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不安と恐怖
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屋上から出た後、俺は水道でジャージを軽く洗い流した。そのまま保健室へ行きバケツの水をこぼしてしまったとベタな嘘をつく。
しかし特に怪しまれる事もなく、保健師はタオルを貸してくれた。
時計を見るともう3限目が始まっている時間になっている。
授業中に戻るのも気まずいから4限目が始まる前に戻ろう。俺は保健師にジャージが乾くまで少し居させてくれと交渉し、特別に了解を得た。
保健師もこの後用事があるらしく保健室を出ていく。
俺は誰もいない保健室のベットで横になりながらさっきの出来事を思い出してしまった。
七瀬は完全に要注意人物だ。気持ち悪いし、アイツが屋上に連れて行かなければ——影山に写真を撮られることもなかった。
よりによって何で俺なんだよ……。
俺は深いため息をついて目を閉じた。疲れたから少し寝よう。
しかし目を閉じて10分くらいしてから俺のスマホのバイブが鳴った。ポケットからスマホを出して確認すると知らない番号からLINEが届いていた。
『放課後教室で待ってろ』
送られて来た内容で察しはついた。影山だ。あの時、俺のスマホに番号入力だけしかしてないと思ったけど……俺の番号もしっかり見てたんだな。
俺はわかったと一言だけ送り返した。
4限目が始まる前に教室に戻ると七瀬と東堂も教室に居た。東堂は机に体を伏せ鼾をかいて寝ていたが、七瀬は俺が戻ってきた事に気付くとこちらを見てニコッと笑ってきた。あの笑顔は寒気しかしない。
自分の席の方を見たが後ろの影山は居なかった。
急いで制服に着替えていると篠田が心配そうな顔をしてこちらを見た。
「土屋何処行ってたんだよ?体育終わってから戻って来ないし、大丈夫なのか?」
「あ……ちょっと腹痛くなって保健室で休んでたんだ」
七瀬が提案した言い訳を自分がしている事にヘドが出る。でも、こう言うしか他に言い訳がない。
「もう平気なのか?酷かったら早退した方がいいんじゃねー?」
「もう大丈夫。心配かけてごめん。」
本当篠田は優しいな。
ちょっと居なかっただけで心配してくれるなんて。
でも、さっきの事は篠田は知られたくない。
俺は何事もなかったように残りの授業を受けた。
昼休みになって篠田と一緒に昼飯を食べたが、何故か食欲が湧かない。篠田はまた心配してくれたが、今日は腹の調子を考えてあまり食べない事にした、とまた嘘をついた。
5、6限目も普通に授業を受けたつもりだが正直全然頭に入ってない。この後の放課後、影山に何をされるのかばかり気になってしまう。
不安と恐怖しかない。
しかし特に怪しまれる事もなく、保健師はタオルを貸してくれた。
時計を見るともう3限目が始まっている時間になっている。
授業中に戻るのも気まずいから4限目が始まる前に戻ろう。俺は保健師にジャージが乾くまで少し居させてくれと交渉し、特別に了解を得た。
保健師もこの後用事があるらしく保健室を出ていく。
俺は誰もいない保健室のベットで横になりながらさっきの出来事を思い出してしまった。
七瀬は完全に要注意人物だ。気持ち悪いし、アイツが屋上に連れて行かなければ——影山に写真を撮られることもなかった。
よりによって何で俺なんだよ……。
俺は深いため息をついて目を閉じた。疲れたから少し寝よう。
しかし目を閉じて10分くらいしてから俺のスマホのバイブが鳴った。ポケットからスマホを出して確認すると知らない番号からLINEが届いていた。
『放課後教室で待ってろ』
送られて来た内容で察しはついた。影山だ。あの時、俺のスマホに番号入力だけしかしてないと思ったけど……俺の番号もしっかり見てたんだな。
俺はわかったと一言だけ送り返した。
4限目が始まる前に教室に戻ると七瀬と東堂も教室に居た。東堂は机に体を伏せ鼾をかいて寝ていたが、七瀬は俺が戻ってきた事に気付くとこちらを見てニコッと笑ってきた。あの笑顔は寒気しかしない。
自分の席の方を見たが後ろの影山は居なかった。
急いで制服に着替えていると篠田が心配そうな顔をしてこちらを見た。
「土屋何処行ってたんだよ?体育終わってから戻って来ないし、大丈夫なのか?」
「あ……ちょっと腹痛くなって保健室で休んでたんだ」
七瀬が提案した言い訳を自分がしている事にヘドが出る。でも、こう言うしか他に言い訳がない。
「もう平気なのか?酷かったら早退した方がいいんじゃねー?」
「もう大丈夫。心配かけてごめん。」
本当篠田は優しいな。
ちょっと居なかっただけで心配してくれるなんて。
でも、さっきの事は篠田は知られたくない。
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5、6限目も普通に授業を受けたつもりだが正直全然頭に入ってない。この後の放課後、影山に何をされるのかばかり気になってしまう。
不安と恐怖しかない。
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