元構造解析研究者の異世界冒険譚

犬社護

文字の大きさ
182 / 277
《シャーロットが帝王となった場合のifルート》第2部 8歳〜アストレカ大陸編【ガーランド法王国

エルディア国王との対談

しおりを挟む
○○○ シャーロット視点

(聖女帰還発表の4日前)

私は別邸で家族と再会した後、家族に真実を伝えた。そして、お父様達は脳の許容限界を超えてしまい、漏れなく気絶した。5分程で気絶から復帰したものの、国王陛下にどう言うべきか、かなり思案した。1時間程の会議の結果、国王陛下と王妃陛下には、全ての真実を話すこととなった。問題は、国民達にどう話すかだ。普通に考えて、私の強大な力を周囲に知られるのは不味い。しかし聖女が帰還した以上、大勢の前で私を披露しないといけない。

こればかりは、エルバラン公爵家だけで考えるべきではない。王族だけでなく、教会の教皇様や枢機卿様とも相談すべき重要案件だ。ただ、肝心の教皇様はガーランド法王国から帰還していないため、ここ別邸で出会ったヘンデル枢機卿様と要相談だろう。おそらく、必然的にヘンデル様にも、私の力を教えることになる。

私の帰還と告白で大混乱となったけど、帰還した当日だけは、エルバラン公爵家だけで、お祝いすることとなった。この1日だけは何もかも忘れて、お父様、お母様、お兄様、マリル、他の使用人達、多くの人達から労いの言葉をもらい、楽しい昼食と夕食をとることができ、カムイと共にお風呂に入り、自分の私室で熟睡した。


……翌日


私とカムイ(透明状態)、お父様、お母様、マリルは馬車を使って王城へと出向いた。

国王陛下と謁見する場合、たとえ公爵であっても、必ず事前申請しなければならない。しかし、例外もある。それが、【緊急訪問】だ。余程の理由がない限り、正門入口で弾かれてしまうけど、門番である衛兵さんは、私の顔をバッチリと見た瞬間、緊急訪問の意図をすぐに察してくれたため、急ぎ国王陛下への使いを出した。すると、僅か5分で、40歳くらいの小太りの男性が迎えに来てくれた。

私が自己紹介すると、その男性も自分の名前と役職を告げてくれた。なんと、その方はキルスティン・ベルガー侯爵、国王陛下を補佐する【宰相】だった。宰相様は余計な混乱を与えぬよう、私を見た衛兵にしっかりと口止めし、私達を国王陛下のおられる貴賓室へ案内してくれた。その際、私の顔を見られぬよう、お父様達が私の四方を囲みながら、足を進めていった。

貴賓室にいたのは、国王陛下と王妃陛下のみ。

ここに来る途中、お父様からお2人の名前を教えてもらった。国王陛下の名前はブライアン・エルディア、王妃陛下の名前はルルシア・エルディア。王族だから、ミドルネームがあるのかなと思ったけど、お父様に聞いたところ……

『ミドルネーム? 名前は、名と家名の2つしかない。王族の場合、家名が国名となるんだよ』

そういえば、ハーモニック大陸にいるクロイス女王も、ミドルネームがなかった。うーん、今更になって気づいたけど、惑星ガーランドには、ミドルネーム自体が存在しないのね。


エルディア王国の王族をこの目で見たのは、初めてだった。国王陛下、年齢は40歳前後、茶髪、優しげな印象を受ける。さすが国王だけあって、そこにいるだけで身に纏う風格や威圧感が伝わってくる。王妃陛下、年齢は国王陛下と同じくらい、オレンジ色の綺麗な髪、キリリとした眉、優しげな瞳、お母様とはタイプの異なる美人さんだ。

不思議と、『ここには我々しかいないから、気兼ねなく何が起きたのかを全て話しなさい』と語りかけているように思えた。私自身、不思議と緊張はしなかった。よく考えたら、ハーモニック大陸での冒険で、王族や神様らと結構な頻度で出会っていたからか、心と身体が高位の人物に対して、慣れたのかもしれない。

私はお2人に貴族流の御挨拶をし、国王陛下に促された後、テーブルを挟んだもう1つの立派なソファーに座った。両隣にお父様とお母様が座り、マリルは窓際の壁際付近に直立不動のまま待機した。おそらく、護衛も兼ねているのだろう。私は飲み物を一口飲み心を落ち着かせ、部屋全体に遮断魔法【サイレント】を使用してから、これまでの経験したことを順に話していった。ただし、前世の件で、お父様達が誤解しているので、矛盾が起きないよう、同じ内容を注意深くゆっくりと国王様達に話していく。

