レディース異世界満喫禄

日の丸

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と!!思ってけど!!

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「さてと」



キモい衛兵がどこかに行って辺りが静かになったので取り敢えず【防御結界】を張る。



「これで身の安全は確保できたね」



そして次に【アイテムボックス】をから青い布と【ヴィリーナ】を取り出して【ヴィリーナ】の魔糸を牢の天井付近に張り巡らせ、そこに青い布を引っかけるようにして無骨な壁が見えないようにする。



「次は・・・・これ要らない」



備え付けの汚い毛布?を一度結界を解いた後、廊下に投げ捨て、すぐにまた結界を張る。

そして【アイテムボックス】から野宿専用の布団を取り出して敷く。

その後に布団が見えないようにカーテン代わりの布を引っかけて・・・・・よしこれで大丈夫!!





「まあこんなモノかな?いつまで此処に居るか分かんないし、『捕まってやったんだから』これくらいは許されるだろう」



多分エルスさんが何とかしてくれるはずなので、それまでのんびりとしていよう。

と!!思ってけど!!



「暇だ」



昼寝?してお腹が減ったら【アイテムボックス】からテーブルと椅子、それと料理のストックを取り出して食べて・・・・・でもやる事が無いから暇なのだ!!



「あ!」



今頭の中に服のイメージが浮かんだよ!!暇だったので【アイテムボックス】から赤い布を取り出して裁縫をじめる事にした。



「出来た!!」



あたしが作った服は中国の武闘家が着るようなチャイナドレス!しかも背中には登り龍!!映画にしか出てこないような服だ!後でエルスさんに渡して感想を聞いてみよう。



「風呂に入りたい」



さすがにここでは風呂には入れないのはわかっている・・・・・だけど!!ここじゃなければ入れるのだ!!



「という訳で!」



布団が置いてある場所まで移動してカーテンを閉めて向こうから見えないようにした後に【転移魔法】でギンガとシリウスの故郷であるギリスの森の中に転移する。

そしてその後に【アースウォール】を使い壁を作り周りから見えなくした後【アイテムボックス】から湯船を取り出してお湯を張る。



「はふぅ・・・・・」



夜空を見ながらお風呂を堪能していると今日起こったことが噓のように感じる。



「さて帰ろう」



また牢に転移してそのまま布団に入り眠りにつく。



外が見えない為、日の出入りが分からなく、何日経ったのかが判らなかったけど気にすることなくのんびりと過ごすことが出来た。

何回かあのキモい衛兵が来たけどあたしの結界に阻まれて諦めてはまた来て・・・諦めるを繰り返して、を美味しい紅茶を飲みながら鑑賞していたりした。



今日はモンドがブラウンカウを使い、ステーキを作ったのを貰ったのでそれを【アイテムボックス】から取り出して食べる。



「やっぱり肉って焼く人によって違うんだよね」



不思議な事に同じ肉でも作り手が違うと少しだけど決定的な味の違いが出るんだよね。

モンドが焼いたステーキがまさにそれだ、あたしが焼くのと全然違うんだよねぇ・・・・さすがモンド!



「ん?」



ステーキを食べ終わりふと牢の外を見てみると知らない男の後ろにプレシアとエルスさんが立っていて、あ然とした顔であたしを見ていた。



「あ!迎えに来たのかな?」



あたしは立ち上がり【防御結界】を解き二人に声を掛けた。



「二人共迎えに来てくれたのかい?」



「そうですが・・・・・・何ですかこれは?」



エルスさんが壁にかけている青い布を指さしながら聞いてきたので腕を組み答える。



「あまりにも殺風景だったんでビフォーアフターしてみた!!」



あたしの言葉に深い溜息をついいた後エルスさんが口を開く。



「びふぉーあふたーが何かは存じませんが普通はこんな事はしませんよ」



「え?いつまでいるか分かんなかったからいじったんだよ?気が滅入るじゃん!!」



またもため息をつきその後に深々と頭を下げる。



「レン様お待たせいたしました、無事誤解は解けましたので牢から出てくださいませ」



「ありがとう、助かったよ二人共」



どうやらあたしの牢生活は終わりらしい。

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