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120話
しおりを挟むレオンハルト様が帰宅した後、私は伯母様に聞きたいことがあって執務室へとやってきましたわ。
一応部外者の私があまり執務室に行かない方が良い、ということはわかっていますが、今日は少し大事な内容でしたし仕方がない、ということでいいですわよね?
そう思いながら、執務室の扉をコンコンとノックして
「伯父様、伯母様。セリスティアですわ」
と声をかけましたわ。
あ、ちなみに、伯母様に用事があるのに執務室って......と思った人もいるかも知れませんが、伯母様は伯父様の仕事を手伝っていたり、相談するときに近くにいた方が都合がいい、ということで基本的には執務室にいるんですって。
自分の部屋に戻るのは寝るときか、本当に1人で用事があるときのみ、ということで、夫人の中でも相当珍しい生活の仕方をしているんだ、とメイドが教えてくれましたわ。
確かに私も聞いた時は驚きましたし、凄く珍しいですわよね。
ただ、なんとなく伯母様だからこそ納得といいますか........他の夫人だと違和感がありそうですが、伯母様だとなるほど.....と頷けてしまうのが不思議ですわよね。
なんて思いながら、中から返事が聞こえてきたので執務室の中に入ると、伯父様も伯母様もキョトンとした顔をして
「どうしたの?こんな時間に来るのは珍しいわね」
と首を傾げて待っていてくれましたわ。
なので、早速話をしようと口を開いたんですが、私が言葉を発するよりも先に、伯父様の
「まぁまぁ、とりあえずソファーに座ったらどうだい?」
という言葉に遮られてしまいましたわね。
あ、もちろん遮られたからと言って何かあるわけではないですわよ?
タイミングが合わなかっただけで、偶然ですわ。
そう思いながら、伯母様にも促されたのでソファーに座ると、私は早速
「あの......伯母様に話があって来たんですが........」
さっき一度は飲み込んだ言葉を伯母様に言いましたわ。
すると
「あぁ、もしかして、伯爵とかの話かしら?」
そう言った伯母様は、私がその件で話をしに来ることを察していたかのように思えましたわね。
まぁ、確かに急にきて話がある、と言われたら察しがいい人なら気付くかもしれませんが......とはいえ、伯母様は察するのが早すぎますわ。
なんて思いながらも、伯爵の件だけではないので
「はい........あ、後もう1つあるんですが、それも後からで良いので聞いてもらえますか?」
そう言って伯母様の顔を見ると
「もちろん構わないけど..........」
と言ってチラッと伯父様の顔を見ましたわ。
えっと.....これはつまり、ここでは話せない、ということなんでしょうか?
それとも、来るタイミングが悪くて相当大事な話をしていたとか......。
もしそうだとしたら本当に申し訳ないですわよね。
そう思った私は、伯母様に
「も、もし忙しかったら後から時間があるときにでも........」
と言ってソファーから立ち上がったんですが、そんな私を片手で制止して
「とりあえず、ここだと仕事の邪魔になるでしょうし、どこか違う場所に行きましょうか」
そうほほ笑んだ伯母様は、他に何かがありそうな.....そんな笑みを浮かべていましたわ。
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