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8 冒険者ギルドで一攫千金ですか?

8―13 無事でよかった。

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 8ー13 無事でよかった。

 翌日、俺たち一行は、冒険者ギルドへと戻った。
 俺たちの無事な姿を見て、受付のお姉さんは、ほっとした様子で迎えてくれた。
 「ご無事でよかったです。みなさんがお戻りになられなかったので心配していたんです」
 お姉さんは、俺の渡したセイタカブクブク草の束を受けとると2,000ジーズを支払った。
 「えっ?料金多くないですか?」
 俺がきくとお姉さんがにっこりと微笑んだ。
 「この花をこんなにいい状態で採集してくださったのですから、少しおまけしときました」
 「そうなんだ」
 俺は、ついでにお姉さんにカバンの中の獲物を取り出して見せた。
 「これも、買い取ってもらえますか?」
 「はい?」
 受付のお姉さんは、俺たちの狩ってきた獲物を見て顔色を変えた。
 「マジですか?こんな状態のいい猪モドキ、見たことない!それにオークが10体に、それに」
 俺が最後に出した緑色の巨大なトカゲを見てお姉さんが絶句した。
 「まさか、これは、ドラゴン?」
 結局、俺たちは、ギルドから300万ジーズを受け取った。
 これは、オークの値段だった。
 猪モドキとドラゴンは、ギルドでオークションにかけられることになった。
 あまりにも状態がよかったのでギルドで買い取るよりオークションにかけた方がいいというお姉さんの判断だった。
 こうして、俺たちの冒険者デビューは終わった。
 冒険者ギルドを出ると外で待っていたラクシアさん親子が駆け寄ってきた。
 「こちらの方たちが、セツさんを探しておられました」
 「セツぅ!」
 いきなり3人の魔王たちが飛びかかってきた。
 「やめんか!お前たち!」
 俺は、延びてくる手を叩き落としながら、叫んだ。
 「うっとおしいんじゃ!」
 「セツくん」
 アザゼルさんが少し離れたところから俺に声をかけてきた。
 「それにみんなも、おかえり」
 「アザゼルさん!」
 俺は、3人にしっしっと手を振るとアザゼルさんの方へ歩み寄った。
 「心配お掛けしてすみません」
 「いや、いいんだ」
 アザゼルさんは、俺をひょいっと抱き上げると歩きだした。
 はいっ?
 「帰ろうか、セツくん」
 「あの、歩けるので、下ろしてください」
 俺は、頼んだが、アザゼルさんは、そのまま俺を横抱きして魔王連合ギルドまで連れ帰った。
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