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閑話 交差する時
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「もうすぐだ」
アステルの砦を4日前に出て計画通り王都は目前、今晩英気を養い明日王都を攻める事となる。
ガラジオ男爵とダメッス男爵が連れて来た私兵は共に750人ずつ、それと盾として確保して来たのが約200人、俺の部隊は500人と盾が100人、全てを合わせれば2300、なかなかの戦力となる。
確か王都にいる騎士は3000ちょっとのはずだからなんとかなる数である。
それにあのハリム伯爵の策がこれだけとは思えない、だから今回の王都襲撃が失敗に終わるという心配はしていない。
「盾を確保もした、余った者には武器を持たせて使うとして、他には問題はないな?」
頭の中で必要な事が終わってるかを確認し熱いお茶を飲んで一息つく。
そしてこの国を我等の手中に収めるための戦いが始まるのだ。
「無能な王族なんぞ要らぬ、我等が正しいの国を作ってやる」
星空を見ながらこれからの事を思い、思わず笑みが出てしまう。
「殿下、これが不正の証拠となります」
俺の信頼する友であり部下のケントが纏めてある書類を俺の使っているテーブルの上に差し出して来たので受け取り読む。
「・・・・・・・・なるほどな・・・・・・ケント一つ頼みがある」
青髪を短めに切りそろえ美男子と言ってもいい顔立ちのケントが笑顔で首を傾げる。
「何でしょう?」
「もうすぐ俺は王権を引継ぐ、お前には財務省を任せたい」
今の財務省長は不正をし国の金を自分の懐に入れている、その証拠となる書類を見決断する。
もちろんこの書類・・・・・いや別の者にも調査を頼み同じ結果が出ている。
「いいのか?」
「ああ、お前なら信頼できる、今の財務省長はお人好しのオヤジが知るはずがないと好き勝手してるみたいだからな、流石に俺の時に任せようとは思えんし、王となったらこいつは死刑とする」
使い込んだ金の額はいくらになるかが分からないくらい昔からやってるみたいだしな。
「継いだ後に派手に変えると、年寄り共がうるさいよ?」
ケントが心配するような顔で言ってくるが知ったことか。
「知ったことか、さっきも言ったがお人好しの親父のせいで、どこの部署も不正の温床になっいてるんだ、このままではこの国は終わってしまう」
頭が痛くなる・・・・・無能ではないがお人好し過ぎて偽造された報告書を見、それだけで済ませてしまう為、不正されてるのが分からないのだ、親父殿は。
「てことは他の部署の長も入れ替えるのか?」
「ああ、国防省はエミットに情報部はダルムシア、外務省にはエリオムに任せる、本人たちには話を通してある」
「この国の第二・第三王子と第一王女までもが各省長となるのか?」
ケントが驚いた顔で詰め寄って来たので頷く。
「エミットは武の腕は国でもトップクラスだし大局もきちんと見れるからな、俺の兄妹たちはそれぞれの分野でかなり凄い能力も持っているからな」
「なるほど」
などとこれからの事を話しているとノック音のあと急いで従者が入ってきた。
「殿下東門から緊急連絡です!!所属不明の部隊が迫って来たので門を下ろしたと」
所属不明の部隊?東という事はアステルの砦になにかあったのか?
「数は?」
「約3000」
今王都にいる騎士は3000位だったか?これなら問題まなさそうだな。
「アステルの砦で戦闘が起こってるという報告は来てるか?」
東から来たって事はアステルの砦を通らなければ来れない、あそこが落とされたか?
「いえそんな報告は来てないな」
ケントが真顔で答える。
その答えの後にもノック音の後別の従者が慌てて入って来る。
「殿下!西門から緊急連絡です、西より所属不明の部隊が向かってきた為門を閉めたと」
西からもだと?何が起こってる・・・西にはアステルの砦と対を成す砦【ガイアスの砦】があるはずだ、あそこも落ちたというのか・・・・いや!今はそんな事を考えるよりも他の事を!!
