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第五章 王家と守護者と誓約
177 ここでは登録させられねえ
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商業ギルドマスター達は年に一度、定例の会合があると聞いたことがあった。そういえばゼットがついこの間商業ギルドに行った時には居なかったなと思い出す。
「会合だったんですね」
「おお。というか、コウヤはユースール以外で登録しないでくれと言っただろう」
ゼットが顔をしかめた。確かにそう言われたことがあった。
「あ……すみません。そうでした。でも、今ここで登録するの断られたので、今からユースールに行こうと思ってたんです」
「断られた? へえ……急ぎか?」
ゼットの目が細められた。彼はスッと受け付けの職員達を流し見て、いかにもマズイと思っている受付嬢に気付いたようだ。
ゼットに睨まれては免疫のなさそうな受付嬢が倒れそうだと思い、コウヤはこちらに意識を向けてもらえるように告げた。
「はい……関係するのが王妃様達になりそうなので、できれば王都が良かったんですけど」
「王妃!?」
これにゼットの後ろに居た男達も反応する。
「なっ、何を登録するつもりだ!?」
掴みかからんほどの勢いで近付いてきた男は、素早く動いたビジェとゼットによって阻まれる。
「あっ、その……すまない……」
男やその後ろに居る者たちは他の町のマスター達のようだ。彼らはゼットのように体格が良いわけでもない。戦えるわけでもないので、唐突にコウヤを守るように動いたゼットとビジェに気圧されて数歩下がった。
「気を付けてくれ。コウヤに何かあれば、ユースールが全部敵に回るからな」
「っ……大げさな……」
男達がそう口にするが、これは揶揄でもなんでもない。
「真実だ。辺境伯は息子か孫のように可愛がっているし、兵達もコウヤに訓練を受けていて頭が上がらねえ。町の者は特大の恩を感じているしな。その上、冒険者達もコウヤを慕って集まる。この意味、分からんはずないよな?」
「……っ」
本当に大げさに言ったなとコウヤは呆れるが、全て真実でしかなかった。
一人の女性が、何かに気付いたように目を見開き近付いてくるのが見えた。周りの様子や装いから考えると、彼女もギルドマスターなのだろう。
「あ、あの……こ、コウヤさんというのは、もしや、あのゴムの……タイヤや自転車、えんぴつ、珍しい料理を登録されたコウヤさんですか?」
「はい。自転車ももう把握されているんですね。正式に登録したの、一週間前ですよ?」
「先ほど会合で確認したのです!」
「そうでしたか」
ゼットが隣で『本登録も俺がするつもりだったのによ』とかブツブツ言っていた。ゼットが王都に向かうために不在だったのだ。仕方がない。一日でも早く本登録をと言っていたのはゼットだ。居なかったのが悪い。
普及目的の道具などの本登録は、職人が作れて初めて本登録となる。作れなくては量産もできないからだ。この場合は仮登録をし、商業ギルド専属の職人に試作品を作ってもらうのだ。完成したのが一週間前だったというわけだ。
「そ、それで、本日こちらで登録をしたいと来られたのですよね? 一体何をっ……」
「おいおい。コウヤは断られたと言ったぞ。そんな所で任せるわけねえだろ」
「っ、ですが……先ほど、王妃様と関係があると……その場合はこの王都で登録された方がよろしいのではありませんか?」
どうやら彼女はこの王都のギルドマスターらしい。話しながら、コウヤに対応した受付嬢や周りの者達を睨んでいた。彼らはゼットが話している時からかなり顔色が悪かったが、それよりも今は倒れそうだ。
「ちっ……いや、ダメだ。コウヤをぞんざいに扱うようなここで登録はさせられねえ」
「……それでは王妃様にもご迷惑になるのではありませんか?」
「……」
ゼットが押し負けている。女性であり、年齢も上のマスター相手では分が悪いようだ。
コウヤもあの対応に思うところがないわけではない。なので、提案してみた。
「なら、ゼットさんがここで登録手続きしてくれませんか?」
「は?」
「そ、そんなこと……」
女性は、王妃関係となれば王都で登録するのが普通だと言って押せばここで登録してもらえると思っていたらしい。だが、ここにゼットがいるなら、実は良い方法がある。
「確か、ギルドマスターは旅先でもそうしたことが出来ると、商業ギルドの規定書に書かれていたはずです」
ここで問題となっているのは、登録場所と所属担当だ。商技登録には、それらの情報が書かれることになる。それは、実績として残される上に、ほんの少しだけ登録手数料としてギルドの方に振り込まれることになるのだ。
ユースールは現在、コウヤのお陰でこの国でトップの実績を持っているらしい。王都のギルドとしては、このままというわけにはいかないのだ。
ギルドマスターには特別な権限があり、旅先などで商品化できるものを見つけた場合、その場で登録することができる。場所がどこであっても、籍を置く町での登録として記すことができるのだ。
現在ではあまりそのようなことをするギルドマスターはいないそうだが、昔からそのルールは変わっていないはずだ。
