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 初めて見る白珠しらたまちゃんのソレにゴクリと唾を飲み込む。
 オスの象徴たるソレがピンと勃っていた。

 白珠ちゃんの白い肌はこんなところまで白いんだ……
 僕のとぜんぜん違う。
 サンジェの花の蕾みたい。
 つるつるしてて、なめらかな表皮。
 弄ったせいか、先端に向けて薄紅色に染まって濡れてる。
 根下のふっくらした種袋は柔らかそう。

 僕のは普段は体の内側にあって、オシッコとか必要なときに出すんだけど、内臓的な色艶形をしている。
 白珠ちゃんのソレがとても美しいものだとわかった。


 顔を近づけて、濡れた先っぽの匂いを嗅ぐ。
 甘くていい匂いだけど、これじゃないや。

 僕の膝に白珠ちゃんが残す、ドキドキする香りのシミが何なのか気になる。
 ここから出たものじゃないのなら、今もふんわり香ってるこの匂いは一体……

 鼻で香りの元をたどる。
 もっと下の後ろの方だ。
 おそらく……

 そ~っと下着ごとズボンを脱がせて、両足を広げてお股の下を覗き込む。

「あ、こんなところが濡れて」

「……ジューチ?」

 ビックリして前を向くと、白珠ちゃんと目が合った。
 バッと両足から手を離す。
 白珠ちゃんは、キョトンとした顔で僕を見て、それから目にいっぱいの涙を浮かべはじめた。
 ザーッと青くなる。

「ごごごご、ごめんなさいッ!!」
「うぐぅ……ジューチおそい~!」

 ……え?

「ずっと待ってたのに、ちっとも帰ってこないんだもんッ!」

 ぐずぐず泣き出した白珠ちゃんは、今のこの状況について怒ってるわけじゃないみたい。

「ご、ごめんね! すぐに帰ろうとしたら、球蹴りに誘われてね、断れなくて」
「うぐぅ~、ボクよりタマケリが大事?」
「そんな! 白珠ちゃんのほうがずっと大事だよ!」
「でもタマケリしてきたんでしょ?」
「ぐぅ……そうなんだけど、それはいろいろ、しかたがなくて」

 ハッとして机に置いていた木の実を取って、白珠ちゃんに渡した。

「白珠ちゃんごめんなさい! もうぜったい遅れないから、今回は許して!!」
「むぅ~……ジューチ、これあけて」

 眉を寄せたまま木の実を受け取った白珠ちゃんは、僕にそれを差し出した。
 ガージンの実は、ちょっと噛んでから中を吸って食べるんだ。
 とろっとした甘いのがとっても美味しい。
 尖った歯で穴をあけてあげると、白珠ちゃんは美味しそうに食べてくれた。

 ホ……

 木の実のおかげで仲直りできた。
 ありがとうお父さん!


「……ジューチごめんね。おしりだして寝ちゃってた」

 寝台で丸出しのままの白珠ちゃんが、やっとそこに気づいたらしい。
 恥ずかしそうに顔を赤くしてモゾモゾしてる。
 自分で脱いだと思ってるみたい。
 僕が脱がしたのに。

 本当のことを言って謝るべきだけど、今やっと仲直りができたばかりなので、胸をチクチクさせながら僕はあやふやにこたえる。

「き、気にしなくていいよ。気持ちいいもんね!」

 僕のその言葉に白珠ちゃんはボワッと真っ赤になって、開いていたお股を閉じた。
 し……しまった。
 よけいなこと言っちゃったかも。

「ジューチも自分のおチンポさんいじる?」

 小さな声で不安そうに訊かれて僕は押し黙った。
 夜な夜な白珠ちゃんの香りでしてるって言ったら、きっと引くよね。
 でも、白珠ちゃんは僕の匂いでしてたっぽいし、同じことだから大丈夫なのかな。

 おチンポさん……

 白珠ちゃんが言うと、ぜんぜんえっちくない。
 むしろ可愛い。
 不思議だ。

「う、うん。オスならみんな弄るって習ったよ」
「ほんと?」
「うん」
「ねぇ、ジューチのも見せて?」

 え?

 キラキラした瞳で白珠ちゃんが僕のお股を見ている。

「ジューチのおチンポさん見たい」

 なんで?!
 やっぱり脱がしたこと、気づいてるの?!

「だ、ダメ!」
「なんで?」

 だって僕のは白珠ちゃんのみたいに綺麗じゃない。
 あんなの見せたら嫌われちゃう。
 顔をしかめて「気持ち悪い」って言われるかもしれない。
 白珠ちゃんのあんなに綺麗なのを見ちゃったから、僕のソコの醜さがよくわかる。

「僕のは……ツガイにしか、見せちゃダメだから」
「ボク、ジューチのツガイでしょ?」

 ……え?

 不思議そうに見つめられて、ぐるぐると混乱した。

「白珠ちゃんはだって……オスでしょう?」
「う~……うん?」
「僕はメスとしか番えないし、決まった種族しか選べないんだ」

 白珠ちゃんとは番えない。
 都市政策の被験者だから、僕が選べるツガイの範囲は狭い。
 その中に白珠ちゃんの種族はないし、何より白珠ちゃんはオスだから、ぜったいに無理だ。

「だってボク、もうジューチのツガイだもん」
「えっと……オス同士は、子供が作れないんだ。だから番えないんだよ」

 説明しても、なおも白珠ちゃんは不思議そうに僕を見てる。

「ツガイだもん」
「う~ん、えっとね、だから」


「ジューチ、そろそろお夕食にしましょう?」


 お母さんに呼ばれてホッとする。
 ツガイの話はこれでおしまいにできると思ったから。

「白珠ちゃんもお夕食いっしょに」
「ボク、ジューチのツガイだもん!」

 目にいっぱいの涙を浮かべて、白珠ちゃんはそこで泣き出してしまった。


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