42 / 87
再び
.
しおりを挟む
食事を終えて薬を飲んでから、四郎とノートに記号みたいな文字を書いていき、あいうえお順に並べて表を作る。
「なんとか出来たね」
「穴だらけで申し訳ありません。もう少しできるかと思ったのですが……」
「でも大半が埋まったから、後は組み合わせたら読めそうだよね?」
「四郎、お疲れじゃったな。今日はゆっくりと休むといい」
「ですが、まだ航平坊ちゃんの警護がありますので」
「いや、航平よ。今日は那智の家に行きなさい。明日からは解読でお主にも手伝ってもらいたいからの。ゆっくり休むんじゃ。四郎もじゃぞ?」
祖父に言われたらはいとしか言えず、那智に連れられて航平が帰り、航平の部屋で四郎が休むことになった。
「雪翔ももう寝なさい」
「うん、でもひーちゃんが……」
「良く寝てるから私の影に入れるから大丈夫よ?花ちゃん連れてってちょうだいな」
翡翠も祖母の影に入り、紫狐も冬弥の影に戻ったので、部屋に戻ってからも何度か寂しくて檪を呼んで布団の上でいいからいてくれと頼む。
どうした?と聞かれたので、なんとなくとだけ答えて布団に入る。
すぐには寝付けなかったが、それでもいつ三郎が戻ったのかわからない頃には熟睡していた。
「おはよう」
起きていくと、既に栞も冬弥も下宿の方に行っており、祖母が侑弥をおんぶして朝ごはんを作ってくれていた。
「お婆ちゃん大変じゃない?」
「そんなことないわよ?今度はお正月にしか孫達に会えないからとても楽しいの。だから気にしないでね?」
「うん」
「さ、顔を洗ってらっしゃい。檪は何を好んで食べるのかしら?」
「果実を。しかしこちらの果実は美味でくせになりそうな味のものばかりだ」
「だったらまだ沢山あるから梨を剥きましょうか」
そう言って、またご飯の支度に戻ったので、顔を洗いに行き、朝から行かないといけない病院の準備もして置く。
「あ、三郎さんおはよう。今日の病院なんだけど、三郎さんがついてきてくれるの?」
「そうです。四郎は後方から来ると思いますよ?」
「そっか。学校は明後日なんだけど……」
「はい、それもちゃんと皆さんにわからないようにお守りしますので、坊ちゃんは普段と同じようにお過ごしください」
朝ごはんをべてからは、周太郎が病院まで付いてくると言い張ったが、普段通りにしたいからと言ってバス停まで行き、バスに乗って病院まで行く。
リハビリ室での待ち時間を考えて、先に薬を貰おうかと思っていたら、看護士に診察を受けるようにと言われ、先にリハビリを済ませて心療内科へと行く。
受付で名前を言うと、予約してなかったが先生がいるとのことですぐに通されて、いつもと同じ質問をされる。
「夜は眠れてる?」
「学校は楽しい?」
「最近は困った事とか、興奮しやすかったりとかはない?」
最後の質問では少し言葉に詰まったが、説明のしようもないので、弟が生まれたことでお世話をしたり、絵本を読んであげたり、膝の上に乗せて遊んであげてる等、楽しく過ごしていることを伝える。
「それにしては浮かない顔をしてるけど?」
「あ、もうすぐ三者面談があって進路のこととか決めなくちゃいけないからだと思います」
「それならいいんだけど、ちゃんとお友達や家族に頼れるところは頼らないとダメだよ?」と言われたので、みんなと仲良くしてるから大丈夫と答え、いつもの薬を出しておくと言われた。
湿布なども貰わないといけないので、そのまま病院内の薬局で薬をもらってお会計をし、バスの時刻を見て、のんびりと中庭を通ってバス停まで行く。
「なんとか出来たね」
「穴だらけで申し訳ありません。もう少しできるかと思ったのですが……」
「でも大半が埋まったから、後は組み合わせたら読めそうだよね?」
「四郎、お疲れじゃったな。今日はゆっくりと休むといい」
「ですが、まだ航平坊ちゃんの警護がありますので」
「いや、航平よ。今日は那智の家に行きなさい。明日からは解読でお主にも手伝ってもらいたいからの。ゆっくり休むんじゃ。四郎もじゃぞ?」
祖父に言われたらはいとしか言えず、那智に連れられて航平が帰り、航平の部屋で四郎が休むことになった。
「雪翔ももう寝なさい」
「うん、でもひーちゃんが……」
「良く寝てるから私の影に入れるから大丈夫よ?花ちゃん連れてってちょうだいな」
翡翠も祖母の影に入り、紫狐も冬弥の影に戻ったので、部屋に戻ってからも何度か寂しくて檪を呼んで布団の上でいいからいてくれと頼む。
どうした?と聞かれたので、なんとなくとだけ答えて布団に入る。
すぐには寝付けなかったが、それでもいつ三郎が戻ったのかわからない頃には熟睡していた。
「おはよう」
起きていくと、既に栞も冬弥も下宿の方に行っており、祖母が侑弥をおんぶして朝ごはんを作ってくれていた。
「お婆ちゃん大変じゃない?」
「そんなことないわよ?今度はお正月にしか孫達に会えないからとても楽しいの。だから気にしないでね?」
「うん」
「さ、顔を洗ってらっしゃい。檪は何を好んで食べるのかしら?」
「果実を。しかしこちらの果実は美味でくせになりそうな味のものばかりだ」
「だったらまだ沢山あるから梨を剥きましょうか」
そう言って、またご飯の支度に戻ったので、顔を洗いに行き、朝から行かないといけない病院の準備もして置く。
「あ、三郎さんおはよう。今日の病院なんだけど、三郎さんがついてきてくれるの?」
「そうです。四郎は後方から来ると思いますよ?」
「そっか。学校は明後日なんだけど……」
「はい、それもちゃんと皆さんにわからないようにお守りしますので、坊ちゃんは普段と同じようにお過ごしください」
朝ごはんをべてからは、周太郎が病院まで付いてくると言い張ったが、普段通りにしたいからと言ってバス停まで行き、バスに乗って病院まで行く。
リハビリ室での待ち時間を考えて、先に薬を貰おうかと思っていたら、看護士に診察を受けるようにと言われ、先にリハビリを済ませて心療内科へと行く。
受付で名前を言うと、予約してなかったが先生がいるとのことですぐに通されて、いつもと同じ質問をされる。
「夜は眠れてる?」
「学校は楽しい?」
「最近は困った事とか、興奮しやすかったりとかはない?」
最後の質問では少し言葉に詰まったが、説明のしようもないので、弟が生まれたことでお世話をしたり、絵本を読んであげたり、膝の上に乗せて遊んであげてる等、楽しく過ごしていることを伝える。
「それにしては浮かない顔をしてるけど?」
「あ、もうすぐ三者面談があって進路のこととか決めなくちゃいけないからだと思います」
「それならいいんだけど、ちゃんとお友達や家族に頼れるところは頼らないとダメだよ?」と言われたので、みんなと仲良くしてるから大丈夫と答え、いつもの薬を出しておくと言われた。
湿布なども貰わないといけないので、そのまま病院内の薬局で薬をもらってお会計をし、バスの時刻を見て、のんびりと中庭を通ってバス停まで行く。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
49
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる