レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
425 / 1,656

あのじーさんに会わなくてもいいじゃん!!

しおりを挟む
一つの部屋の前で止まりノックをする。



「はい?」



中からアンヌシアさんの声が聞こえる。



「アンヌシアさん、あたしだけど入っていい?」



「レンちゃん?どうぞ」



アンヌシアさんの許しが出たので皆で中に入る。



「こんにちわアンヌシアさん、この前はありがとうね」



「こちらこそ誘ってもらえてうれしかったし、楽しめたわ、しかもお土産までもらえたから尚更ね」



・・・・・そのお土産ってきっとお花畑やバウダック王国の選民意識が高い奴等の事なんだろうなぁ・・・・



「それで?今日はどうしたの?」



「ん-とね取り敢えず・・・・」



あたしがセレーナの視線を向けるとセレーナが頷く。



「初めまして私はバウダック王国のアルフィード家に連なるセレーナ・アルフィードと申します」



頭を下げて挨拶をするのを横目に見て話を進める。



「あたし達これから【大地の最奥】に潜るんだけどその間この子を鍛えてあげてくれないかな?バウダック王国からあたしの弟子になりたいってついて来たんだけど流石に未踏破のダンジョンには連れて行けないんだ」



「レンちゃん【大地の最奥】に潜るの?」



アンヌシアさんが驚いたように聞いて来たので頷く。



「うん、グラマスから頼まれてたんだけどバウダック王国に行って色々やってて、やっと落ち着いたから潜るつもりなんだ、コアの事が気になるからね」



あたしの言葉にアンヌシアさんが納得したように頷く。



「例の話ね?だからグラマスはレンちゃんに頼んだのね?」



さすがメイシェル王国の防衛の要、ダンジョンコアの話はもう知っているみたいだね。



「んだ、て訳でさすがに連れて行けないから、アンヌシアさんに預けたいんだ、この子槍使いだからアンヌシアさんに色々教えてもらいたいんだよ、あたしがしってる中で最高の槍の使い手はアンヌシアさんだからね」



あたしの言葉にとても嬉しそうに微笑むアンヌシアさん。



「あらあら?嬉しい事を言ってくれるわね、そこまで言われちゃったら引き受けるしかないわね、セレーナさんと言ったかしら?」



アンヌシアさんはセレーナの笑いかけながら話かける。



「はい!」



「しばらく第二騎士団の宿舎に泊まりなさい、私の時間が空いてる時は私が、空いていないときは、槍使いの騎士が相手できるよう手配しておきます、存分に勉強していきなさいな」



「ありがとうございます!!」



セレーナが深々と頭を下げる。



「アンヌシアさん、助かるよ!ありがとう!」



あたしもお礼を言っておかないと!!



「いいのよレンちゃん、向上心のある子は大歓迎よ、それに貴女には色々借りもあるしね」



そんなのきにしなくていいのになぁ・・・まっ!いいか!!



「じゃあセレーナの事お願いします!セレーナ頑張れよ?」



「はいお姉さま!!」



笑顔のセレーナと別れ第二騎士団の本部を出てギルドに向かい歩き出す。

歩いて行きながら屋台や店で珍しいものが無いかチェックし、欲しい物を買いながら進みやっとギルドに着いた頃にはお昼を過ぎていた。

中に入ると討伐者はあまりいなく、10か所ある受付も二か所しか受付嬢が居なかった。

その一つに向かい受付嬢に声を掛ける。



「すいません」



「ハイなんでしょうか?」



「【大地の最奥】の情報が欲しいんだけどどうすればいいのかな?」



あたしの言葉を聞くと『ギルドカードを拝見させてもらっていいですか?』と聞かれたのでギルドカードを差し出す。



「失礼しましたレン様、グラマスの所に案内いたしますのでついて来て下さい」



「へ?いやいや!情報だけ欲しいんだけど?」



受付嬢がとてもいい笑顔で首を横に振る。



「レン様が来たら連れて来るようにと厳命されておりますので」



あのじーさんに会わなくてもいいじゃん!!どうせ『ナイスバスト!』としか言わないんだから!!

しおりを挟む
感想 1,343

あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ 祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き! も……もう嫌だぁ! 半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける! 時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ! 大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。 色んなキャラ出しまくりぃ! カクヨムでも掲載チュッ ⚠︎この物語は全てフィクションです。 ⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。

追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい

桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています

完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。 自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。 28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。 いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して! この世界は無い物ばかり。 現代知識を使い生産チートを目指します。 ※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)

音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。 魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。 だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。 見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。 「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。

辺境の最強魔導師   ~魔術大学を13歳で首席卒業した私が辺境に6年引きこもっていたら最強になってた~

日の丸
ファンタジー
ウィーラ大陸にある大国アクセリア帝国は大陸の約4割の国土を持つ大国である。 アクセリア帝国の帝都アクセリアにある魔術大学セルストーレ・・・・そこは魔術師を目指す誰もが憧れそして目指す大学・・・・その大学に13歳で首席をとるほどの天才がいた。 その天才がセレストーレを卒業する時から物語が始まる。

処理中です...