ネーベリック戦を話している途中で、ヘンデル枢機卿とも合流したので、ここまでの流れを説明し、ダークエルフの村までのことを話した。ここで一区切りついたこともあり、小休止という形で、私の従魔でもあるカムイに透明状態を解除してもらい、皆に紹介しておいた。国王様達は小さな可愛いドラゴンでもあるカムイを見て、ホッと一息つき、癒されたかのような表情となった。だからこそ、私は『カムイのステータス能力値は2000前後です』と言えなかった。カムイの強さを知っているお父様達は、複雑そうな笑みを浮かべていたけどね。国王様達がカムイで癒されていることもあって、誰も真実を言わなかったよ。癒しタイムと飲み物タイムで10分程休憩してから、物語の続きを話し始めることにした。

……ジストニス王国での話に区切りがついたところで、200年前に起きた戦争の真実も言っておいた。ただ、意外なことにその真相を話しても、国王様、王妃様、枢機卿の3人のリアクションが薄かった。正反対のことを言ったのだから、もっと魔人族に対して怒りを覚えるかと思ったのだけど意外だ。国王陛下にその件を質問してみると……

「魔人族との戦争は、今から200年前の出来事だ。王家に残されている文献には、魔人族が資源を求め、アストレカ大陸に攻めてきたこと、能力限界値の差を利用して、人間や獣人達を奴隷として扱ったこと、大勢の者達を殺したことなどが記されていた」

やはり、アストレカ大陸側の過去の文献には、誤った歴史が記されているんだ。でも、それだったら3人のリアクションが薄いのは何故だろうか?

お父様達の場合、真逆だったことから、誤った歴史を刻んだ人間達に憤慨してたよね。

「城や教会に残されている文献には、《いつ・どこで・どんな経緯》で、そういった残虐非道なことが行われていたのか、その詳細も記されていた。他国にも、戦争に関する文献は残っている。1つ1つの国だけで見れば、国内に残された文献は信頼に値するものだ。しかし26年前、エルフの国の歴史調査チームが、各国に残されている200年前の戦争の文献を収集し、時系列に沿ってまとめていくと、明確な矛盾点がいくつか見つかった。それをまとめた研究内容が歴史遺物学会で報告され、当時は各国の国民達も驚いたものだ」

ほうほう、そんな出来事があったんだ。
私は、そのことを一切学んでないんだけど?

「ただ、矛盾点が見つかったものの、これまでの出来事が改竄されたものなのか、証明するものが、何一つ存在しなかった。結局、その研究発表以降、新規の発表がされなかったこともあり、その件は風化され、皆の心から忘れ去られた。中には私達のように、心に刻んでいる者もいるが、王族である以上、確定していない事項を迂闊に話すことなどできない」

その研究発表のおかげで、200年前の戦争の情報が改竄されていると思う人も僅かながらいるけど、それを証明する手立てがないのか。

でもさ、それってここにいるメンバー全員が魔人族に対して、国民達より忌避感を抱いていないということだよね?

私はここにいる全員に、とある質問をしてみた。

「皆さんが魔人族に対して、あまり忌避感を抱いていないのであれば、今から全員で私の統治するフランジュ帝国に行きますか? 現地に行き魔人族を見て、そこに残されている文献を確認すれば、謎が解けますよ? 長距離転移魔法で一瞬で行けますから、軽くお散歩しましょう」

と言ったら……

『『『『『『いやいや、散歩のレベルを遙かに超えているから!! 国レベル…大陸間の国交に関わる最重要事項に発展するから!!』』』』』』

と盛大に突っ込まれ、この案は即刻却下された。そして、お父様から《迂闊な発言をしないように》と、軽く叱られた。まあ、こうなると思いました。

現時点で、こっちの王族がいきなり転移で行ったら、フランジュ帝国の首脳陣も大混乱に陥る。大陸間の国交を回復させたいのは山々だけど、混乱が起きないよう、まずは必要な文献を集めて、準備を整えないとね。私も帝王になる以上、発言の際は注意しておこう。

