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ダンジョンは地下深く
もしくはアオハルか
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ナンテコトデショウ。
我が配下の認識はこんなんなってました。
『マスターが旦那でアデル様が嫁」
ちなみに全員この場には居ないので、ダンジョンの中を警備していたオーク達とドア前で警備していたゴブリン二名が参加です。
それで良いのか認識。
むしろ常識を覆すな認識。
そしてアデル、その場でぷるぷる震えるな。「嫁でもいい…っ」って言うな。ルクレツィアがつんつん蜘蛛足をつついているから足場気をつけてよ?
「それ違うから。アデルとは結婚してないし、好きでもないし、ただの魔王で知り合いよ」
うわ、アデル顔面蒼白になった。
ちょ、ちょっと言い過ぎた?
「ただちょっと、アデルが親切にしてくれるからその、ええと」
どう言えば良いのか戸惑っていたらアデルが辛そうな顔をして、
「レーベル、知り合いは嫌だ」
「え、ええと。ついこの間知り合ったばかりで」
他になんと言えばいいの?ご近所さんとか?
「せめて恋人候補と」
「却下」
「無慈悲な…っ」
あ、崩れ落ちた。
「ああでも、却下って言ったレーベルの冷たい瞳がまた、いい…っ!綺麗だった!氷山の中に居るような錯覚を覚える程に痺れた!其処がまた堪らない!なんて美しい!クールビューティー!やばい、益々惚れた!」
落ち着け、変態。
床に這い回って悶ているこの変態蜘蛛、取り敢えず外に蹴り出して良いよね?
「ぱぱ、哀れ。なむなむ、ちーん☆」
ぽーんとダンジョンから蹴り出し(ダンジョン機能に丁度『対象放り出し』と言う機能が追加されていた。もしかして狙ってないか?狙って追加してないか?)、私のダンジョン内部にアデルを一時的に入れないよ様に追放。明日には入れるようにはしたけど、変態はちょっと…まぁアデル事態は嫌いじゃないんだけども。散々世話になったし、ねぇ。
ただ見境なく告って来るのは勘弁して下さい。
…正直ドン引きます。
「うー、うー、ますた、アルフォンソ、は、旦那、なる、にょ?」
「そうね、アルフォンソが許可してお互いがお互いを好きならそうなるのよ。勿論大人になってからね」
「ルクレツィア、まだ、子供」
こてん、と小首を傾げるルクレツィア。
そして遥か彼方の地上の方からガンガンとドアを叩いている音が聞こえてくる辺り、「ドアを壊す気!?明日になったら解除するから!」と怒鳴ったら、諦めたらしく大人しくなった。
ちょっと悪い事したなとは思うけど、あんな恥ずかしい事を何度も言われてしまうと困ってしまう。絆されるとかは勘弁して欲しいんだよ、まだこの世界に来て数日なんだし。
数日以上立ったら良いのかって問題では無いけどもね。
「そうね」
「うー。ルクレツィア、旦那のが、いい」
「それだとアルフォンソが旦那のが良いって言ったらどうするの?」
「あ、そか。アルフォンソ、大事。ルクレツィア、ワガママ、ごめんちょ、なの」
「ルクレツィアはアルフォンソの事が好きなの?」
そう言うと真っ赤になってコックリと頷いた。
え。
わー…まじか。
「ルクレツィア、アルフォンソ見た、すぐ、ちゅきに、なた」
ぽっと益々真っ赤になる頬。
林檎のようで真っ赤で可愛い。
「アルフォンソ、は、わかって、ない。おも、う。キョトンと、して、た」
「そうなの」
コクコクと二度頷くルクレツィア。
可愛いなぁ、小さな恋の物語って感じでいじらしい。
「だから、恥骨、みて、ゆた」
ぶふーーー!恥骨の悪夢再び!
こういう所やっぱり異世界だったのねー!って感じがするわっ!
「アルフォンソ、駄目、いた。ルクレツィア、見て、ほしい、の、に」
ぶわわわっと目頭に涙が浮かんで、って、え、えーーー!?
「うわぁああーーーんっ!」
盛大に泣き出したルクレツィアに、私はどうしたら良いのかわからずオロオロするばかり。そうこうする内に獲物を抱えて帰宅したオーク達がワラワラ群がり、オークの女性達、ミンにジョカが泣き喚くルクレツィアを抱えて部屋を出ていった。
「大丈夫ですから、マスターは気になさらずに」
って言われたけど、グズグズとグズっているルクレツィアはずっと泣いていて心配になる。
その後すぐにオークの女性達がすっかり寝付いてしまったルクレツィアを抱えて来て、
「マスター、恋煩いですよ。こんなに小さいのに中身が成熟するのは早いですね」
って言われて驚いてしまった。
そして部屋の隅でずっと挙動不審だった『姫』の『騎士』のアルフォンソが、明らかに動揺して居て他のゴブリン達に小突かれて居た。
あれ、イジメじゃなくって弄りだよね?つい心配気味に見ていたら、ゴブリン達が「すいません、姫を寝かせたいのですが」と告げてきたので慌てて部屋を増やす。
取り敢えずでルクレツィアの部屋を一つ、それとゴブリン達の部屋をすぐ横に。
ただし此方は共同部屋で。
更にオーク達の部屋を男女別で二部屋。此方も男用と女用に作った。
尚部屋の構造はやっぱり学校の教室並にしてみた。残念ながらベットとかはポイントが少ないので作れず、何時か二段ベッドとか起きたいなぁーと思いつつ、雑魚寝をして貰うことにした。
ルクレツィアの部屋だけは一人部屋にしてみたけどね。
何となくその方のが良いだろうって思って。
* * *
「ルーレットぜんっぜん回せて無いし…」
一旦部屋に配下のオーク達がアデルから貰った布を持ち寄り、部屋から出ていったので今更だが一人『魔王の間』にて一人思案する。
そう言えばアデルに会ってドラゴンさんに会って、それから配下が増えてって気が付いたら一人になったのって最初の夜ぐらいじゃないかな。
「何か疲れたなぁ…」
ルクレツィアは泣き疲れて眠ってしまったし、アルフォンソは「頭冷やしてきます」と言って先程『魔王の間』から出て行ってしまった。恐らくダンジョン内部を彷徨いて居るのだと思う。
そう言えばそろそろ夕飯の支度をしなくてはいけないな、と一人台所予定の部屋に移動する。アイテムボックスから鍋やら水やらを取り出し、野菜らしき草等も取り出す。
「そう言えば草、結局何の草貰ったのか聞いてないや…」
恐らく食べられるだろうと思うけどと一口齧る。
「う、苦い」
もう一つ別の草を食べてみる。
「ん、んんん?」
しょっぱい!?
「これは一体どう調理したら?」
とか思い悩んでいたら、ピコーンという音声が聞こえてきた。
なんだコレ?
と思って手にしたままの先程のしょっぱい葉を見つめると、
【グリーンソルト】
そのまま齧るとしょっぱい。食材に混ぜると塩の代わりになる。水に付けて置いて煮ると緑色の塩水が出来る。水分を飛ばすと塩が出来上がる。色は薄緑。
ほぉぉー…
そう言えば鑑定あったっけ、すっかり忘れていた。
もう一つの最初に齧った苦い草を見てみると、
【ニガクサ】
名前の通りそのまま齧るととても苦い。煮ると美味い出汁が出る。
グリーンソルトと煮るととても美味い。
ほうほう、これは!
