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第48話 プリンも買ってきて!
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「ふぅ……いい湯だった」
仲里さんをまたせているし、急いで髪を乾かさないと……。
本当は、風呂上がりにもスポドリを飲みたかったけれど、飲みかけを真宮さんに奪い取られてしまったし、ストックされていた最後の一本も園崎杏奈が飲んでしまった……我慢するしかしない。
「あっ! にぃにぃ見つけた!」
髪を乾かしていると、妹が声を上げながら洗面所へと入ってきた。
よほど大きな声だったのか、ドライヤーを使用しているのにハッキリと果奈の言葉が耳に届く。
俺はドライやーのスイッチを切ると、口を開いた。
「いきなり入ってきて、どうしたんだ?」
「冷蔵庫にとっておいたスポドリ全部、飲んだでしょ! ちゃんと名前を書いておいたのにぃー!」
「名前なんて書いてあったかな……」
「書いたよ! ペットボトルの底に小さくネコさんの顔の絵っ!」
「いや、それ気がつかないし、ネコの絵は名前を書いたとは言わない」
とりあえず俺か園崎杏奈が飲んだ、どちらかのスポドリにネコの絵が書いてあったんだろうけど、俺はともかく杏奈さんが飲んでしまったとは言いにくいんだよなぁ……一応、あんな感じでもお客さんだし。
「にぃにぃのどろぼうっ!」
「人聞きの悪いことを言うなよ、悪かったって。でも、ないものは仕方がないし、注文はしたから明日まで我慢してくれ」
「明日じゃ意味ないよぉ! お風呂上がりに飲みたかったのにぃ!」
そうか……まだ果奈は風呂に入っていなかったんだな。
「麦茶でいいじゃないか。牛乳もあっただろ?」
「それで満足できるなら、にぃにぃのところに、こないよ! 今すぐ買ってきて!」
えぇええ……。
「今、風呂から出たばかりなんだけど……」
「にぃにぃが飲んだんだから責任とれー!」
果奈は俺の胸元をグーの手でぽこぽことなぐってくる。いつもよりパンチが重く感じるので、これはかなり本気なのだろう。
まぁ、仲里さんも飲んでいないだろうし、数本だけ買っておいてもいいかもしれない。
「はぁ……わかったわかった。いつものスポドリでいいんだよな? 買ってくるよ」
「ほんとぉ? やったー! じゃあプリンも買ってきて!」
「おまえなぁ……」
「それじゃあ、お願いね!」
果奈はすっかり機嫌をよくして笑顔で去っていった。
なんなんだよ、もう……。
とりあえず仲里さんの部屋には、もうしばらく行けなそうだし、遅くなることをメッセージで伝えておくかな。
近くに置いていたスマホに手を伸ばしてメッセージを打つ――。
「えーと、『ごめん。ちょっとコンビニへ行くから、少し遅くなるかも』……こんなところかな?」
送信を押す――と、すぐに既読がついて仲里さんから返事がきた。
そこには『私も一緒にいいですか?』という返事が書かれている。
俺はすぐに『もちろん!』とだけ返し、急いで半乾きの髪にドライヤーの風をあてた。
仲里さんをまたせているし、急いで髪を乾かさないと……。
本当は、風呂上がりにもスポドリを飲みたかったけれど、飲みかけを真宮さんに奪い取られてしまったし、ストックされていた最後の一本も園崎杏奈が飲んでしまった……我慢するしかしない。
「あっ! にぃにぃ見つけた!」
髪を乾かしていると、妹が声を上げながら洗面所へと入ってきた。
よほど大きな声だったのか、ドライヤーを使用しているのにハッキリと果奈の言葉が耳に届く。
俺はドライやーのスイッチを切ると、口を開いた。
「いきなり入ってきて、どうしたんだ?」
「冷蔵庫にとっておいたスポドリ全部、飲んだでしょ! ちゃんと名前を書いておいたのにぃー!」
「名前なんて書いてあったかな……」
「書いたよ! ペットボトルの底に小さくネコさんの顔の絵っ!」
「いや、それ気がつかないし、ネコの絵は名前を書いたとは言わない」
とりあえず俺か園崎杏奈が飲んだ、どちらかのスポドリにネコの絵が書いてあったんだろうけど、俺はともかく杏奈さんが飲んでしまったとは言いにくいんだよなぁ……一応、あんな感じでもお客さんだし。
「にぃにぃのどろぼうっ!」
「人聞きの悪いことを言うなよ、悪かったって。でも、ないものは仕方がないし、注文はしたから明日まで我慢してくれ」
「明日じゃ意味ないよぉ! お風呂上がりに飲みたかったのにぃ!」
そうか……まだ果奈は風呂に入っていなかったんだな。
「麦茶でいいじゃないか。牛乳もあっただろ?」
「それで満足できるなら、にぃにぃのところに、こないよ! 今すぐ買ってきて!」
えぇええ……。
「今、風呂から出たばかりなんだけど……」
「にぃにぃが飲んだんだから責任とれー!」
果奈は俺の胸元をグーの手でぽこぽことなぐってくる。いつもよりパンチが重く感じるので、これはかなり本気なのだろう。
まぁ、仲里さんも飲んでいないだろうし、数本だけ買っておいてもいいかもしれない。
「はぁ……わかったわかった。いつものスポドリでいいんだよな? 買ってくるよ」
「ほんとぉ? やったー! じゃあプリンも買ってきて!」
「おまえなぁ……」
「それじゃあ、お願いね!」
果奈はすっかり機嫌をよくして笑顔で去っていった。
なんなんだよ、もう……。
とりあえず仲里さんの部屋には、もうしばらく行けなそうだし、遅くなることをメッセージで伝えておくかな。
近くに置いていたスマホに手を伸ばしてメッセージを打つ――。
「えーと、『ごめん。ちょっとコンビニへ行くから、少し遅くなるかも』……こんなところかな?」
送信を押す――と、すぐに既読がついて仲里さんから返事がきた。
そこには『私も一緒にいいですか?』という返事が書かれている。
俺はすぐに『もちろん!』とだけ返し、急いで半乾きの髪にドライヤーの風をあてた。
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