幼馴染と一緒に異世界に召喚されたら全裸でした

krm

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36.有名な神様でした

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そして3日後、神に会いに行くため、俺たちは村を出た。
太陽は俺が抱っこ紐で抱えている。最初は陽平が抱っこしていたのだが、太陽がぐずるので交代したのだ。
俺の方がいつもおっぱいもあげているし慣れているんだろう。陽平は寂しそうな顔をしていたが仕方ない。
子供が懐かなくて拗ねているお父さんという感じで、ちょっと可愛いと思ってしまった。

「それでは行きましょう」
アテナに連れられて、森の方へと向かう。
太陽は初めての場所に緊張しているのか、ずっとキョロキョロしていた。

「着きました。ここです」
1時間くらい歩いたところで、アテナが立ち止まった。目の前に大きな木が見える。
そこで、アテナが呪文を唱えた。
『大地の精霊よ、我の呼びかけに応え、神の作りし門を我が前に現せ』
すると、地面に魔法陣が浮かぶ。眩しく光った後に、大きな門が現れた。
「さあこちらへどうぞ」
3人で中に入る。そこには広い空間が広がっていた。天井がとても高く、体育館よりも大きい感じがする。床一面に巨大な魔方陣が描かれていた。壁際にはたくさんの本棚があり、本がぎっしりと詰まっている。
「ここはどこなんですか……?すごいところですね……」
俺は驚きながら質問した。
「ここは、神々が集まる場所です。ここに来るためには、先ほどの転移門を通る必要があるんです」
「へぇ……そうなんですね……」
アテナの説明を聞きつつ周りを見渡す。
すると、奥の方で椅子に座って本を読んでいた人物が立ち上がった。
「お……珍しいお客様が来たようだな」
そう言って近づいてきたのは20代後半くらいに見える男性だった。身長が高く細身だが筋肉質な体つきをしている。髪の色は金色で瞳は青色をしていた。整った顔立ちをしていて、美形という言葉が似合う。
「紹介しますね。彼が全知全能の神、ゼウスです」
俺は驚いて声が出なかった。まさか、まさかそんな有名な神様だとは……。
「はじめまして。僕は陽平と言います。こっちは妻の太一、それからこの子は息子の太陽です」
陽平が緊張したような声で挨拶をする。
「ふむ……なかなか面白い組み合わせの夫婦と子だな……」
そう言って俺たちの顔を見ている。
「それで、今日は何用かな?」
「えっと、僕たちは元の世界に戻りたいと思っているんです」
陽平の言葉を聞いて、目を丸くする。
「ほう……それは興味深い話だ。詳しく聞かせてくれないか?」
俺たちはこれまでの経緯を話した。
「なるほど、そんなことがあったのか……」
興味深く聞いていたようだったが、話が終わると納得してくれた様子だ。
「つまり、君たちは別の世界から来て、元の世界に戻る方法を探しているということだな」
「そうなんです。何か心当たりはないでしょうか?」
「うーむ……」
腕を組んで考えている。しばらく考えた後、口を開いた。
「そうだ……たしか異世界に繋がると言われているゲートがあったな」
「なんと!それはどこにあるんですか?」
「ここから南に行ったところにある森の中だ」
割と近い場所にあるようだ。これならばすぐに見つかるかもしれない。
「ただ、条件があって、この世界で結婚していないといけないんだ」
「なるほど……」
俺と陽平は結婚しているから大丈夫そうだが、問題は太陽だろう。
「そうするとこの子は……」
「ああ……恐らくその子も連れて行けるはずだ。安心してくれ」
「そうなんですね!よかった……」
俺はホッと胸を撫で下ろした。太陽も一緒に行くことができる。
太陽をぎゅっと抱き締めた。

その後、もう少し詳しい話を聞いた。
元の世界に戻ると、もうこの世界に戻ってくることはできないらしい。
過去に帰っていった人たちが、またこっちの世界に来たことは一度もないそうだ。
また、向こうに行ってから連絡を取ることもできないとのこと。
「ただし、元の世界に戻った人たちが無事かどうかは私の方で分かります」
アテナの女神の力は特別で、異世界から人が来たことも感知できるし、この世界の人が他の世界へ行ったことも分かるらしい。
どのようにして世界を移動するのかも、その後どうなるのかも分からないが、少なくとも危険な目に合っていないということは確実だそうだ。

「しかし、今まで元の世界に戻った人たちが、その南のゲートで戻ったとは限らない。だから、ゲートで必ず元の世界に戻れるとは保証できないのだ」
ゼウスが言う。
「なるほど……」
元の世界ではなく、また別の異世界に行ってしまう可能性もあるのだろうか……。
「もう少し調べてみてからがいいかもしれないね」
俺が悩んでいると、陽平が提案してきた。
「そうだな、そうしよう」
「うむ、それがいいだろう。私の方でも何か分かれば連絡するぞ」
「ありがとうございます!」
こうして、新しい情報を手に入れることができた。
俺たちはゼウスに別れを告げる。
「また困った時はいつでも来なさい」
「はい!」
俺たちはまた転移門を通り、歩いて村へと帰った。
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