幾つかあるグリーンソルトとニガクサ、それに肉を鍋に入れて煮込んでみる。
配下の人数が結構居るから多めに為るように鍋で作り、煮込んでいる最中じっくりとルーレット画面を見詰めてみる。
ちなみに鍋からやたらといい香りがしてくるのでつい鍋に目線がいってしまうのはご愛嬌。
「ボタンみたいなのを押せば良いのかな?」
ルーレットの画面左端に赤いスタートボタンがテカテカと光っている。
よし、押すか。
そう思っているとーー…
「ます、た、何処?」
ルクレツィアの声が『魔王の間』から聞こえて来た。
「お腹すいた、の」
オークのお姉さんに抱っこされて来た『姫』なルクレツィアはちょっぴりバツの悪い顔をして、それからペコリと頭を下げてきた。
「ますた、さっきはゴメン、なの。気持ち、えと、えーと」
ううーんと悩みだしてコテンと頭を傾げるその姿は可愛いけど、やっぱり何処かあざとい。
「焦りすぎた、の」
「そうだね、ルクレツィアはちゃんと謝れて偉いね」
「ますた、た。ルクレツィア、えらい?」
「うん、偉い偉い」
「ますた、は、あやまれ、た?」
「…え」
「ますたー、ぱぱ、ますた、大好き、だよ。えっちぃ、けど」
エッチなのは否定しないんだ。
「謝って居ないね」
「謝らない、の?」
「…難しいかな」
「う?」
と言うか、謝る気も無いし。
「ん、んー…ぱぱ、気持ち、ルクレツィアと同じ、押し付け、すぎ?ぎ?」
「そうだね。私はそんな気なんてまだ起きて来ないんだよね」
ふぅ、と思わず溜息が出る。
この世界に来てから生活の糧とか諸々全然なのに、急に怒涛のようにお仕掛けて来られてもどう対応したら良いのか分からないし、何より『感性の違い』で困惑してしまうので正直迷惑気味なんだよねぇ…
「ん、んーぱぱ、ルクレツィア、注意、する。ますた、まま。でも、ちゃんと、言った方が、いい、よ?」
「だよねぇ」
分かっているんだけどね、でも色んな事があり過ぎて気分はお腹一杯です。
「ますた、まま。ルクレツィア、アルフォンソ謝って、くる!」
ダッと走っていったルクレツィアの後を心配したオークの女性、ミンが走って追い掛けていく。
「はー…青春か。もしくはアオハルか」
どっちも同じなんだけど、呟いてしまうのは仕方がないと思います。
そして、ルーレットをやっと回してみた結果に驚いた。
【スレイプニル】
ってなんぞね!?
我が配下の認識はこんなんなってました。
『マスターが旦那でアデル様が嫁」
ちなみに全員この場には居ないので、ダンジョンの中を警備していたオーク達とドア前で警備していたゴブリン二名が参加です。
それで良いのか認識。
むしろ常識を覆すな認識。
そしてアデル、その場でぷるぷる震えるな。「嫁でもいい…っ」って言うな。ルクレツィアがつんつん蜘蛛足をつついているから足場気をつけてよ?
「それ違うから。アデルとは結婚してないし、好きでもないし、ただの魔王で知り合いよ」
うわ、アデル顔面蒼白になった。
ちょ、ちょっと言い過ぎた?
「ただちょっと、アデルが親切にしてくれるからその、ええと」
どう言えば良いのか戸惑っていたらアデルが辛そうな顔をして、
「レーベル、知り合いは嫌だ」
「え、ええと。ついこの間知り合ったばかりで」
他になんと言えばいいの?ご近所さんとか?
「せめて恋人候補と」
「却下」
「無慈悲な…っ」
あ、崩れ落ちた。
「ああでも、却下って言ったレーベルの冷たい瞳がまた、いい…っ!綺麗だった!氷山の中に居るような錯覚を覚える程に痺れた!其処がまた堪らない!なんて美しい!クールビューティー!やばい、益々惚れた!」
落ち着け、変態。
床に這い回って悶ているこの変態蜘蛛、取り敢えず外に蹴り出して良いよね?
