサの状況が気になるところだね」
「うん。お兄ちゃん、私を助けてくれてありがとう」
あれから相当な時間が経過しているから、多分もう決着がついている。
「早く神殿に戻って、ジェイコブ先生に報告しないと…あ…」
ベッドから起き上がり、立ち上がろうとした瞬間、目眩でよろけたので、僕がしっかりと抱きしめる。
「魔力枯渇を起こしているのだから、無理しちゃダメだよ」
「でも、リノアが…」
彼女を掌握したことで、僕のステータスを経由して状態を確認したけど、魔力枯渇と武器破損が問題だ。掌握した以上、僕も責任を持つか。
「僕の魔力を譲渡するよ。動かないでね……ほら、これで1/4程回復しただろ?」
ルティナの最大魔力量は2290、7歳でこの数値なのだから、末恐ろしい。
疲労困憊だったルティナの顔色が、幾分か回復している。
「凄…魔力が回復してるし、身体も軽くなった」
魔力譲渡、これを成功させるには、卓越した魔力制御能力が必要となる。譲渡量が相手の最大魔力量を超えると、身体に悪影響を与えてしまい、最悪の場合、死に至る。初の試みだったけど、掌握したおかげで上手くいったようだ。
「あとは、そのロッドだね」
「こっちは、無理だよ。魔石が割れてるもん」
魔法士の持つロッド、これは魔法を安定化させる効果がある。安定性が増すことで、威力も向上するのだけど、それは初心者レベルまでで、中級者ともなると、そういった補助具がなくても、魔法を安定的に放てる。
アイテムの掌握と加工に関しては、転生前に練習しているからコツを掴んでいる。
手始めに、掌握から始めるか。
僕はロッドを持ち、中身を魔力で満たしていく。
この行為が、意外に難しい。
物体によって、魔力の伝わりやすいものと伝わりにくいものがあるからだ。今回のロッドは良い材質を使っているようで、容易に成功した。
【オラクルロッドを掌握しました】
よし、加工対象物に、ロッドが追加されたぞ。
ここからが、本格的な加工だ。
わかりやすいよう、ルティナにも見える形で実行しよう。
まずは、僕の魔力を接着剤のように変化させて、割れた部分に付けていき、魔石を完全結合させ、安定するまで内部を魔力で循環させていく。
よし、僕のイメージ通りになった。
次は、ロッドの材質の修繕だ。
魔力を通してわかったけど、内部に破損箇所がいくつもあった。これを修繕しないと、ロッド自体がすぐに壊れてしまう。掌握することであらゆるものを加工できるのなら、破損箇所を僕の魔力で代用し具現化させればいい。
よ~し、これで完成だ。
【スキル[魔力具現化]を取得しました】
通常の修繕なら何工程も必要なのだろうけど、このギフトを使えば、あっという間だ。
「修繕完了」
「え…もう終わったの?」
「これが僕の持つギフト、【加工】の効果なのさ」
「直ってる…お兄ちゃんのギフトって凄いね」
「もうすぐ夕方になるから、お腹も減ったろう? 何処かの喫茶店で遅い昼食を摂った後、神殿入口まで送るよ」
「ありがと、お兄ちゃん!!」
やっと、笑顔を見せてくれた。
36
お気に入りに追加
851
あなたにおすすめの小説
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々
於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。
今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが……
(タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)
僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~
たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!!
猫刄 紅羽
年齢:18
性別:男
身長:146cm
容姿:幼女
声変わり:まだ
利き手:左
死因:神のミス
神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。
しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。
更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!?
そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか...
的な感じです。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
超時空スキルを貰って、幼馴染の女の子と一緒に冒険者します。
烏帽子 博
ファンタジー
クリスは、孤児院で同い年のララと、院長のシスター メリジェーンと祝福の儀に臨んだ。
その瞬間クリスは、真っ白な空間に召喚されていた。
「クリス、あなたに超時空スキルを授けます。
あなたの思うように過ごしていいのよ」
真っ白なベールを纏って後光に包まれたその人は、それだけ言って消えていった。
その日クリスに司祭から告げられたスキルは「マジックポーチ」だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる