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13 スパダリ勇者がやって来た!

13―13 告白

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 13ー13 告白

 「とにかく、俺がききたいことは、2つ」
 俺は、スィラにびしっと指を突きつけた。
 「なんで、俺の赤ん坊を拐った?そして、今度は、俺も?なんのためだ?」
 「それは、最初にいった通りです」
 スィラは、俺を真剣な眼差しで見つめていた。
 「エイダスは、あなたを花嫁として迎えて、あなたと自分の子供を嫡子として認知するつもりなのです」
 はい?
 俺は、ますますハトマメだった。
 あの人、最初、俺を殺すとか言ってましたよね?
 なんで、嫁にするとか言ってるわけ?
 「最初、叔父は、私をあなたのもとに送り込んだとき、将来、セツさんを依り童として使い魔を生ませるための性奴にするつもりでした。でも、私は、セツさんを知るにつれ、あなたに幸せになって欲しいと思うようになっていました」
 幸せに、ねぇ。
 俺は、複雑な思いでスィラを見上げていた。
 「あんたたちは、俺がこの世界に来たことになんか噛んでるわけ?そもそも、なんで、今になってお袋が俺を御家再興のためにこの世界に送り込もうなんて思ったのかも謎なんだがな」
 「それは、確かに叔父があなたの母上にグレイアム侯爵家の現状を知らせる手紙を書いたことが原因になっているのでしょう」
 うん。
 俺は、頷いていた。
 確かに、お袋の実家は、大変なことになっていた。
 なんか知らないけど、アルバートおじさんは、奴隷堕ちしてたし。
 「だいたい、俺に幸せになって欲しいのなら、なんで俺を拐ってきたわけ?」
 「それには、深いわけがあるのです」
 スィラが苦々しげな表情を浮かべた。
 「私の家族は、エイダスの支配下におかれています。生かすも殺すも、彼の思惑次第なのです」
 マジかよ?
 「それで、俺を生け贄に捧げようってこと?」
 俺は、憤りを隠せなかった。
 「いいかげんにしてくれよ!俺は、お前らの玩具じゃねぇんだぞ!」
 「あなたのことをそんな風に思ったことなど一度もない」
 スィラは、俺の肩を掴んで引き寄せると、俺にキスしてきた。
 「私は、あなたを愛しているのだから」
 はいぃっ?
 
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