「ぱぱ、哀れ。なむなむ、ちーん☆」
ぽーんとダンジョンから蹴り出し(ダンジョン機能に丁度『対象放り出し』と言う機能が追加されていた。もしかして狙ってないか?狙って追加してないか?)、私のダンジョン内部にアデルを一時的に入れないよ様に追放。明日には入れるようにはしたけど、変態はちょっと…まぁアデル事態は嫌いじゃないんだけども。散々世話になったし、ねぇ。
ただ見境なく告って来るのは勘弁して下さい。
…正直ドン引きます。
「うー、うー、ますた、アルフォンソ、は、旦那、なる、にょ?」
「そうね、アルフォンソが許可してお互いがお互いを好きならそうなるのよ。勿論大人になってからね」
「ルクレツィア、まだ、子供」
こてん、と小首を傾げるルクレツィア。
そして遥か彼方の地上の方からガンガンとドアを叩いている音が聞こえてくる辺り、「ドアを壊す気!?明日になったら解除するから!」と怒鳴ったら、諦めたらしく大人しくなった。
ちょっと悪い事したなとは思うけど、あんな恥ずかしい事を何度も言われてしまうと困ってしまう。絆されるとかは勘弁して欲しいんだよ、まだこの世界に来て数日なんだし。
数日以上立ったら良いのかって問題では無いけどもね。
「そうね」
「うー。ルクレツィア、旦那のが、いい」
「それだとアルフォンソが旦那のが良いって言ったらどうするの?」
「あ、そか。アルフォンソ、大事。ルクレツィア、ワガママ、ごめんちょ、なの」
「ルクレツィアはアルフォンソの事が好きなの?」
そう言うと真っ赤になってコックリと頷いた。
え。
わー…まじか。
「ルクレツィア、アルフォンソ見た、すぐ、ちゅきに、なた」
ぽっと益々真っ赤になる頬。
林檎のようで真っ赤で可愛い。
「アルフォンソ、は、わかって、ない。おも、う。キョトンと、して、た」
「そうなの」
コクコクと二度頷くルクレツィア。
可愛いなぁ、小さな恋の物語って感じでいじらしい。
「だから、恥骨、みて、ゆた」
ぶふーーー!恥骨の悪夢再び!
こういう所やっぱり異世界だったのねー!って感じがするわっ!
「アルフォンソ、駄目、いた。ルクレツィア、見て、ほしい、の、に」
ぶわわわっと目頭に涙が浮かんで、って、え、えーーー!?
「うわぁああーーーんっ!」
盛大に泣き出したルクレツィアに、私はどうしたら良いのかわからずオロオロするばかり。そうこうする内に獲物を抱えて帰宅したオーク達がワラワラ群がり、オークの女性達、ミンにジョカが泣き喚くルクレツィアを抱えて部屋を出ていった。
「大丈夫ですから、マスターは気になさらずに」
って言われたけど、グズグズとグズっているルクレツィアはずっと泣いていて心配になる。
その後すぐにオークの女性達がすっかり寝付いてしまったルクレツィアを抱えて来て、
「マスター、恋煩いですよ。こんなに小さいのに中身が成熟するのは早いですね」
って言われて驚いてしまった。
そして部屋の隅でずっと挙動不審だった『姫』の『騎士』のアルフォンソが、明らかに動揺して居て他のゴブリン達に小突かれて居た。
あれ、イジメじゃなくって弄りだよね?つい心配気味に見ていたら、ゴブリン達が「すいません、姫を寝かせたいのですが」と告げてきたので慌てて部屋を増やす。
取り敢えずでルクレツィアの部屋を一つ、それとゴブリン達の部屋をすぐ横に。
ただし此方は共同部屋で。
更にオーク達の部屋を男女別で二部屋。此方も男用と女用に作った。
尚部屋の構造はやっぱり学校の教室並にしてみた。残念ながらベットとかはポイントが少ないので作れず、何時か二段ベッドとか起きたいなぁーと思いつつ、雑魚寝をして貰うことにした。
ルクレツィアの部屋だけは一人部屋にしてみたけどね。
何となくその方のが良いだろうって思って。
* * *
「ルーレットぜんっぜん回せて無いし…」
一旦部屋に配下のオーク達がアデルから貰った布を持ち寄り、部屋から出ていったので今更だが一人『魔王の間』にて一人思案する。
そう言えばアデルに会ってドラゴンさんに会って、それから配下が増えてって気が付いたら一人になったのって最初の夜ぐらいじゃないかな。
「何か疲れたなぁ…」
ルクレツィアは泣き疲れて眠ってしまったし、アルフォンソは「頭冷やしてきます」と言って先程『魔王の間』から出て行ってしまった。恐らくダンジョン内部を彷徨いて居るのだと思う。
そう言えばそろそろ夕飯の支度をしなくてはいけないな、と一人台所予定の部屋に移動する。アイテムボックスから鍋やら水やらを取り出し、野菜らしき草等も取り出す。
「そう言えば草、結局何の草貰ったのか聞いてないや…」
恐らく食べられるだろうと思うけどと一口齧る。
「う、苦い」
もう一つ別の草を食べてみる。
「ん、んんん?」
しょっぱい!?
