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第27話 プールに来ました!
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「やっとついたぁ! 春時! はやく入ろう!」
真宮さんはバスを降りた途端、嬉しそうに言うと、俺や仲里さんを置いて走り出した。
あんなに海がいいと言っていたのに、なんだかんだで今日のプールを、一番たのしみにしていたのかもしれない。
「仲里さん、俺たちもいこうか」
「は、はい!」
池袋から新宿に出て、そこから路線を乗り換え、バスで三十五分。
俺たち三人は、ようやく目的地の東京プールランドに到着した。
ここのプールは天候を気にしないで遊ぶことのできるドーム内に、日本最大級と言われている、流れるプールなどたくさんのアトラクションが用意された都内では有名な施設だ。
場所を決めたのは、なぜか真宮さん。プールを希望したのは仲里さんなのだから、本来それを決めるのは彼女だと思うのだけれど、なぜか真宮さん……。
ちなみに、ここまでの移動は三人ずっと一緒だ。
二人が決めていたルールの別行動は正直あまりいい気分じゃない。
一人で行動する方は寂しい思いをするだろうし、三人で遊ぶのなら、始まりから終わりまで三人で一緒にいるべきだ。
だから俺は思い切って、三人で家に集まった日、この気持ちを二人に打ち明けた。
結果、二人は俺の考えを受け入れてくれたし、こうして楽しくスタートできているのだから話して良かったのかもしれない。
「それじゃあ早見くん。またあとでね」
「え? どこいくの?」
「その……水着に着替えないと……」
仲里さんは頬をあからめて言った。
「あ……そ、そうだよね! ハハハ、俺も着替えないと。じゃあまたね」
「はい」
あぶなかった。あのまま女子の更衣室までついていくところだったな……。
それにしても、先に行ってしまった真宮さんの姿を見つけることは出来なかったけれど、もうすでに着替えて泳いでいるのだろうか?
◇
水着への着替えを済ませた俺は、流れるプールの前で二人を探す。
うーん。中は広いし人もおおいから、見つけるのが大変だ。
こんなことなら、最初に集合場所を決めておくべきだった。
「早見くん」
聞き覚えのある、この声は――。
「仲里さん! 良かった! 二人を探していたんだよ」
「私もです。すごい人ですねぇ、平日だから空いていると思ったんですけど」
「うんうん、驚くよね。ところで真宮さん見なかった?」
「いえ、更衣室でも見当たらなかったので、もうプールの方へきているとは思うのですけど……」
「だよねぇ……どこいったんだろ」
それにしてもショップの試着室で見ているとはいえ、仲里さんの真っ白なビキニ姿はエロ……いや、肌が綺麗……いやまて、それだと水着を褒めていない……。
――早見くん。
「早見くん?」
「え! あぁ! 肌がエッ!」
ハッ! なに言ってんだ俺っ! 彼女の水着姿に見惚れてしまいボーっとしてた。
「ええと……肌……ですか?」
「へ? あぁあ! 違うんだ。うん、水着が似合ってるなって」
「あ……ありがとうございます……」
危なかった……エロいとか口走っていたらと思うとゾッとする。
俺の視線が気になったのか、彼女は腕でさり気なく胸元を隠すような仕草をした。
気のせいか仲里さんの肌が紅潮してきているような……やっぱりエロい。
「あ、あの。恥ずかしいので、あまりその……」
「あぁああっ! ごめん! えーと、真宮さんはどこかなぁ~」
誤魔化すように辺りを見渡す――と、奥にあるウォータースライダーの上に見覚えのある姿が……。
「春時ぃいいいっ!」
やっぱり……ウォータースライダーの上から大きな声で俺の名前を呼んでいるのは真宮さんだ。
「あんなところにいたのか……」
「あれ、怖そうですよね」
「仲里さんは、ああいうの苦手な感じ?」
「そうですねぇ……苦手かもです」
真宮さんは大きく手を振るとウォータースライダーのスタート地点にある大きな浮き輪のようなものにお尻をおき、一気に滑り始めた。
「おおおおっ! すごいスピードだ!」
「は、はい! 凄いですね!」
真宮さんが滑り落ちてきたかと思うと一瞬にしてその姿は水しぶきの中に消える。
「仲里さん、あそこまでいってみよう!」
俺は仲里さんと一緒にウォータースライダーまで走る。
近くまで駆け寄ると真宮さんはちょうど水面から上がったところだった。
彼女の身につけているセパレートの水着も仲里さんに負けずと似合っている。
「真宮さん」
「あ! 春時! エリカも! ねぇねぇ、今の見てた?」
「ああ、見てたよ。よくあんな高いところから滑りおちてきたな」
「気持ち良かったよー! 二人ともやってみなよ!」
「私はパスかなぁ……」
「えー! エリカやらないの?」
「ごめんなさい」
「むぅ……じゃあ春時、一緒に滑ろうよ!」
「え? 俺も?」
「いいじゃん! ほら! いこっ! エリカちょっとまっててね」
言うと、彼女は腕にしがみつき、俺の体をウォータースライダーの上へと引っ張っていこうとする。
「ちょ! まっ!」
真宮さんの胸の弾力が二の腕に伝わる……。
一緒に滑るって……どうなっちゃうの俺?