○○○

帰還するまでの冒険を話し終えた結果、国王陛下と王妃陛下と枢機卿は……気絶こそしないものの、テーブルに両肘をつき、両手で頭を抱えてしまった。3人とも今後のことで深く悩み、誰も喋ろうとしなかった。国王様、王妃様、ヘンデル枢機卿を構造解析すると……

国王様の心の声
《従魔のカムイの能力値が2000、もうこの子だけで世界を滅ぼせるじゃん。王やめて、隠居しようかな~。王太子に全投げしたい》

王妃様の心の声
《ブライアン、隠居しようかな~とか馬鹿なことを考えているわね。あとで、お仕置きね。それはさておき、聖女の帰還は嬉しいわ。でも……シャーロットとカムイ、今の段階で2人の力を各国に知られるのは不味いわね。特に国力と求心力が大きく低下しているガーランド法王国、馬鹿なことを企む連中もいるでしょう。これから色々な意味で、大変なことになる。気を引き締めないと》

ヘンデル枢機卿の心の声
《シャーロットとカムイ、本来であれば、教会側が彼女達の世話をせねばならん。……ある意味、イザベルより大変かもしれない。もう、全部エルバラン公爵に任せるか? いかんいかん、皆、シャーロットの力を知らんのだ。これまでの聖女達は皆、教会預かりだった。シャーロットだけを両親の元に戻すわけにはいかん。しかも、彼女は一国の帝王……ならば、ハーモニック大陸側の教会にも協力を求めるか? どう対処していく? ええい、こんな時、教皇様がいてくれれば》

うーん、三者三様で色々悩んでいるようだ。
重苦しい雰囲気が漂う中、最初に口を開いたのは、なんとマリルだった。

まず、私の力がどの程度のものなのか、確認したいとのこと。私自身が口で言っても、周囲の人達にとってはピンとこないのだろう。全員がこの意見に賛成したため、仕方なく私の魔力の一端を外に漏らした。すると、全員の顔が真っ青となり、私の言葉が全て真実なのだと、心の底から悟ったようだ。この行為はザウルス族のレドルカから教わっているので、威圧とはならない。


色々と悩み話し合った結果……


私の力と転移魔法のこと → 【完全秘匿扱い】 
私がハーモニック大陸で経験したこと → 【一部秘匿扱い】

   スキル販売者に関しては、ガーランド様がフレヤに危険性を伝えていたらしく、アストレカ大陸の各国上層部にも、既に存在を知られている。そのため、厄浄禍津金剛の件は【完全秘匿扱い】とし、スキル販売者ユアラの件に関しては、私と魔人族が協力し合ったことで、既に討伐済であることを各国上層部に知らせることとなった。

私がフランジュ帝国の帝王となったこと → 【完全秘匿扱い】
大災厄の正体が瘴気王であること → 【各国上層部にのみ情報を与える】


魔人族達が、どういった人達で、どんな暮らしぶりだったのか、そういったことに関しては、国民達にも教えていいようだ。

ただ、私の強さのことは、《勇者オーキスにも言ってはダメ》ときつく厳命されてしまった。今の時点で、聖女が勇者よりも強く、世界を滅ぼせる力を有していることが勇者にバレたら、彼の勇者としての存在意義が消失してしまうからだ。しかも、現在オーキスはこの王城で暮らしていて、騎士団と訓練しているらしい。

また、瘴気王に関しては、国民達に知らせないものの、水面下でアストレカ大陸の各国々に知らせるだけでなく、ランダルキア大陸西方の国々に資料の有無を問い合わせることとなった。出現した時の対処方法も話してはいるけど、家族同様、国王、王妃、枢機卿から一斉にハモって、【ダメ!】と却下された。

・聖女が内緒で、瘴気王を一撃粉砕!
・聖女が瘴気王に変身
・エルディア王国全国民に、瘴気王(偽)の姿を見せ、その恐ろしさを体感させる
・勇者が《瘴気王(偽)》を撃破する
・これで全て一件落着!

