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12.

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本日2つ目

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


「他の女の子とちゅーするシオンなんて嫌い!」



「早く出ていって!」



最後の方は涙を堪えながら言ったからシオンがちゃんと聞き取れたのかわからない。でも、シオンは出ていくことなく、私の唇にキスをした。この人この歳でキス魔……?



「僕がキスしたいとかずっと一緒にいたいとか、可愛いって思うのはリオだけだよ。リオ以外いらない。」



でも、さっきの子とキスしてたよね。私ちゃんと見てたんだから。



「あれは、あの子が急に……。でも、退学させたから安心して。急にあんなことされるなんて思ってなかったから油断してた。本当にごめん。リオに言わなかったのもリオが傷つくと思ったから……。」



退学!? シオンにそんな権限が……? キスしたら不純正行為ってことで退学になるの? 私たちさっきキスしちゃったよ!?



「何考えてるか察しがつくけど。退学になったのはリオを傷つけたから。僕にしてきたことも許せない。リオが消毒してくれたけど、まだ足りない。」



私ってダメだなあ。私のことを一番に考えてくれるシオンに嬉しいと感じるなんて。



「もう1回ちゅーして? ……だめ?」



「……なんでそんな可愛いこと言うの。僕が断る理由なんてないよね?」



周りから見るとすごく小学生っぽくないことをしている自覚はある。唇が重なった瞬間



「入学式にいなくてびっくりし……たわ。」



「……シオンくん、まだリオには早いと思うが。」



パパとママに見られちゃった!? 恥ずかしくて顔がプシューと音を立てて真っ赤になった。



「あなた、いいんじゃない?」



「……2人の婚約を認める」



嬉しすぎて私は言葉を失った。そんなこと一言も言ってなかったのに……。やったぁ! とシオンに抱きつこうとすると



「過度なスキンシップは許さん。」



と言われた。パパヒドイ……。



私たちは仲直り(?)し、手を繋いで帰った。何故か恋人繋ぎだった。勝手にシオンの行動を決めつけたりしないように気をつけよう。私ただの迷惑なメンヘラだよ……。それこそ完全に悪役令嬢となってしまう。シオンの両親は急な仕事のせいで入学式に来れなかった。泣き叫んでるんじゃないかな、シオンパパ。


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婚約が認められてからシオンは前よりも私から離れないようになった。そばにいるのはもちろん、係もクラブも同じ。クラスもずっと同じだった。私たちは6年生となった。小学生だが、生徒会が存在し、シオンは会長、私は副会長となった。お兄ちゃんも実は生徒会長をしてた。レオンくんは副会長。逆じゃない? 感が否めない。



「リオ、僕先生に呼ばれてて。1人で待てる? 他の男と話したらだめだよ。」



「うん、待ってるね。」



昼食を食べ終え、私は急に暇になった。本でも読むかなあ。あ、ちなみにヒロインとシオンは10歳でちゃんと知り合ったみたいだ。私はその現場に居合わせなかったのでどんな雰囲気だったのか全然わからない。だが、シオンに曰く、



「変な人いた。リオ、キスしていい?」



だった。え、キスって関係ないよね? 幼少期のスチルって課金しないと見られないんだよね。何話したかもわからない。私、衣装に課金してたんだよ……。キスは強制でさせられました。



「入江さん」



「えっと、七星くん?」



1人で考え事をしていると突然話しかけられた。


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