「……確かにそういうのが……あるな。というか、本当にアレ、読んだのか」
「暇なら読んでみろと言ったの、ゼットさんですよ? でも、面白かったです」
「そうか……だが、よしっ、そんじゃ、登録するか!」
それを聞いて、王都のギルドマスターである女性は思い通りにいかなかったことに顔色を悪くしながらも、真剣な表情で願い出た。
「……せめて立ち会わせていただけませんか。せめて、すぐにでも取引が出来るように対応させていただきます」
「へえ……」
ゼットは不満そうだが、コウヤは女性であるということもあり、有り難い申し出だった。女性の下着の話なのだ。後で確認されるとゼットも商品の提案とはいえ、多少は気まずい思いをするだろう。
「構いませんよ。寧ろ、今回の登録商品の顧客は女性になりますからね。ちょっといたたまれないというか……とにかく、ゼットさんのためにも同席してください」
「っ、ありがとうございます! では、私の部屋へどうぞ!」
「どういうことだ?」
いそいそと部屋に案内する女性について行くことにする。ゼットも意味が分からないながらもついてきていた。もちろん、ビジェも一緒だ。そこで横に並んだビジェを見てゼットが尋ねてくる。
「なあ、このデッカいのは冒険者の知り合いか?」
「ビジェです。先ほど冒険者登録しました。南大陸の出身で、こちらの大陸のことを色々知るのに一緒に行動することになったんです。ビジェ、こちらはユースールの商業ギルドのマスターでゼットさん」
「ビジェです。よろしくオネガイします」
「おう。よろしくな」
そんな挨拶を交わす中、執務室に着いた。
「どうぞ、おかけください」
「失礼します」
ゼットと女性が並び、その向かいにコウヤが座る。ビジェは護衛のつもりなので、コウヤの後ろに立っていた。
登録の用紙も用意され、内容を記していく。そして、現物を見せる時がやってきた。試作品として持ってきたものを出す。
「これなんです……」
「っ、こ、これはっ!」
「ふ~ん……」
ゼットにはよく分からないようだ。だが、女性としてはこの有用性が分かったようだ。
「これを王妃様にデザインしてもらいます。ゆくゆくは、女性下着の専門店を作ってはどうかと……これは貴族の女性だけでなく、世の女性達のためのものですから、安価な素材などを考えていただいて、庶民でも手の届くものとしてもらいたいんです。もちろん、型などを売って自作できるようにしていただく必要もあります」
庶民は自分で服を作るのが普通なのだ。利益を見込むのは貴族向けだけでいい。
「もちろんです! 承知しました! お任せください!」
物凄くやる気のあるマスターのおかげで、最速で普及されることになった。これでコウヤは下着作りから解放されることが約束された。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
「会合だったんですね」
「おお。というか、コウヤはユースール以外で登録しないでくれと言っただろう」
ゼットが顔をしかめた。確かにそう言われたことがあった。
「あ……すみません。そうでした。でも、今ここで登録するの断られたので、今からユースールに行こうと思ってたんです」
「断られた? へえ……急ぎか?」
ゼットの目が細められた。彼はスッと受け付けの職員達を流し見て、いかにもマズイと思っている受付嬢に気付いたようだ。
ゼットに睨まれては免疫のなさそうな受付嬢が倒れそうだと思い、コウヤはこちらに意識を向けてもらえるように告げた。
「はい……関係するのが王妃様達になりそうなので、できれば王都が良かったんですけど」
「王妃!?」
これにゼットの後ろに居た男達も反応する。
「なっ、何を登録するつもりだ!?」
掴みかからんほどの勢いで近付いてきた男は、素早く動いたビジェとゼットによって阻まれる。
「あっ、その……すまない……」
男やその後ろに居る者たちは他の町のマスター達のようだ。彼らはゼットのように体格が良いわけでもない。戦えるわけでもないので、唐突にコウヤを守るように動いたゼットとビジェに気圧されて数歩下がった。
「気を付けてくれ。コウヤに何かあれば、ユースールが全部敵に回るからな」
「っ……大げさな……」
男達がそう口にするが、これは揶揄でもなんでもない。
「真実だ。辺境伯は息子か孫のように可愛がっているし、兵達もコウヤに訓練を受けていて頭が上がらねえ。町の者は特大の恩を感じているしな。その上、冒険者達もコウヤを慕って集まる。この意味、分からんはずないよな?」
「……っ」
本当に大げさに言ったなとコウヤは呆れるが、全て真実でしかなかった。
一人の女性が、何かに気付いたように目を見開き近付いてくるのが見えた。周りの様子や装いから考えると、彼女もギルドマスターなのだろう。
「あ、あの……こ、コウヤさんというのは、もしや、あのゴムの……タイヤや自転車、えんぴつ、珍しい料理を登録されたコウヤさんですか?」
「はい。自転車ももう把握されているんですね。正式に登録したの、一週間前ですよ?」
「先ほど会合で確認したのです!」
「そうでしたか」
ゼットが隣で『本登録も俺がするつもりだったのによ』とかブツブツ言っていた。ゼットが王都に向かうために不在だったのだ。仕方がない。一日でも早く本登録をと言っていたのはゼットだ。居なかったのが悪い。
