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海ダンジョン準備
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「そういえば美優ちゃん…21階層に行ったんだって?」
え、なんで海人君が知ってるの?
「その不思議そうな顔はなんだよ…だって、うちにドロップアイテム売ってるんだから、分かるだろう?」
「…はっ!」
あー…頭いいのに、どっか抜けてんだよな…
「ちゃんと、海人君がボス戦する時には手伝うからさ」
「まあ…それは頼む」
あの様子だと、いつになるかは分からないけどね。
「それよりも夏休み!海ダンジョン行くよね!」
「そうだな。美優ちゃん達がいた方が、攻略しやすい。けど、倒してる数で考えると、ちゃんと僕にも経験値が入っているか心配になる」
「でも、15階層には少し慣れたでしょう?」
「まあ…でもシイタケ相手だと、戦ってる気がしない」
「体力が高いだけだよ。魔法だと、その辺は関係ないからね」
「美味しいからいいけどな!」
「そうだね。シイタケステーキ最高!」
元はうちのシイタケだしね!
15階層は複数種類の魔物が出るから、行く時にはタマかポチに海人君の同行を頼む。
(ピヨちゃんは、ずっと美優と一緒で羨ましいワン!)
強いけど、海人君の為に気を使って戦うとか無理だからね。
まず先に、10階層に行く。海人君に任せてもいいけど、魔法の実験相手にもなっている。
扉を開けた瞬間に、用意しておいたバッタがすっぽり収まるような業火が燃え上がる。
うーん。魔鉄はなかなか出ないね。
次は20階層にも行く。こっちは全力で戦う。
ナイフにも加工出来る角と、拳サイズの魔鉄。錬成したら嵩は減ってしまうから、量を集めるのは大変だ。
それから改めて21階層へ。蛇皮は、ちょっと重いけど、優秀な防具になるみたいだ。
皮を売るより肉が欲しいけどね!
この前の蛇南蛮はとても美味しかった。鶏肉よりあっさりしてるから、あんかけの味が良く絡まる。
ダンジョンの肉だから、骨を気にしないでいいのが嬉しいよね。
作ってくれるのはお母さんかおばあちゃんだけどね。
ダンジョン攻略もしつつ、海ダンジョンに行く為の準備も進める。
今回は暑い位だから、前回用意した冬用の寝袋は使わない。
火は使いたいから、カセットコンロと、鍋も用意する。
大きなたらいは、お風呂用だ。
おにぎりやお弁当。カップめんも多めに準備する。
最初の頃は一緒のテントで寝ていたけど、海人君も自分用のテントを用意した。
「やっと寝相が悪いの自覚した?」
「なっ…そんな訳あるか!もう小学生なんだし、女子のテントで一緒に寝るのはまずいかと思ったから…」
はぁ。婚前の男女が一緒に寝たらだめとかいう?今更?ていうか、前世じゃないんだから。
まあ、嬉しいけどね。海人君は結構寝相悪いから。寝袋にすっぽりくるまれているのに、角度が90度動いてるんだよ?全く。
携帯用トイレもかなり準備した。男の人は小だとその辺でしちゃうけど、食べ物がドロップする階層ではやって欲しくないよね。
食料品の他に大切な、夏休みの宿題。それに、ずっとダンジョン攻略している訳にもいかない。お父さんの実家とか、お墓参りも行かないとね。
外にまで楽し気な音楽が大音量で流れている。
子供の2人連れに目を向ける人はいるけど、話しかけられるような事はない。
まずはハマアサリだ。家族も気に入ったから、多めに狩る。
「海人君家にも分けるよ?」
「僕もちゃんと倒したい」
経験値的な問題かな?ちゃんと同一パーティーに入ってると思うけど。
一緒に入っても、別の階層に別れたら別パーティー扱いになってしまうらしいから、気をつけないとね。
5階層は、子供が夏休みな事もあって、バカンス気分な家族連れの人達も多い。そんなに強い魔物も出ないから、呑気な人が多いね。
でもここまでに来るまでに、子供達も魔物を倒したのだろうし。でも、流石に小学校低学年な子はいない。
バカンスはいつでも出来る。休みたい時はここの階層に来てもいいしね!