「シャ…シャーロットちゃん、その案は余りにも安易すぎるぞ。マジで実行しないように。然るべき時が来るまで、こちらで良案を模索しておくから。ね…本当に…本当~に…やったらダメだよ」

国王様の言葉に、王妃様も枢機卿様も、顔を真っ青にしながら頷いていた。
シンプルで1番わかりやすいと思ったのに……残念だ。

2時間程話し合った結果、明日の午前10時に【聖女帰還】を国民に対して、正式に発表することとなった。

ただし、発表する内容は、『私が魔人族を助けたのではなく、魔人族が私を助けた』、『魔人族達と一致団結し、その地に起こる重大事件のいくつかを解決させ、褒美として転移石を貰い、エルディア王国へ帰還した』というものに変更した。

国民達の殆どが、魔人族を忌み嫌っている。平民達の中で、26年前の研究発表を覚えている者はごく僅かしかいない。今後のことを踏まえ、少しでも魔人族への忌避感を除去するための処置だ。

この日、私達は王城に泊まり、聖女帰還発表の進行スケジュールと発表内容を組み立てた。その後にパレードとパーティーも開催されるので、ある程度の準備期間が必要だ。しかし、あまり期間を長く空きすぎると、私の存在を何処かで察知される危険性もあることから、聖女帰還発表を今から3日後に行われることになった。ただし、準備が整うかギリギリであったため、各所ギルドへの通達は発表前日までしないことになった。お父様達は、王都に住んでいる貴族達へ報せるため大忙しだ。本来ならば、王国全土にいる貴族達を招集したいところだけど、時間的に不可能なため、通達だけに留め、パーティー不参加となった。ただし、リーラ達が参加したいと訴えてきたら、快くOKするつもりだ。

私は聖女帰還発表が行われるまでの間、別邸でカムイと共に休ませてもらった。


○○○ ……3日後


朝の《聖女帰還発表》が無事終了した。

バルコニーでの演説も終わり、私は客室にてカムイと共に休憩している。お父様とお母様は今夜のパーティーや今後のことで、国王陛下や臣下の人達と会議中だ。

それにしても、演説は緊張したよ~。

前世でも、あんな大勢の群衆の前で演説したことないからね。とりあえず、国民達の魔人族への固定観念にヒビを入れただけ、良しとしましょう。


ただな~、演説した内容の半分近くが嘘なんだよね~。少し、罪悪感を感じる。
今頃、街の方では、聖女帰還のことで賑やかになっているのかな?

私にとって、問題はここからだ。

昼食後に行われる聖女帰還パレードと今夜のパーティーの主役は、私だ。3日前から王城にいる人達の多くは、急ピッチで会場の準備を進めている。


パレードに関しては、専用の乗物【街宣馬車】に乗り、王都中にいる国民達に、聖女の帰還をアピールするだけでいい。本番は夜のパーティーだ。夕方近くになったら、私も身なりを整えないといけない。

ただ、お昼のパレードが始まる前に、私は1人の女性と会わないといけない。その女性も、現在こちらに向かっているとのこと。名はフレヤ・トワイライト、旧名はイザベル・マイン。

ヘンデル枢機卿の話だと、マリルの説得により、彼女の狂気は取り払われ、性格もかなり変化したという。イザベル自身は表向き公開処刑されたけど、実際は姿をトランスフォームで別人へと変化させ、現在【聖女代行】として、怪我を負った人々を治療しているそうだ。フレヤに変身してから、かなり評判も良く、多くの人々から慕われているらしい。

さて、どんな女の子になったのかな?

「ねえねえシャーロット、フレヤっていう女の子、シャーロットをハーモニック大陸へ転移させた張本人なんでしょ?」

「そうだよ。もう少ししたら、ここに来ると思う」

「シャーロット、マクスウェル達を召喚してもらっていいかな? みんなを呼んで、フレヤにお仕置きしたいよ」

カムイ……その気持ちだけを、ありがたく受け取っておくね。

「お仕置きはしなくていいよ。ある意味、カムイはイザベルのおかげで、あの場所で生き残れたんだから」

「あ、そっか! 僕から見れば、イザベルも命の恩人になるのか! あれ?……シャーロット、誰かここに近づいてくるよ?」

この気配は誰だろう?

《コンコン》

しばらくすると、入口のドアから、ノックの音が聞こえた。
もしかしてフレヤかな?

「はい、どうぞ~」

ドアが開いた瞬間……

「申し訳ありませんでした~~~~」

8歳くらいの知らない女の子が、ソファーに座っている私に対して、スライディング土下座してきた。

この子、誰よ?
しおりを挟む
感想 1,911

あなたにおすすめの小説

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

老聖女の政略結婚

那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。 六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。 しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。 相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。 子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。 穏やかな余生か、嵐の老後か―― 四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

聖女の、その後

六つ花えいこ
ファンタジー
私は五年前、この世界に“召喚”された。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。