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打倒、物語の強制力
確かに、気味が悪い
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氷漬けされたホネ達を見たお兄様。
「おおぅ、一網打尽って、こういうのを言うんだろうね」
そこに隊長さんが
「不味いです。上位種がいます。このボロ布を纏ってるのがただの骸骨より強いです。
それがこれだけいると、より強いモノも出ているかもしれません。
発生源を調査しないと。
それから、氷漬けされてますが、形が残ったままです。
魔物は普通、倒したら塵になって消えます。
ですので、まずこれを破壊したく思います」
「ああ、確かに。僕がやる。ウィンドカッター」
お兄様、大きめのウィンドカッターをブーメランのように回して辺りを一掃します。
破壊されると魔物は消えてなくなりました。
さすがの魔力制御ですわ。
「さて、イチイ?」
そう、この一連のやり取りの間、チィちゃんはどうしていたかというと、
ライ様の足にしがみついて「お化けコワイィィ」ビエビエ泣いておりました。
「うん、イチイにはこの見た目が怖かったんだね?
魔獣は良いのに、魔物は怖いのか?
魔獣とか、めっちゃ牙剥き出しで、すんごい爪で襲ってくるんじゃないの?
そっちの方が怖くないの?
魔物なんて、脆いよ?」
お兄様、怪物映画とジャパニーズホラーは怖さの系統が違うのですよ。
「とりあえず、ワサビ、ディとイチイと二人乗せた状態で馬に乗って馬車まで下がれる?」
「イチイお嬢が俺にしがみついててくれれば、イケルっす」
「よし、じゃぁ、イチイ。ディと一緒に下がっててくれる?
僕達はちょっと調査に行ってくるから」
「ハイ、バイーーー。
お役にだでなくで、ご、ごべんなじゃいーーー」
「うん、今日の所は良いよ。コワイものの確認をしなかったこっちも悪いし?
でももし、これからは魔物討伐も慣れてくれたら嬉しいなぁ?」
「が、が、がんばじばずぅぅ」
ズズズと鼻をすすりながら落ち込んでいるチィちゃん。
苦手なモノって誰にでもあると思います。
「チィちゃん、一緒に帰りましょ」
「バイぃぃ」
チィちゃんが返事をして、ワサビの背中にしがみついた時です。
カタカタカタカタ…
森の奥からホネが動いてやってくる。
「不味いです!この音は歯を噛み合わせて仲間を呼んでます!
一旦退却しましょう!!」
カタカタカタカタカタカタカタカタ…
どうしましょう。
見たいと、討伐したいとワガママを言っておいてなんなんですが。
動いてるホネ。
控えめに言って
キショイですわ!!!!!!
大きく息を吸ってぇぇぇーーーーーーーー
「気持ち悪いですわぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!」
ザザンザンザザンザザンザンザザン ザン!!!!
はぁはぁはぁはぁ、
チィちゃん、貴女の気持ちが良ぉーーっくわかりましたわ!
ウィンドカッター、連射してしまいましたわ。
「デ、ディ………」
「俺の天使は、魔法も凄かった」
「うっひょーー!お嬢様!連射が全部命中してるっす!!」
え?本当に?無我夢中でしたわ。
ピコン〝おめでとうございます。目標をきちんと捉えて的確に、勢い良く発射したので、当たりました〞
久しぶりの鑑定師匠?!
ピコン〝イヤなものを殲滅したいという意識が目標物を的確に捉えたようです。
このまま魔物で練習すれば、魔力制御も現実味を帯びてきます。ガンバリましょう〞
師匠がいきなりの鬼コーチ?!
ピコン〝まだまだ来ます。大元を倒さないと、まだまだ出ます〞
なんですと?!
「お兄様!!まだまだ出ますわ!!!
チィちゃん、軍の皆さんと下がっていた方が良いかもですわ!
ワサビの戦力は必要ですもの!」
「よし、隊長さん!イチイとディを連れて、馬車まで下がって!!」
「お兄様!私も行きますわ!師匠の鬼コーチですわ!」
「「「師匠?鬼コーチ???」」」
ワサビとサンショウ、ライ様の声が揃いましたわ。
「あぁー、ディの変なスイッチ入った……」
「「「あああーーー……」」」
「ああなったら、言うこと聞かない。
1人で変な事されるより近くで対処するしかないわー。
ワサビ、絶対ディを離さないように!!」
「了解っす!」
そう言うと、チィちゃんをベリっとはがして隊長さんにポンっと放り投げました。
「びえぇぇぇえー!!わだじひとり、やぐただずぅぅぅぅ!!」
「いや、それを言われると、我々軍の人間は……」
隊長さんがチィちゃんを受け取って落ち込んでますわ。
大丈夫です!チィちゃんはみんなの愛されマスコットですわ!!
