私のことを追い出したいらしいので、お望み通り出て行って差し上げますわ

榎夜

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78話

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こうして迎えた次の日。

「お嬢様!今日はお見合いですよ!」

と起こすユーリの声で目が覚めましたわ。

ただ、お見合いというか顔合わせなので、婚約はほぼ決まっているようなものなんですけどね。

なんて思いながら目をこすっていると、

「あら?今日はユーリだけじゃないのね」

視界の端の方に、ユーリだけではなく他の人の姿が目に入ってきたので、そう呟くと

「はい!ちょっと気合を入れる必要があるので、ディアに手伝ってもらうことにしました!」

「お嬢様!おはようございます!」

うーん.....この2人は朝から元気が良いですわね。

私だったら朝からこんなに大きな声は出せませんわ。

そう呑気に思いながら、2人に

「じゃあ、よろしくね」

とだけ言って、椅子に着席をしました。


はぁ......ユーリが気合を入れる、と言ったのは本当だったみたいで、普段の準備よりも1時間も長い時間をかけてやっと椅子から解放されましたわ。

まずは、普段は付けないですが髪の毛に香油を付けることから始まり、簡単なハーフアップで十分なのに、なぜかしっかりと編み込みの入ったパーティーと同等の気合の入れた髪型。

メイクも、いつもは口紅のみで、特に何もしないんですが、今日は薄く全体的にメイクがされていますわね。

それに加えてこのドレス。

これには思わず

「ねぇ、これはどこから持ってきましたの?」

と言ってしまいましたわよ。

着るときは、まだ意識がしっかりとしていない状態だったので、されるがままだったんですが、全身鏡でしっかりと見てみると、相当高そうなドレスを着ているではありませんか。

しかも、普段は着ない明るい色のドレス。

オレンジが基調となっていて、上半身はレースを使った女性らしい可憐な雰囲気のデザインで、スカートのは所々に薔薇の刺繍が施されているんですが、その糸が全体的に銀色を使っているので、私が歩くたびにキラキラと光っていますわ。

しかも、いつの間に用意したのかはわかりませんが、しっかりとアクセサリーもセットでありますわね。

パールのネックレスとイヤリング、というどのようなドレスにも合わせやすいものですが、光沢を見ると確実に高いものです。

流石にこれを一から揃えたら相当な金額になりますわよ。

なんて思っていると、ユーリとディアが私の質問に

「えっと、そのドレスは夫人がお嬢様に、と持ってきてくれたんですよ」

「綺麗なドレスですよねぇ.....確か、自分のドレスをリメイクした、と言っていたような気がします!」

と教えてくれましたが........え?伯母様のドレスをリメイクした.......?

そんなの聞いていませんし、そんなドレスを私が着るなんて、申し訳なくなってきますわ。

そう思った私は

「ちょっと夫人に返した方が.......」

と呟いて、夫人の部屋に向かおうとしましたがディアに

「あぁー.......返すとかは無しで、とのことでしたよ」

そう言って止められてしまいましたわ。

返すとかは無し、ってどういうことですの?

そんなの頷けるわけがありませんわよ。



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