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1話 これが青春の始まり
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突然だけど授業終了のチャイムが鳴った。
クラスのみんなは背筋を伸ばしたり、教科書をカバンにしまったりと帰宅する準備をしている。
「起立、礼」
クラス委員長の号令と同時にみんなは一斉に立ち上がる。そして軽く頭を下げるのだ。
これは高校でもだし、どの学校でも当たり前のこと。
「「ありがとうございました」」
担任の先生が教室から名簿を持って教室を出て行くと、クラスのみんなは一斉に慌てたように活発になる。部活動に行く人、そのまま真っ直ぐ家に帰る人、遊びに行く人などさまざま。
1日の授業が終わった後はみんなが待ちに待った自由時間なのだ。
「またね~!」
「おう、じゃあな」
みんなは和気藹々と帰りの挨拶を交わしている。
そんな光景を見ていると、みんなは青春を送っているんだなぁ~とつくづく羨ましく感じる日々だ。
「おーい、結人今日カラオケでも行かね?」
今、呼ばれたのが僕。
名前は桜田結人。今年高校生になったばかりのごくごく普通の男だ。
だけど僕には友達がそう多くはない。
小学生の時から僕自身が不遇の星の下に生まれたのかわからないけど、自分が本当の友達って思える人、心の底から信用しても良いって思える人とは数回を除いて今まで出会ったことがないのだ。
そうその数回っていうのが、今、僕の机に腰掛けているちょっとチャラそうな同級生、白川宋也。
白川くんは高校初日にできた友達だ。
教室前の廊下で僕に笑顔で話し掛けてくれたのがきっかけだ。それ以降一緒に遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりもする。自分で言うのもなんだけど、かなり仲が良い。
そんな白川くんの容姿は茶髪に整った顔立ちが特徴的だ。スポーツをやってるから日焼けの後がその男らしさをさらに際立たせている。
実は同級生の女子からは人気で最初は驚いたりもした。
まあ、僕みたいな普通の男じゃ到底敵わないというのが正直な感想だ。
でも今日は部活ないのかな?
それともまた……。
「白川くんまさか……」
「あ、やっぱ気づく? そうそう退部してきた」
「そっか、うんうん――って違う! 何でまた?」
白川くんは自分に合わないと思ったことは、すぐにやめてしまう癖がある。運動神経が良いからどの部活に入っても白川くんに付いてこれる人がいないっていうのも1つの理由なんだろうけど。
「っで、どうするんだ。行くか、行かないか。ここは付き合うのが友達としての使命だと俺は思うぜ」
「はいはい、わかったよ」
僕は机の中に入れていた教科書を取り出した。
それをカバンの中に入れる。しかし今まで溜め込んできたプリントやノートもあるせいか、いつもよりかさが増して重いのだ。
トントンッと教室の扉を叩く音が聞こえる。
僕は誰が来たのか気になり目線を移した。
するとそこに立っていたのは、学園でもクールでイケメン、ナンバーワン美少女と名高い生徒会長その人だったのだ。
――――――――
本タイトルが初のラブコメ作品になります。
皆様もお忙しいと思いますが、隙間時間にラブコメならではの癒しを届けたくて、1話1分で読める作品に仕上げました。
クスッと笑えて、胸がギュッとなる青春を皆様に。
よろしければ【お気に入り】よろしくお願いします
クラスのみんなは背筋を伸ばしたり、教科書をカバンにしまったりと帰宅する準備をしている。
「起立、礼」
クラス委員長の号令と同時にみんなは一斉に立ち上がる。そして軽く頭を下げるのだ。
これは高校でもだし、どの学校でも当たり前のこと。
「「ありがとうございました」」
担任の先生が教室から名簿を持って教室を出て行くと、クラスのみんなは一斉に慌てたように活発になる。部活動に行く人、そのまま真っ直ぐ家に帰る人、遊びに行く人などさまざま。
1日の授業が終わった後はみんなが待ちに待った自由時間なのだ。
「またね~!」
「おう、じゃあな」
みんなは和気藹々と帰りの挨拶を交わしている。
そんな光景を見ていると、みんなは青春を送っているんだなぁ~とつくづく羨ましく感じる日々だ。
「おーい、結人今日カラオケでも行かね?」
今、呼ばれたのが僕。
名前は桜田結人。今年高校生になったばかりのごくごく普通の男だ。
だけど僕には友達がそう多くはない。
小学生の時から僕自身が不遇の星の下に生まれたのかわからないけど、自分が本当の友達って思える人、心の底から信用しても良いって思える人とは数回を除いて今まで出会ったことがないのだ。
そうその数回っていうのが、今、僕の机に腰掛けているちょっとチャラそうな同級生、白川宋也。
白川くんは高校初日にできた友達だ。
教室前の廊下で僕に笑顔で話し掛けてくれたのがきっかけだ。それ以降一緒に遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりもする。自分で言うのもなんだけど、かなり仲が良い。
そんな白川くんの容姿は茶髪に整った顔立ちが特徴的だ。スポーツをやってるから日焼けの後がその男らしさをさらに際立たせている。
実は同級生の女子からは人気で最初は驚いたりもした。
まあ、僕みたいな普通の男じゃ到底敵わないというのが正直な感想だ。
でも今日は部活ないのかな?
それともまた……。
「白川くんまさか……」
「あ、やっぱ気づく? そうそう退部してきた」
「そっか、うんうん――って違う! 何でまた?」
白川くんは自分に合わないと思ったことは、すぐにやめてしまう癖がある。運動神経が良いからどの部活に入っても白川くんに付いてこれる人がいないっていうのも1つの理由なんだろうけど。
「っで、どうするんだ。行くか、行かないか。ここは付き合うのが友達としての使命だと俺は思うぜ」
「はいはい、わかったよ」
僕は机の中に入れていた教科書を取り出した。
それをカバンの中に入れる。しかし今まで溜め込んできたプリントやノートもあるせいか、いつもよりかさが増して重いのだ。
トントンッと教室の扉を叩く音が聞こえる。
僕は誰が来たのか気になり目線を移した。
するとそこに立っていたのは、学園でもクールでイケメン、ナンバーワン美少女と名高い生徒会長その人だったのだ。
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皆様もお忙しいと思いますが、隙間時間にラブコメならではの癒しを届けたくて、1話1分で読める作品に仕上げました。
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