死に戻り悪役令息は、魔法騎士になって無双する～男女逆転世界に転生した俺は、なぜか、王女殿下たちから溺愛されてます～

10 ダンジョンで無双ですか？

10ー5 模擬戦

　１０ー5　模擬戦

　冬季休暇の間、俺は、王都に残ることにしていた。
　エドワード兄は、来春の結婚式の準備が忙しくて婚約者であるラード侯爵のもとに泊まり込みだし、アルモス兄は、エドワード兄が帰らないなら自分も残るといっている。
　俺は、領地の開拓のことが気になっていたのだが、それよりも気になることがあった。
　領地開拓のためには、先立つものが必要だ。
　治癒薬の販売は、順調だったが、それだけでは十分ではない。
　バサーラ王国との交易も利潤がでるのは、もう少し先になる。
　そこで俺は、ローナに頼んで作ってもらっていた人工魔道回路を王国の魔法師団へ販売することにした。
　といっても作り方は、エルガーナ辺境伯家の秘密ということにしている。
　製作方法やらは、ローナにもわかっているが、大元の装置の作り方、魔法の組み込みかたは、俺しか知らない。
　そこで俺は、この人工魔道回路の力を魔法師団長と女王陛下たちの前で発表することにした。
　魔法の実演の場所は、魔法学園の訓練場を貸してもらえることになった。
　そして、俺は、そこで二つの隊にわけた生徒たちに紅白戦をしてもらうことにした。
　女王陛下の前での紅白戦だし、参加したがっている生徒は、いくらでもいたんだが、俺は、落ちこぼれクラスのみなさんにも特別に依頼することにした。
　これには、魔法学園側はさすがにいい顔はしなかった。
　なんで、わざわざ出来の悪い生徒を選んで？
　しかし、この場合は、生徒の出来不出来には関係がないということを示すために必要だと説明し、やっと了承を得ることができた。
　落ちこぼれクラスの面々も最初は、そんな演習に関わりたくないといっていたんだが、そこは、ラーナの協力も得てなんとか説得した。
　それからは、しばらく忙しかった。
　ローナが作った人工魔道回路に俺は、いくつかの魔法を組み込んでいった。
　そして、魔法石を嵌め込んでいく。
　こうして出来上がった人工魔道回路を本番前に落ちこぼれクラスの生徒たちに一人一つづつ配った。