上 下
202 / 244

第198話 怒涛の三期生⁉

しおりを挟む

 「おっ、全員集まってるみたいだね!いやぁ、まさか、ここまでの事態になるとは思わなかったよ!!ハッハッハ!!!」

 「社長、笑ってないで早く話を進めて下さい。ただでさえ忙しい時期なんですから、テキパキ動いて貰わないと時間が足りませんよ?ほら、一部の社員が恨みがましそうに、こっちを睨んでいるじゃありませんか。そもそも、ここまでの事態になるまでに相談していれば、一つくらい対抗策は出せたんじゃないんですか?それなのに、今になって―――――――――」

 「わ、分かってる分かってる!!えーと、取り敢えず紹介からしようか!まず、殺気から後ろでブツブツ言ってるのは、私の秘書として働いて雇った『柏崎《かしわざき》 円《まどか》ちゃん』だ!基本的に会う機会は少ないと思うが、よろしく頼む!!」

 「はぁぁ、『ちゃん』付けは止めてくださいと言った筈ですが?ご紹介に預かりました柏崎 円です。よろしくお願いします。」

 綺麗に纏められた黒色の髪と紺色のスーツが似合う美人な人だけに、寝不足によって、目元にくっきり残っている隈が、最近の忙しさを感じさせる。
 話していた内容的に、寝不足の原因は高太郎さんにありそうだが、触れない方が良さそうだ。・・・・相当怒りが溜まっているようだし?
 それにしても、高太郎さんに真面目な秘書が付いてくれることになって、本当に良かった。柏崎さん、マジで頼んだ!

 「それと、後ろに居る三人が、今日からスペースオペラでデビューする三期生の皆さんだ!えーと、自己紹介をお願いしても良いかな?」

 紹介された男性三人に視点を移す。
 まず、こちらから見て左側の男性は、ガッチリとして引き締まった体系で、迷彩柄のTシャツの上からでも分かるレベルで、体の筋肉が盛り上がっているのが分かった。

 「はい!しょ、、私の名前は『真田《さなだ》 雅敏《まさとし》』と言います!!先輩方、ご迷惑をお掛けすると思いますが、よろしくお願い致します!!」

 おぉ、元気だなぁ。流石、体育会系の見た目をしているだけあるな。

 「あれれ、出遅れてしまいましたがな!しゃあへん、次はワイが行かせて貰うでぇ!!ワイの名は『猿飛《さるとび》 寺狼《じろう》』、しがない元お笑い芸人や!!そこんとこ、よろしゅうなぁ?」

 次に、胡散臭そうな雰囲気を隠さず、そのまま話し出した真ん中の男性は、ヒョウ柄のスーツ(?)に身を包み、白いマフラーを首に巻いていた。
 髪の毛を金髪に染めているので、ヒョウ柄のスーツを相まって。とてもチャラそうに見えてしまうが、今のところ、他のライナーからの印象は最悪だろう。せめて、今かけているだけでも、外してくれれば良いのに。

 「あっ、『上杉《うえすぎ》 世那《せな》』と言います。一応、元料理人です。えっと、その、はい。」

 最後に、三人の中で一番を感じるほど大きな体格の男性は、上杉さんと言うらしい。
 うーん、大体190くらいか?それぐらいの身長を持ちながら、自信なさげに自己紹介をしたせいで、城東さん等はズッコケそうになっている。多分、一番ヤバい奴だと思ってんたんじゃないのか?緒恋さんなんて、目を合わせないように必死だ。
 まぁ、緊張してしまうのしょうがない。何故なら、上杉さんの服装は、特に特徴の無いジャケットとジーパンにも関わらず、上杉さんの髪型はで頬にある大きな切り傷が怖すぎるせいだ。

 「あ、なんか、すみません。」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

切り抜き師の俺、同じクラスに推しのVtuberがいる

星宮 嶺
青春
冴木陽斗はVtuberの星野ソラを推している。 陽斗は星野ソラを広めるために切り抜き師になり応援をしていくがその本人は同じクラスにいた。 まさか同じクラスにいるとは思いもせず星野ソラへの思いを語る陽斗。 陽斗が話をしているのを聞いてしまい、クラスメイトが切り抜きをしてくれていると知り、嬉しさと恥ずかしさの狭間でバレないように活動する大森美優紀(星野ソラ)の物語

アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?

無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。 どっちが稼げるのだろう? いろんな方の想いがあるのかと・・・。 2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。 あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。

ひきこもりニートの俺がVTuberアイドルになった話

ハリネズミの肉球
ライト文芸
俺、淡路アンが国立競技場でライブ出演!! たった3年でメジャーデビューしたアイドル達の結成、成長、デビュー、国立競技場までの道のりを描いたストーリー。 アイドル達はちょっとわけあり? あつまるメンバーにも秘密が! 今までにみたことがないアイドルストーリーがここに開幕。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

Vママ! ~中の人がお母さんでも推してくれる?~

ウメ
青春
「こんマリ~! メタライブ0期生、天母(あまも)マリアですぅ」  個性豊かなVTuberを抱える国内最大の運営会社メタライブ。マリアはそれを発足時から支える超有名VTuberだ。  そんな彼女の大ファンである秋山翔は、子離れできない母を煙たがる思春期の高校一年生だった。  しかし翔はある日、在宅ワークをする母の仕事部屋を覗き、マリアとして配信する姿を目撃してしまう。推しの中の人は、自分のウザい母だったのだ!  ショック死しそうになる翔。だが推しを好きな気持ちは変わらず、陰から母(推し)をサポートすることに。そんな事情を知らず、母はお風呂配信やお泊り配信の仕事を約束してしまい……  ――中の人が母だと知った息子を中心に織りなす、VTuber母子コメディ開幕! (※本作は【切り抜き】がきっかけで物語が進みます。また、第1話はキャラ紹介が中心になっています)

進め!羽柴村プロレス団!

宮代芥
大衆娯楽
関東某所にある羽柴村。人口1000人にも満たないこの村は、その人口に見合わないほどの発展を見せている。それはこの村には『羽柴村プロレス』と呼ばれるプロレス団があるからだ! 普段はさまざまな仕事に就いている彼らが、月に一度、最初の土曜日に興行を行う。社会人レスラーである彼らは、ある行事を控えていた。 それこそが子どもと大人がプロレスで勝負する、という『子どもの日プロレス』である。 大人は子どもを見守り、その成長を助ける存在でなくてならないが、時として彼らの成長を促すために壁として立ちはだかる。それこそがこの祭りの狙いなのである。 両輪が離婚し、環境を変えるためにこの村に引っ越してきた黒木正晴。ひょんなことから大人と試合をすることになってしまった小学三年生の彼は、果たしてどんな戦いを見せるのか!?

あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう

まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥ ***** 僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。 僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...