「これは一体どう調理したら?」
とか思い悩んでいたら、ピコーンという音声が聞こえてきた。
なんだコレ?
と思って手にしたままの先程のしょっぱい葉を見つめると、
【グリーンソルト】
そのまま齧るとしょっぱい。食材に混ぜると塩の代わりになる。水に付けて置いて煮ると緑色の塩水が出来る。水分を飛ばすと塩が出来上がる。色は薄緑。
ほぉぉー…
そう言えば鑑定あったっけ、すっかり忘れていた。
もう一つの最初に齧った苦い草を見てみると、
【ニガクサ】
名前の通りそのまま齧るととても苦い。煮ると美味い出汁が出る。
グリーンソルトと煮るととても美味い。
ほうほう、これは!
幾つかあるグリーンソルトとニガクサ、それに肉を鍋に入れて煮込んでみる。
配下の人数が結構居るから多めに為るように鍋で作り、煮込んでいる最中じっくりとルーレット画面を見詰めてみる。
ちなみに鍋からやたらといい香りがしてくるのでつい鍋に目線がいってしまうのはご愛嬌。
「ボタンみたいなのを押せば良いのかな?」
ルーレットの画面左端に赤いスタートボタンがテカテカと光っている。
よし、押すか。
そう思っているとーー…
「ます、た、何処?」
ルクレツィアの声が『魔王の間』から聞こえて来た。
「お腹すいた、の」
オークのお姉さんに抱っこされて来た『姫』なルクレツィアはちょっぴりバツの悪い顔をして、それからペコリと頭を下げてきた。
「ますた、さっきはゴメン、なの。気持ち、えと、えーと」
ううーんと悩みだしてコテンと頭を傾げるその姿は可愛いけど、やっぱり何処かあざとい。
「焦りすぎた、の」
「そうだね、ルクレツィアはちゃんと謝れて偉いね」
「ますた、た。ルクレツィア、えらい?」
「うん、偉い偉い」
「ますた、は、あやまれ、た?」
「…え」
「ますたー、ぱぱ、ますた、大好き、だよ。えっちぃ、けど」
エッチなのは否定しないんだ。
「謝って居ないね」
「謝らない、の?」
「…難しいかな」
「う?」
と言うか、謝る気も無いし。
「ん、んー…ぱぱ、気持ち、ルクレツィアと同じ、押し付け、すぎ?ぎ?」
「そうだね。私はそんな気なんてまだ起きて来ないんだよね」
ふぅ、と思わず溜息が出る。
この世界に来てから生活の糧とか諸々全然なのに、急に怒涛のようにお仕掛けて来られてもどう対応したら良いのか分からないし、何より『感性の違い』で困惑してしまうので正直迷惑気味なんだよねぇ…
「ん、んーぱぱ、ルクレツィア、注意、する。ますた、まま。でも、ちゃんと、言った方が、いい、よ?」
「だよねぇ」
分かっているんだけどね、でも色んな事があり過ぎて気分はお腹一杯です。
「ますた、まま。ルクレツィア、アルフォンソ謝って、くる!」
ダッと走っていったルクレツィアの後を心配したオークの女性、ミンが走って追い掛けていく。
「はー…青春か。もしくはアオハルか」
どっちも同じなんだけど、呟いてしまうのは仕方がないと思います。
そして、ルーレットをやっと回してみた結果に驚いた。
【スレイプニル】
ってなんぞね!?
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