今は進む。出来ればボス戦突破しておきたい。
「美優ちゃん、これと、この薬草だけは見かけたら採取お願い」
「了解」
毒消しポーションの材料になる薬草だ。
とにかくセーフティエリアまで進んで、テントを張る場所を確保する。
混んでいるな…
魚を焼いている人、カップ麺を食べている人。色々だ。
マジックバッグからみんな、嵩張るテントを出して場所を確保する。最低限寝られるように、譲り合うのが暗黙のルールだ。
とにかく場所を確保して、今日はお母さんのお弁当を食べる。収納庫に入れておけばいつでも出来たてなのは分かっているけど、気分の問題だ。
薬草を集めつつ進んで、ようやく階段前まで進んだ。
魔法石に触れて、思わずため息が出る。
「人が多いと、それだけで進み辛くなるんだな」
「家の裏には近所の人がたまに来る位だし。全然違うね…でも、たまにちゃんとした冒険者みたいな人も来てるよ」
新しい物好きというか、家の裏のダンジョンのお客さんも出来た当初より随分減った。
お父さんも行ってないし、そのうちまた太ったりするのだろうか?
とにかく、6階層に進もう。
魔物は、水魔法を放出する魔物。というか、魚のような物。勿論食べられない。
それでも、倒すとたまに出る竹の筒は、持っているだけで、一時間に一回コップ二杯分位の水が貯まる。
勿論ダンジョン内限定だ。
それを聞いた時、只の魔法道具だろうなと思った。
水鉄砲を避けて風魔法で切り裂くと、竹の筒が出てきた。
思った通り、魔力を流すと水はすぐに貯まる。多分、ダンジョン内の魔素を吸収して水が貯まるんだろうな。
私には水魔法があるから要らない。
こんなのでも、大人気なんだよね…長くダンジョンに潜る人にとっては水分補給は大問題だ。形状的にバッグに下げるしかないけど、この広いダンジョンで持っている人は多いし、広いダンジョンはここだけではないからね。
え、なんで海人君が知ってるの?
「その不思議そうな顔はなんだよ…だって、うちにドロップアイテム売ってるんだから、分かるだろう?」
「…はっ!」
あー…頭いいのに、どっか抜けてんだよな…
「ちゃんと、海人君がボス戦する時には手伝うからさ」
「まあ…それは頼む」
あの様子だと、いつになるかは分からないけどね。
「それよりも夏休み!海ダンジョン行くよね!」
「そうだな。美優ちゃん達がいた方が、攻略しやすい。けど、倒してる数で考えると、ちゃんと僕にも経験値が入っているか心配になる」
「でも、15階層には少し慣れたでしょう?」
「まあ…でもシイタケ相手だと、戦ってる気がしない」
「体力が高いだけだよ。魔法だと、その辺は関係ないからね」
「美味しいからいいけどな!」
「そうだね。シイタケステーキ最高!」
元はうちのシイタケだしね!
15階層は複数種類の魔物が出るから、行く時にはタマかポチに海人君の同行を頼む。
(ピヨちゃんは、ずっと美優と一緒で羨ましいワン!)
強いけど、海人君の為に気を使って戦うとか無理だからね。
まず先に、10階層に行く。海人君に任せてもいいけど、魔法の実験相手にもなっている。
扉を開けた瞬間に、用意しておいたバッタがすっぽり収まるような業火が燃え上がる。
うーん。魔鉄はなかなか出ないね。
次は20階層にも行く。こっちは全力で戦う。
ナイフにも加工出来る角と、拳サイズの魔鉄。錬成したら嵩は減ってしまうから、量を集めるのは大変だ。
それから改めて21階層へ。蛇皮は、ちょっと重いけど、優秀な防具になるみたいだ。
皮を売るより肉が欲しいけどね!
