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181 完璧な作戦?
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悪魔も控えの間(?)で会議をしたようだ。
で、出た結論は至極簡単な物だった。
こういうのはギリギリで言うのが普通だけどさ、言うよ。
単純明快。
掘っている穴に横穴を掘り、その中で俺が待機。
穴はミスリルで作ったレンガの形の物を積んで隠す。
これならすぐに出る事が出来るし、感知されにくいとの事。
悪魔が足止めしている間に目的の物に到達させ、そこから飛び出して先に入手する事になっている。
俺が隠れている理由は、居場所が判明すると俺を倒しに来る可能性があるから。
ま、定番ですよね。
召喚主を倒せば召喚した物が消える、ってのは。
消えなくとも、人質に取るという手もあるし。
俺にはカードでしか戦う事が出来ない。勇者の速度ではカードを選んでいる間に捕まってしまう。
勿論何枚かは手に持っておくつもりだけど、咄嗟の時に使える自信が無い。
カードを手にアワアワしている姿が目に浮かぶよ……。
懸念材料は空気。
ミスリルの穴の中に居て、酸素不足で死なないかな?
もしそれで死んだらバカみたいだよね。
しかしそこも悪魔は考えていた。
穴の中にくぼみを作り、その中に海水を溜めておく。
そしてその中にこの世界のサンゴを植える、という作戦らしい。
この世界のサンゴは、人間の逆で海水内の二酸化炭素を吸い酸素を大量に吐き出すそうだ。
この世界における酸素供給量の60%を占めているらしい。
ついでに言えば、そのサンゴは金床に生えるらしいです。
勿論ミスリルの中なので根付かないし、海水量も限られている為に発生する酸素も少ない模様。
でも作戦実行中くらいは持つだろうとの事。
予想では2~3日は持つらしい。
いやいや、そんな長い時間も中に居たく無いよ。
飯も食いたいしトイレにも行きたくなるぞ。
ちなみに明かりは無い。
なので中は真っ暗。
そんな中でどうやってタイミングを計るのか。
これは王太子と姫様が担当してくれる事になった。
仕組みは簡単。
王太子と姫様には紐を持って待機してもらう。
その紐には鈴がつけられていて、その鈴は俺の隠れる穴の中に繋がっている。
そう、二人に見ていてもらい、呼び鈴をならしてもらうんだ!
鈴が鳴ったら、俺は飛び出すだけの簡単なお仕事です。
ちなみに、何で二人が担当なのかと言うと、王族だから。
関係無い人を攻撃はしないだろうし、それが更に王族ともなると無理だろうと思われる。
そうそう、姫様には万が一の事を考えて、アイザックさんが補助に付いている。
さて、ここまでの作戦だが……。
実は最大の問題点がある。
それは、勇者が王都を出たかどうかが判らない事だ!
作戦の準備をしてたら隣に居た、では意味が無い!
短距離転移の出来る悪魔“バティン”を使うのが一番確実なんだが……。
カードの使用条件に問題があってね。
「バティン(処女宮)&ベリト(磨羯宮)(どちらか一人を召喚)」となっているのだ。
ベリトの能力の“あらゆる金属を金にする事が出来る”を利用する必要があるので使えないんだよね。
何に利用するかって? サンゴを生やす為に金が必要なんだよ。
金貨では代用出来ないんだってさ。塊じゃないから。
ではどうするか。
これには隊長さんがアイデアを提供してくれた。
「スケルトン1体と兵士1人をペアにして、街道に並ばせましょう。
そちらのスケルトンは目が非常に良い様子。
なので、次々と中継してもらいましょう」
戦国時代の狼煙(のろし)みたいなものか。
合図を繋いでいって、ここまで最速で届けると。
スケルトンの目が良いのは実証済み。
真っ暗な穴の中でも見えてるし、視力は5.0くらいあるっぽい。
ほら、日本で使われてるCを書いたやつで調べてみたんだよ。
測定距離とか適当なので、視力も適当だけどさ。
「あれ? でもそれだと、別にスケルトンだけでも良いんじゃない?」
「いえいえ! 街道沿いにスケルトンが立っていたら大問題ですよ?!」
あっ、そっか。
ここに居る人達は危険がないと知っているけど、街道を通る人には判らないもんね。
街道沿いにスケルトンが立ってる……うん、ホラーですね!