隊長さん達は、マスコットの回りで踊るキャストと思えば!
「おおぅ、一網打尽って、こういうのを言うんだろうね」
そこに隊長さんが
「不味いです。上位種がいます。このボロ布を纏ってるのがただの骸骨より強いです。
それがこれだけいると、より強いモノも出ているかもしれません。
発生源を調査しないと。
それから、氷漬けされてますが、形が残ったままです。
魔物は普通、倒したら塵になって消えます。
ですので、まずこれを破壊したく思います」
「ああ、確かに。僕がやる。ウィンドカッター」
お兄様、大きめのウィンドカッターをブーメランのように回して辺りを一掃します。
破壊されると魔物は消えてなくなりました。
さすがの魔力制御ですわ。
「さて、イチイ?」
そう、この一連のやり取りの間、チィちゃんはどうしていたかというと、
ライ様の足にしがみついて「お化けコワイィィ」ビエビエ泣いておりました。
「うん、イチイにはこの見た目が怖かったんだね?
魔獣は良いのに、魔物は怖いのか?
魔獣とか、めっちゃ牙剥き出しで、すんごい爪で襲ってくるんじゃないの?
そっちの方が怖くないの?
魔物なんて、脆いよ?」
お兄様、怪物映画とジャパニーズホラーは怖さの系統が違うのですよ。
「とりあえず、ワサビ、ディとイチイと二人乗せた状態で馬に乗って馬車まで下がれる?」
「イチイお嬢が俺にしがみついててくれれば、イケルっす」
「よし、じゃぁ、イチイ。ディと一緒に下がっててくれる?
僕達はちょっと調査に行ってくるから」
「ハイ、バイーーー。
お役にだでなくで、ご、ごべんなじゃいーーー」
「うん、今日の所は良いよ。コワイものの確認をしなかったこっちも悪いし?
でももし、これからは魔物討伐も慣れてくれたら嬉しいなぁ?」
「が、が、がんばじばずぅぅ」
ズズズと鼻をすすりながら落ち込んでいるチィちゃん。
苦手なモノって誰にでもあると思います。
「チィちゃん、一緒に帰りましょ」
「バイぃぃ」
チィちゃんが返事をして、ワサビの背中にしがみついた時です。
カタカタカタカタ…
森の奥からホネが動いてやってくる。
「不味いです!この音は歯を噛み合わせて仲間を呼んでます!
一旦退却しましょう!!」
カタカタカタカタカタカタカタカタ…
どうしましょう。
見たいと、討伐したいとワガママを言っておいてなんなんですが。
動いてるホネ。
控えめに言って
キショイですわ!!!!!!
大きく息を吸ってぇぇぇーーーーーーーー
「気持ち悪いですわぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!」
ザザンザンザザンザザンザンザザン ザン!!!!
はぁはぁはぁはぁ、
チィちゃん、貴女の気持ちが良ぉーーっくわかりましたわ!
ウィンドカッター、連射してしまいましたわ。
「デ、ディ………」
「俺の天使は、魔法も凄かった」
「うっひょーー!お嬢様!連射が全部命中してるっす!!」
え?本当に?無我夢中でしたわ。
ピコン〝おめでとうございます。目標をきちんと捉えて的確に、勢い良く発射したので、当たりました〞
久しぶりの鑑定師匠?!
ピコン〝イヤなものを殲滅したいという意識が目標物を的確に捉えたようです。
このまま魔物で練習すれば、魔力制御も現実味を帯びてきます。ガンバリましょう〞
師匠がいきなりの鬼コーチ?!
ピコン〝まだまだ来ます。大元を倒さないと、まだまだ出ます〞
なんですと?!
「お兄様!!まだまだ出ますわ!!!
チィちゃん、軍の皆さんと下がっていた方が良いかもですわ!
ワサビの戦力は必要ですもの!」
「よし、隊長さん!イチイとディを連れて、馬車まで下がって!!」
「お兄様!私も行きますわ!師匠の鬼コーチですわ!」
「「「師匠?鬼コーチ???」」」
ワサビとサンショウ、ライ様の声が揃いましたわ。
「あぁー、ディの変なスイッチ入った……」
「「「あああーーー……」」」
「ああなったら、言うこと聞かない。
1人で変な事されるより近くで対処するしかないわー。
ワサビ、絶対ディを離さないように!!」
「了解っす!」
そう言うと、チィちゃんをベリっとはがして隊長さんにポンっと放り投げました。
「びえぇぇぇえー!!わだじひとり、やぐただずぅぅぅぅ!!」
「いや、それを言われると、我々軍の人間は……」
隊長さんがチィちゃんを受け取って落ち込んでますわ。
大丈夫です!チィちゃんはみんなの愛されマスコットですわ!!
隊長さん達は、マスコットの回りで踊るキャストと思えば!
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