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10 ミサンガ騒動
10ー5 お気になさらず
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10ー5 お気になさらず
俺が王宮を訪れたのはその翌日のことだ。
昼前に王宮から黒い立派な馬車が迎えにきて俺とアルフォンスとクロムウェルは、乗り込んだ。
そして、昼頃には、俺たちは王宮へと到着した。
数ヵ月前に俺が王宮を後にした時は、追われるように出ていって見送る者もなかったが、今回、王宮を訪れた時は、多くの使用人たちが城の馬車寄せに整列して俺たちを出迎えてくれた。
「よく来てくださいました、ミコト様」
バーナードさんが馬車を降りた俺の手をとり城の中へと導いた。
俺たちは、城の赤い絨毯が敷き詰められた廊下を2階にあるラーの執務室へと歩いていった。
絨毯は、ふかふかで思わず足をとられて転びそうになったのをそっとバーナードさんが支えてくれる。
「お気をつけて、ミコト様」
「あ、ありがと」
俺たちは、2階の一際立派な飾り扉の前へと案内された。
そこでバーナードさんが俺から離れてアルフォンスとクロムウェルを連れて下がる。
「ここから先は、ミコト様しか入れませんので」
そうなの?
俺は、ドキドキしながらその扉を開いた。
と、中にも扉があり、2人の近衛騎士が警備していた。
騎士たちは、俺に礼をすると扉を開けてくれた。
俺は、気後れしながら中へと入っていった。
「ミコト、か?」
アンティークな感じがする執務机についていたラーが慌てて立ち上がりこちらへと歩み寄ってくる。
王様しているラーを見るのは初めてだったけどすごく立派な群青に金縁の刺繍がされた上着に黒いズボンという格好で見違えてしまう。
ラーは、いきなり俺を抱き締めた。
「ミコト!」
ぎゅっと抱かれて、ラーの匂いに包まれて。
俺は、うっとりとしてしまう。
「ラー・・」
ラーは、俺の手をひき執務机へと向かうと椅子に腰かけ俺を膝へ座らせようとした。
あまりにもスマートな動きだったから思わず座りそうになったけど、危ないところで俺は、止まった。
だって。
執務机の横には、イケオジが立ってて笑いを堪えながらこっちを見ていたから!
というか、このイケオジ、前に会ったことがあるよね?
確か、俺の後見になってくれるとかいってたラーの叔父さん?
「なぜ、座らない?、ミコト」
ちょっと上目使いに俺を見上げるラーに、俺は、少し心がぐらついた。
でも、人がいるし!
俺がちらっとラーの叔父さんの方を見ると叔父さんは、もう、笑いを隠そうともせずにおかしそうに笑っている。
ちょっと涙を拭きながらイケオジは、俺に謝った。
「失礼。ミコト様」
「いえ・・お気になさらず・・」
俺は、椅子に座ったラーに腕を掴まれたまま立って顔をそむけた。
俺が王宮を訪れたのはその翌日のことだ。
昼前に王宮から黒い立派な馬車が迎えにきて俺とアルフォンスとクロムウェルは、乗り込んだ。
そして、昼頃には、俺たちは王宮へと到着した。
数ヵ月前に俺が王宮を後にした時は、追われるように出ていって見送る者もなかったが、今回、王宮を訪れた時は、多くの使用人たちが城の馬車寄せに整列して俺たちを出迎えてくれた。
「よく来てくださいました、ミコト様」
バーナードさんが馬車を降りた俺の手をとり城の中へと導いた。
俺たちは、城の赤い絨毯が敷き詰められた廊下を2階にあるラーの執務室へと歩いていった。
絨毯は、ふかふかで思わず足をとられて転びそうになったのをそっとバーナードさんが支えてくれる。
「お気をつけて、ミコト様」
「あ、ありがと」
俺たちは、2階の一際立派な飾り扉の前へと案内された。
そこでバーナードさんが俺から離れてアルフォンスとクロムウェルを連れて下がる。
「ここから先は、ミコト様しか入れませんので」
そうなの?
俺は、ドキドキしながらその扉を開いた。
と、中にも扉があり、2人の近衛騎士が警備していた。
騎士たちは、俺に礼をすると扉を開けてくれた。
俺は、気後れしながら中へと入っていった。
「ミコト、か?」
アンティークな感じがする執務机についていたラーが慌てて立ち上がりこちらへと歩み寄ってくる。
王様しているラーを見るのは初めてだったけどすごく立派な群青に金縁の刺繍がされた上着に黒いズボンという格好で見違えてしまう。
ラーは、いきなり俺を抱き締めた。
「ミコト!」
ぎゅっと抱かれて、ラーの匂いに包まれて。
俺は、うっとりとしてしまう。
「ラー・・」
ラーは、俺の手をひき執務机へと向かうと椅子に腰かけ俺を膝へ座らせようとした。
あまりにもスマートな動きだったから思わず座りそうになったけど、危ないところで俺は、止まった。
だって。
執務机の横には、イケオジが立ってて笑いを堪えながらこっちを見ていたから!
というか、このイケオジ、前に会ったことがあるよね?
確か、俺の後見になってくれるとかいってたラーの叔父さん?
「なぜ、座らない?、ミコト」
ちょっと上目使いに俺を見上げるラーに、俺は、少し心がぐらついた。
でも、人がいるし!
俺がちらっとラーの叔父さんの方を見ると叔父さんは、もう、笑いを隠そうともせずにおかしそうに笑っている。
ちょっと涙を拭きながらイケオジは、俺に謝った。
「失礼。ミコト様」
「いえ・・お気になさらず・・」
俺は、椅子に座ったラーに腕を掴まれたまま立って顔をそむけた。
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