私のことを追い出したいらしいので、お望み通り出て行って差し上げますわ

榎夜

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223話 義父side

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俺がそう言った瞬間、ユーミアは言葉が言葉を理解するのに時間がかかったみたいで、最初はキョトンとした顔をしていたが、徐々に顔を赤く染めて

「なっ.........」

と口をパクパクさせていた。

まぁ、当たり前だよな。

だって、これほどまでに不名誉な呼ばれ方はないし、まさか自分がバカにしている平民達にここまでバカにされているとは想像していないだろう。

だからと言って同情するつもりもないし、今まで俺にあのような態度をとってきたんだから遠慮するつもりもない。

顔を真っ赤にさせて口をパクパクとしているユーミアに、

「俺は娼婦と結婚したつもりはないし、このまま夫婦として続けるつもりもない。それが俺の離婚する理由だ」

ハッキリとした口調でそう告げた。

これは決定事項で、考えを変えるつもりはない、という意思も込めてだからな。

言い包められるかも、と勘違いさせないためにも、ここはハッキリとさせておかないと。

なんて思っていると、俺の意思が伝わったのか、それとも純粋に俺のこの言葉が面白くなかったのか、ユーミアは顔を赤く染めたまま

「ふ、ふんっ!私は別に離婚しても困らないわ!勝手にしたらいいじゃない!」

吐き捨てる様に俺に言ってきたではないか。

正直、もう少しごねて来るか、と思っていたからまさかここまであっさりと引き下がってくれるとは思っていなかったな。

だが、俺にとっては好都合だ、と判断した俺は

「それはよかった。なら今すぐにこれにサインをしてくれ」

そう言って、用意してあった書類の中から一枚の紙を取り出した。

それを見たユーミアは、まさかここまでしっかり準備されているとは思っていなかったんだろう。

俺の手に握られている離婚届と、離婚した後のことの約束が書かれている誓約書を驚いた顔で眺めていたが、ここで拒んだら負けだ、と勝手に思っているんだろうな。

すぐにハッとした顔をして俺の手から奪い取るように離婚届を取ったかと思ったら、汚い字で署名をして俺のことをキッと睨みつけてこう言ってきた。

「当然、慰謝料は払ってくれるのよね!?だって、そっちから離婚を言い渡してきたんだもの!」

これには思わず

「はぁ?何を言っているんだ?」

と言ってしまった。

だって、慰謝料って.......なぜ俺が払わないといけないんだ。

むしろ俺がユーミアに請求しても良いくらいのことをしてきたんだぞ?

それなのに、さも当然のような顔をして慰謝料を要求してくるなんて図々しいにも程がある。

そう思いながらユーミアを見ていると、俺の反応に満足したのか、ニヤニヤとしながら

「当たり前でしょう?貴方のような出来損ないを今まで当主にしてやって、それなのに離婚だなんて.....そんなことをされるとは思っていなかったけど仕方がないわよね」

と言われて、思わずため息をついてしまった。

はぁ......まさか自分の妻がここまで頭のおかしい奴だったとは......。

わかってはいたものの、実際に目の当りにしたら言葉が出て来なくなるものなんだな。

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