真宮さんはバスを降りた途端、嬉しそうに言うと、俺や仲里さんを置いて走り出した。
あんなに海がいいと言っていたのに、なんだかんだで今日のプールを、一番たのしみにしていたのかもしれない。
「仲里さん、俺たちもいこうか」
「は、はい!」
池袋から新宿に出て、そこから路線を乗り換え、バスで三十五分。
俺たち三人は、ようやく目的地の東京プールランドに到着した。
ここのプールは天候を気にしないで遊ぶことのできるドーム内に、日本最大級と言われている、流れるプールなどたくさんのアトラクションが用意された都内では有名な施設だ。
場所を決めたのは、なぜか真宮さん。プールを希望したのは仲里さんなのだから、本来それを決めるのは彼女だと思うのだけれど、なぜか真宮さん……。
ちなみに、ここまでの移動は三人ずっと一緒だ。
二人が決めていたルールの別行動は正直あまりいい気分じゃない。
一人で行動する方は寂しい思いをするだろうし、三人で遊ぶのなら、始まりから終わりまで三人で一緒にいるべきだ。
だから俺は思い切って、三人で家に集まった日、この気持ちを二人に打ち明けた。
結果、二人は俺の考えを受け入れてくれたし、こうして楽しくスタートできているのだから話して良かったのかもしれない。
「それじゃあ早見くん。またあとでね」
「え? どこいくの?」
「その……水着に着替えないと……」
仲里さんは頬をあからめて言った。
「あ……そ、そうだよね! ハハハ、俺も着替えないと。じゃあまたね」
「はい」
あぶなかった。あのまま女子の更衣室までついていくところだったな……。
それにしても、先に行ってしまった真宮さんの姿を見つけることは出来なかったけれど、もうすでに着替えて泳いでいるのだろうか?
◇
水着への着替えを済ませた俺は、流れるプールの前で二人を探す。
うーん。中は広いし人もおおいから、見つけるのが大変だ。
こんなことなら、最初に集合場所を決めておくべきだった。
「早見くん」
聞き覚えのある、この声は――。
「仲里さん! 良かった! 二人を探していたんだよ」
「私もです。すごい人ですねぇ、平日だから空いていると思ったんですけど」
「うんうん、驚くよね。ところで真宮さん見なかった?」
「いえ、更衣室でも見当たらなかったので、もうプールの方へきているとは思うのですけど……」
「だよねぇ……どこいったんだろ」
それにしてもショップの試着室で見ているとはいえ、仲里さんの真っ白なビキニ姿はエロ……いや、肌が綺麗……いやまて、それだと水着を褒めていない……。
――早見くん。
「早見くん?」
「え! あぁ! 肌がエッ!」
ハッ! なに言ってんだ俺っ! 彼女の水着姿に見惚れてしまいボーっとしてた。
「ええと……肌……ですか?」
「へ? あぁあ! 違うんだ。うん、水着が似合ってるなって」
「あ……ありがとうございます……」
危なかった……エロいとか口走っていたらと思うとゾッとする。
俺の視線が気になったのか、彼女は腕でさり気なく胸元を隠すような仕草をした。
気のせいか仲里さんの肌が紅潮してきているような……やっぱりエロい。
「あ、あの。恥ずかしいので、あまりその……」
「あぁああっ! ごめん! えーと、真宮さんはどこかなぁ~」
誤魔化すように辺りを見渡す――と、奥にあるウォータースライダーの上に見覚えのある姿が……。
「春時ぃいいいっ!」
やっぱり……ウォータースライダーの上から大きな声で俺の名前を呼んでいるのは真宮さんだ。
「あんなところにいたのか……」
「あれ、怖そうですよね」
「仲里さんは、ああいうの苦手な感じ?」
「そうですねぇ……苦手かもです」
真宮さんは大きく手を振るとウォータースライダーのスタート地点にある大きな浮き輪のようなものにお尻をおき、一気に滑り始めた。
「おおおおっ! すごいスピードだ!」
「は、はい! 凄いですね!」
真宮さんが滑り落ちてきたかと思うと一瞬にしてその姿は水しぶきの中に消える。
「仲里さん、あそこまでいってみよう!」
俺は仲里さんと一緒にウォータースライダーまで走る。
近くまで駆け寄ると真宮さんはちょうど水面から上がったところだった。
彼女の身につけているセパレートの水着も仲里さんに負けずと似合っている。
「真宮さん」
「あ! 春時! エリカも! ねぇねぇ、今の見てた?」
「ああ、見てたよ。よくあんな高いところから滑りおちてきたな」
「気持ち良かったよー! 二人ともやってみなよ!」
「私はパスかなぁ……」
「えー! エリカやらないの?」
「ごめんなさい」
「むぅ……じゃあ春時、一緒に滑ろうよ!」
「え? 俺も?」
「いいじゃん! ほら! いこっ! エリカちょっとまっててね」
言うと、彼女は腕にしがみつき、俺の体をウォータースライダーの上へと引っ張っていこうとする。
「ちょ! まっ!」
真宮さんの胸の弾力が二の腕に伝わる……。
一緒に滑るって……どうなっちゃうの俺?
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