この前の蛇南蛮はとても美味しかった。鶏肉よりあっさりしてるから、あんかけの味が良く絡まる。
ダンジョンの肉だから、骨を気にしないでいいのが嬉しいよね。
作ってくれるのはお母さんかおばあちゃんだけどね。
ダンジョン攻略もしつつ、海ダンジョンに行く為の準備も進める。
今回は暑い位だから、前回用意した冬用の寝袋は使わない。
火は使いたいから、カセットコンロと、鍋も用意する。
大きなたらいは、お風呂用だ。
おにぎりやお弁当。カップめんも多めに準備する。
最初の頃は一緒のテントで寝ていたけど、海人君も自分用のテントを用意した。
「やっと寝相が悪いの自覚した?」
「なっ…そんな訳あるか!もう小学生なんだし、女子のテントで一緒に寝るのはまずいかと思ったから…」
はぁ。婚前の男女が一緒に寝たらだめとかいう?今更?ていうか、前世じゃないんだから。
まあ、嬉しいけどね。海人君は結構寝相悪いから。寝袋にすっぽりくるまれているのに、角度が90度動いてるんだよ?全く。
携帯用トイレもかなり準備した。男の人は小だとその辺でしちゃうけど、食べ物がドロップする階層ではやって欲しくないよね。
食料品の他に大切な、夏休みの宿題。それに、ずっとダンジョン攻略している訳にもいかない。お父さんの実家とか、お墓参りも行かないとね。
外にまで楽し気な音楽が大音量で流れている。
子供の2人連れに目を向ける人はいるけど、話しかけられるような事はない。
まずはハマアサリだ。家族も気に入ったから、多めに狩る。
「海人君家にも分けるよ?」
「僕もちゃんと倒したい」
経験値的な問題かな?ちゃんと同一パーティーに入ってると思うけど。
一緒に入っても、別の階層に別れたら別パーティー扱いになってしまうらしいから、気をつけないとね。
5階層は、子供が夏休みな事もあって、バカンス気分な家族連れの人達も多い。そんなに強い魔物も出ないから、呑気な人が多いね。
でもここまでに来るまでに、子供達も魔物を倒したのだろうし。でも、流石に小学校低学年な子はいない。
バカンスはいつでも出来る。休みたい時はここの階層に来てもいいしね!
今は進む。出来ればボス戦突破しておきたい。
「美優ちゃん、これと、この薬草だけは見かけたら採取お願い」
「了解」
毒消しポーションの材料になる薬草だ。
とにかくセーフティエリアまで進んで、テントを張る場所を確保する。
混んでいるな…
魚を焼いている人、カップ麺を食べている人。色々だ。
マジックバッグからみんな、嵩張るテントを出して場所を確保する。最低限寝られるように、譲り合うのが暗黙のルールだ。
とにかく場所を確保して、今日はお母さんのお弁当を食べる。収納庫に入れておけばいつでも出来たてなのは分かっているけど、気分の問題だ。
薬草を集めつつ進んで、ようやく階段前まで進んだ。
魔法石に触れて、思わずため息が出る。
「人が多いと、それだけで進み辛くなるんだな」
「家の裏には近所の人がたまに来る位だし。全然違うね…でも、たまにちゃんとした冒険者みたいな人も来てるよ」
新しい物好きというか、家の裏のダンジョンのお客さんも出来た当初より随分減った。
お父さんも行ってないし、そのうちまた太ったりするのだろうか?
とにかく、6階層に進もう。
魔物は、水魔法を放出する魔物。というか、魚のような物。勿論食べられない。
それでも、倒すとたまに出る竹の筒は、持っているだけで、一時間に一回コップ二杯分位の水が貯まる。
勿論ダンジョン内限定だ。
それを聞いた時、只の魔法道具だろうなと思った。
水鉄砲を避けて風魔法で切り裂くと、竹の筒が出てきた。
思った通り、魔力を流すと水はすぐに貯まる。多分、ダンジョン内の魔素を吸収して水が貯まるんだろうな。
私には水魔法があるから要らない。
こんなのでも、大人気なんだよね…長くダンジョンに潜る人にとっては水分補給は大問題だ。形状的にバッグに下げるしかないけど、この広いダンジョンで持っている人は多いし、広いダンジョンはここだけではないからね。
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(追記2018.07.02)
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(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
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