普及目的の道具などの本登録は、職人が作れて初めて本登録となる。作れなくては量産もできないからだ。この場合は仮登録をし、商業ギルド専属の職人に試作品を作ってもらうのだ。完成したのが一週間前だったというわけだ。
「そ、それで、本日こちらで登録をしたいと来られたのですよね? 一体何をっ……」
「おいおい。コウヤは断られたと言ったぞ。そんな所で任せるわけねえだろ」
「っ、ですが……先ほど、王妃様と関係があると……その場合はこの王都で登録された方がよろしいのではありませんか?」
どうやら彼女はこの王都のギルドマスターらしい。話しながら、コウヤに対応した受付嬢や周りの者達を睨んでいた。彼らはゼットが話している時からかなり顔色が悪かったが、それよりも今は倒れそうだ。
「ちっ……いや、ダメだ。コウヤをぞんざいに扱うようなここで登録はさせられねえ」
「……それでは王妃様にもご迷惑になるのではありませんか?」
「……」
ゼットが押し負けている。女性であり、年齢も上のマスター相手では分が悪いようだ。
コウヤもあの対応に思うところがないわけではない。なので、提案してみた。
「なら、ゼットさんがここで登録手続きしてくれませんか?」
「は?」
「そ、そんなこと……」
女性は、王妃関係となれば王都で登録するのが普通だと言って押せばここで登録してもらえると思っていたらしい。だが、ここにゼットがいるなら、実は良い方法がある。
「確か、ギルドマスターは旅先でもそうしたことが出来ると、商業ギルドの規定書に書かれていたはずです」
ここで問題となっているのは、登録場所と所属担当だ。商技登録には、それらの情報が書かれることになる。それは、実績として残される上に、ほんの少しだけ登録手数料としてギルドの方に振り込まれることになるのだ。
ユースールは現在、コウヤのお陰でこの国でトップの実績を持っているらしい。王都のギルドとしては、このままというわけにはいかないのだ。
ギルドマスターには特別な権限があり、旅先などで商品化できるものを見つけた場合、その場で登録することができる。場所がどこであっても、籍を置く町での登録として記すことができるのだ。
現在ではあまりそのようなことをするギルドマスターはいないそうだが、昔からそのルールは変わっていないはずだ。
「……確かにそういうのが……あるな。というか、本当にアレ、読んだのか」
「暇なら読んでみろと言ったの、ゼットさんですよ? でも、面白かったです」
「そうか……だが、よしっ、そんじゃ、登録するか!」
それを聞いて、王都のギルドマスターである女性は思い通りにいかなかったことに顔色を悪くしながらも、真剣な表情で願い出た。
「……せめて立ち会わせていただけませんか。せめて、すぐにでも取引が出来るように対応させていただきます」
「へえ……」
ゼットは不満そうだが、コウヤは女性であるということもあり、有り難い申し出だった。女性の下着の話なのだ。後で確認されるとゼットも商品の提案とはいえ、多少は気まずい思いをするだろう。
「構いませんよ。寧ろ、今回の登録商品の顧客は女性になりますからね。ちょっといたたまれないというか……とにかく、ゼットさんのためにも同席してください」
「っ、ありがとうございます! では、私の部屋へどうぞ!」
「どういうことだ?」
いそいそと部屋に案内する女性について行くことにする。ゼットも意味が分からないながらもついてきていた。もちろん、ビジェも一緒だ。そこで横に並んだビジェを見てゼットが尋ねてくる。
「なあ、このデッカいのは冒険者の知り合いか?」
「ビジェです。先ほど冒険者登録しました。南大陸の出身で、こちらの大陸のことを色々知るのに一緒に行動することになったんです。ビジェ、こちらはユースールの商業ギルドのマスターでゼットさん」
「ビジェです。よろしくオネガイします」
「おう。よろしくな」
そんな挨拶を交わす中、執務室に着いた。
「どうぞ、おかけください」
「失礼します」
ゼットと女性が並び、その向かいにコウヤが座る。ビジェは護衛のつもりなので、コウヤの後ろに立っていた。
登録の用紙も用意され、内容を記していく。そして、現物を見せる時がやってきた。試作品として持ってきたものを出す。
「これなんです……」
「っ、こ、これはっ!」
「ふ~ん……」
ゼットにはよく分からないようだ。だが、女性としてはこの有用性が分かったようだ。
「これを王妃様にデザインしてもらいます。ゆくゆくは、女性下着の専門店を作ってはどうかと……これは貴族の女性だけでなく、世の女性達のためのものですから、安価な素材などを考えていただいて、庶民でも手の届くものとしてもらいたいんです。もちろん、型などを売って自作できるようにしていただく必要もあります」
庶民は自分で服を作るのが普通なのだ。利益を見込むのは貴族向けだけでいい。
「もちろんです! 承知しました! お任せください!」
物凄くやる気のあるマスターのおかげで、最速で普及されることになった。これでコウヤは下着作りから解放されることが約束された。
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