で、出た結論は至極簡単な物だった。
こういうのはギリギリで言うのが普通だけどさ、言うよ。
単純明快。
掘っている穴に横穴を掘り、その中で俺が待機。
穴はミスリルで作ったレンガの形の物を積んで隠す。
これならすぐに出る事が出来るし、感知されにくいとの事。
悪魔が足止めしている間に目的の物に到達させ、そこから飛び出して先に入手する事になっている。
俺が隠れている理由は、居場所が判明すると俺を倒しに来る可能性があるから。
ま、定番ですよね。
召喚主を倒せば召喚した物が消える、ってのは。
消えなくとも、人質に取るという手もあるし。
俺にはカードでしか戦う事が出来ない。勇者の速度ではカードを選んでいる間に捕まってしまう。
勿論何枚かは手に持っておくつもりだけど、咄嗟の時に使える自信が無い。
カードを手にアワアワしている姿が目に浮かぶよ……。
懸念材料は空気。
ミスリルの穴の中に居て、酸素不足で死なないかな?
もしそれで死んだらバカみたいだよね。
しかしそこも悪魔は考えていた。
穴の中にくぼみを作り、その中に海水を溜めておく。
そしてその中にこの世界のサンゴを植える、という作戦らしい。
この世界のサンゴは、人間の逆で海水内の二酸化炭素を吸い酸素を大量に吐き出すそうだ。
この世界における酸素供給量の60%を占めているらしい。
ついでに言えば、そのサンゴは金床に生えるらしいです。
勿論ミスリルの中なので根付かないし、海水量も限られている為に発生する酸素も少ない模様。
でも作戦実行中くらいは持つだろうとの事。
予想では2~3日は持つらしい。
いやいや、そんな長い時間も中に居たく無いよ。
飯も食いたいしトイレにも行きたくなるぞ。
ちなみに明かりは無い。
なので中は真っ暗。
そんな中でどうやってタイミングを計るのか。
これは王太子と姫様が担当してくれる事になった。
仕組みは簡単。
王太子と姫様には紐を持って待機してもらう。
その紐には鈴がつけられていて、その鈴は俺の隠れる穴の中に繋がっている。
そう、二人に見ていてもらい、呼び鈴をならしてもらうんだ!
鈴が鳴ったら、俺は飛び出すだけの簡単なお仕事です。
ちなみに、何で二人が担当なのかと言うと、王族だから。
関係無い人を攻撃はしないだろうし、それが更に王族ともなると無理だろうと思われる。
そうそう、姫様には万が一の事を考えて、アイザックさんが補助に付いている。
さて、ここまでの作戦だが……。
実は最大の問題点がある。
それは、勇者が王都を出たかどうかが判らない事だ!
作戦の準備をしてたら隣に居た、では意味が無い!
短距離転移の出来る悪魔“バティン”を使うのが一番確実なんだが……。
カードの使用条件に問題があってね。
「バティン(処女宮)&ベリト(磨羯宮)(どちらか一人を召喚)」となっているのだ。
ベリトの能力の“あらゆる金属を金にする事が出来る”を利用する必要があるので使えないんだよね。
何に利用するかって? サンゴを生やす為に金が必要なんだよ。
金貨では代用出来ないんだってさ。塊じゃないから。
ではどうするか。
これには隊長さんがアイデアを提供してくれた。
「スケルトン1体と兵士1人をペアにして、街道に並ばせましょう。
そちらのスケルトンは目が非常に良い様子。
なので、次々と中継してもらいましょう」
戦国時代の狼煙(のろし)みたいなものか。
合図を繋いでいって、ここまで最速で届けると。
スケルトンの目が良いのは実証済み。
真っ暗な穴の中でも見えてるし、視力は5.0くらいあるっぽい。
ほら、日本で使われてるCを書いたやつで調べてみたんだよ。
測定距離とか適当なので、視力も適当だけどさ。
「あれ? でもそれだと、別にスケルトンだけでも良いんじゃない?」
「いえいえ! 街道沿いにスケルトンが立っていたら大問題ですよ?!」
あっ、そっか。
ここに居る人達は危険がないと知っているけど、街道を通る人には判らないもんね。
街道沿いにスケルトンが立ってる……うん、ホラーですね!
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