「エミットとエリオムを呼んでくれ」
「はっ!!」
かなり厄介な事になりそうだ。
アステルの砦を4日前に出て計画通り王都は目前、今晩英気を養い明日王都を攻める事となる。
ガラジオ男爵とダメッス男爵が連れて来た私兵は共に750人ずつ、それと盾として確保して来たのが約200人、俺の部隊は500人と盾が100人、全てを合わせれば2300、なかなかの戦力となる。
確か王都にいる騎士は3000ちょっとのはずだからなんとかなる数である。
それにあのハリム伯爵の策がこれだけとは思えない、だから今回の王都襲撃が失敗に終わるという心配はしていない。
「盾を確保もした、余った者には武器を持たせて使うとして、他には問題はないな?」
頭の中で必要な事が終わってるかを確認し熱いお茶を飲んで一息つく。
そしてこの国を我等の手中に収めるための戦いが始まるのだ。
「無能な王族なんぞ要らぬ、我等が正しいの国を作ってやる」
星空を見ながらこれからの事を思い、思わず笑みが出てしまう。
「殿下、これが不正の証拠となります」
俺の信頼する友であり部下のケントが纏めてある書類を俺の使っているテーブルの上に差し出して来たので受け取り読む。
「・・・・・・・・なるほどな・・・・・・ケント一つ頼みがある」
青髪を短めに切りそろえ美男子と言ってもいい顔立ちのケントが笑顔で首を傾げる。
「何でしょう?」
「もうすぐ俺は王権を引継ぐ、お前には財務省を任せたい」
今の財務省長は不正をし国の金を自分の懐に入れている、その証拠となる書類を見決断する。
もちろんこの書類・・・・・いや別の者にも調査を頼み同じ結果が出ている。
「いいのか?」
「ああ、お前なら信頼できる、今の財務省長はお人好しのオヤジが知るはずがないと好き勝手してるみたいだからな、流石に俺の時に任せようとは思えんし、王となったらこいつは死刑とする」
使い込んだ金の額はいくらになるかが分からないくらい昔からやってるみたいだしな。
「継いだ後に派手に変えると、年寄り共がうるさいよ?」
ケントが心配するような顔で言ってくるが知ったことか。
「知ったことか、さっきも言ったがお人好しの親父のせいで、どこの部署も不正の温床になっいてるんだ、このままではこの国は終わってしまう」
頭が痛くなる・・・・・無能ではないがお人好し過ぎて偽造された報告書を見、それだけで済ませてしまう為、不正されてるのが分からないのだ、親父殿は。
「てことは他の部署の長も入れ替えるのか?」
「ああ、国防省はエミットに情報部はダルムシア、外務省にはエリオムに任せる、本人たちには話を通してある」
「この国の第二・第三王子と第一王女までもが各省長となるのか?」
ケントが驚いた顔で詰め寄って来たので頷く。
「エミットは武の腕は国でもトップクラスだし大局もきちんと見れるからな、俺の兄妹たちはそれぞれの分野でかなり凄い能力も持っているからな」
「なるほど」
などとこれからの事を話しているとノック音のあと急いで従者が入ってきた。
「殿下東門から緊急連絡です!!所属不明の部隊が迫って来たので門を下ろしたと」
所属不明の部隊?東という事はアステルの砦になにかあったのか?
「数は?」
「約3000」
今王都にいる騎士は3000位だったか?これなら問題まなさそうだな。
「アステルの砦で戦闘が起こってるという報告は来てるか?」
東から来たって事はアステルの砦を通らなければ来れない、あそこが落とされたか?
「いえそんな報告は来てないな」
ケントが真顔で答える。
その答えの後にもノック音の後別の従者が慌てて入って来る。
「殿下!西門から緊急連絡です、西より所属不明の部隊が向かってきた為門を閉めたと」
西からもだと?何が起こってる・・・西にはアステルの砦と対を成す砦【ガイアスの砦】があるはずだ、あそこも落ちたというのか・・・・いや!今はそんな事を考えるよりも他の事を!!
「エミットとエリオムを呼んでくれ」
「はっ!!」
かなり厄介な事になりそうだ。
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